吹く風ネット

香水

2001年12月27日

1、ラーメン屋で
 若い頃によく通っていたラーメン屋がある。ある日のこと、いつものようにラーメンを注文して待っていると、ラーメンの出汁の匂いのはざまから、香水の匂いがしてきた。見ると、カウンター付近に厚化粧のおばさんが座っていた。匂いの元はこのおばさんだった。

 この時、ぼくと一緒にラーメン屋に行っていた者は、みんな不快な顔をしていた。
 ぼくたちは小声で、
「ラーメンを食いに来るのに香水をつけてくるな!」と言い合っていた。

 しばらくしてラーメンが運ばれてきたが、ぼくは、その頃には香水の匂いに酔ってしまい、ラーメンを食うどころではなかった。ちょっとは箸をつけたが、ほとんど食べずに店を出た。その後、現在に至るまでそのラーメン屋には行ってない。

2、香水と体臭
 香水というのは、西洋の女性の体臭隠しのために作られたものだと聞く。おしっこの臭いもこれで隠していたらしい。
 つまり香水とは、その匂いで体臭を中和させ、他人に嫌な思いをさせないための小道具なのだ。
 その小道具である香水が、中和すべき対象を持たない場合、その匂いは新たな体臭を作る。先の厚化粧おばさんがいい例だ。

3、個性
 もし香水の匂いが個性だと思っているのなら、それは大きな勘違いだ。匂いに個性はあっても、その匂いはその人ではないからだ。もし、個性だと言うのなら、新たな体臭が個性ということになる。

4、色気
 香水によって作られた匂いの中に、色気を感じることはない。風呂上がりの石鹸の香りような素朴な匂いの中にこそ、本当の色気を感じるものだ。 →あくまでも私個人の意見でございます。

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