高校2年の頃だった。
土曜日の夜、テレビをつけたら、アニメのエンディングテーマがかかっていた。
「えっ、何だこの歌は!?」
凄くいい。アニメの歌にするにはもったいない。しばらく、その歌が頭から離れなかった。
「今の歌、何という歌だろう?」
現在ならサッサとネットで調べるのだが、当時はそれができない。
ということで週明け、数人の友だちに聞いてみた。しかし「知らない」という。
仕方なく、つぎの土曜日を待って、また同じ時間にテレビをつけた。そこで、初めてその歌の情報を得た。
作詞は園山俊二、作曲者はかまやつひろし、『やつらの足音のバラード』というタイトルだった。
その歌を知ってから、しばらくギターを奏で歌ったりしていたが、他の曲のコピーなどが忙しく、そのうちその歌のことを忘れてしまった。
再びその歌と出会ったのは、それから30年以上たってからだった。たまたま手に入れた小泉今日子のベスト盤に、この曲名があったのだ。
さっそく聴いてみると、凄く幻想的で、この歌のイメージにピッタリのアレンジになっている。
調べてみると、この歌、けっこう多くの人がカバーしているようだ。ぼくが聴いたのは、中村あゆみ、平井堅、六角精児、本家のムッシュかまやつ(オリジナルは"ちのはじめ"が歌っている)などだが、やはりキョンキョンのカバーが一番いい。