これは毎週書いてきましたが、今回が最終回です。
◎「君のいる町」
12話「君のいる町」
○ 最終話。このペースだとハッピーなところまで行きそうになかったからもう1クール続くかと思っていたので、油断していました。
この絵柄はなんて言うのだろう。
特に回想シーンで多く使われる、輪郭線が太く、セピア色っぽいけれど濃厚な色使いの絵。最初は違和感ばかりでしたが、終盤では、違和感は無い程度には、何とか慣れました。
一番右下の絵が特に(5話)。

○ さて、御島明日香(cv佐倉綾音)と枝葉柚希(cv中島愛)のどちらを選ぶかで悩む1人の桐島青大(cv細谷佳正)。
そこにやって来て、「第三の選択肢」もあるのではと意地悪く言って、ネグリジェのようなものを上げてパンツだけになる枝葉懍(cv藤田咲)というのも、不器用なアプローチです。
可愛いですけれど。
ふざけるなと怒る青大に、怒ったりイラついたり元気なさげだったり呆れたりの複雑な言い回しと表情で言う懍。
「私から見れば、青大さんの方が、よっぽど、ふざけてますけどね。」
両方を傷付けたくないと思っている青大を責めてから高笑いし、「いい表情してますよね。私大好きです。クズって感じで。自分だけはいいヤツでいたい、そう思っている人間は、クズですよ。」
確かに懍の言うとおりですけどね。その通り過ぎるくらいにその通りです。
でも、いきなりそういう状況になったら悩むのも自然だということは、懍は分かっているはず。
その程度には恋愛経験がある大人であるはず。
それが分かっていて、かつ、青大が好きなのに青大が自分に振り向くことはまずないと分かっていて、それでも悪役を演じて青大の背中を押す懍というのも、実は苦しいのでしょう。
後半で、明日香に別れを何とか告げて柚希とヨリを戻した後、「ありがとうな懍ちゃん。いっつも懍ちゃんのおかげで、俺、決心してきたような気がする。」と懍に言う青大。
その後の懍の、少し照れて複雑な気持ちで言いにくそうに言う言葉、更にその後の、少し元気なさげな複雑な表情。
青大に嫌われてないと分かった懍ですが、恋人にはなれないとも分かった懍です。
なので、懍のおかげだということを、青大はもっと感謝すべきです。
そのくらいはないと、懍が可哀想です。
HPには可愛い顔の懍しかなかったですが、意地悪な表情も、元気の無い表情も含めて懍の良さなんですけどね。
1話の懍(右下)。

9話の懍(左の真ん中)。

○ さて、全12話として、ベタ過ぎる展開が却って楽しめましたし、そこがつまらないと言う人はそれなりにはいるでしょうから、私がそう思わなかったのは懍のおかげかも知れませんけれど。
特に、懍が、コロコロと表情や態度や口調が変わり、楽しかったです。
懍が動かないと話が動かないという、役回り。
懍が良かった、というだけでもいいです。
○ ブルーレイ1巻。
右は青大と懍が付き合っていたらという仮定のオマケ漫画。ポーズが大胆ですが、それも懍らしいです。

ブルーレイ2巻。

【shin】