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「チャチャ」感想。「人目を気にせず、好きなように生きる」チャチャ

【ネタバレ】

◎「チャチャ」

 「好きになった相手は 悪魔かもしれない でも、愛されてみたいーー」

 2024年10月11日(金)公開、監督と脚本は酒井麻衣、108分。
 総合評価は、上中下で中くらい。

 出演は、伊藤万理華(チャチャ役、デザイナー)、中川大志(樂 役、コック)、藤間爽子(凛 役)、塩野瑛久(護 役)、ステファニー・アリソン(ピオニー役)、落合モトキ(大下 役)、藤井隆(社長 役)など。
 なお、電柱とポストと花が話しているところがあって、これは声優の梶裕貴さんの声だなと思いましたが、「黄色いお花さん」役でした。

 (not) HEROINE movies(ノットヒロインムービーズ)の4作目。いずれも、一見の価値がある味のある映画です(私が、いわゆる単館系の方が好きだからというわけでもないとは思いますが)。
 全体としては楽しみましたが、終盤の急展開には付いていけませんでした。

 新宿ピカデリーにて、サイン入り。


○事前にXとかで見たチャチャの外見が並よりは可愛い部類なので、それでいいのか?、と思っていましたが、見た後も、それで良かったのか?、と思いました。
 並より少し可愛くはない外見か、せいぜい並の方が説得力があったような(その辺は、化粧で調整できるのでは)。
 デザイン会社の女性社員の何人かが、チャチャは社長の愛人だからこの会社に就職できた(これはデマ。)、男受けする言動だから男性社員にチヤホヤされている、あれで可愛いと思っているの?、みたいな陰口を言っていますが、それがヤッカミだとしても。

 男性受けがいいように見えることについてチャチャがモノローグで、自分のことを「野良猫」であり、「懐かせてみたい」と興味を示すが、一生の責任を持とうとは誰も思わないのだ、と分析しています。外見が可愛いからという面を薄めるためにも、外見は並以下の方が良かったのでは。

 性格の可愛さ、というのは、あれはあれで良いと思います。ただ、それはチャチャが人目を気にせず好きなように生きている結果のはずなのですが、会社での性格の可愛さというのがそう見えたのかと言われると、そう見えた面もありますが、外面をよくした結果という面もあるように見えたのは、気のせいなら良いのですが。

○本作としてはコメディ要素がけっこうあってクスクスできるのですが、チャチャがもっと自由奔放でも良かったのではと思う反面、客から、嫌われない程度というか、嫌なヤツと思われない程度というか、自分勝手とまでは思われない程度というか、としてはこのくらいが丁度良いのかもとも思ったり、もう少し攻めても良かったのではとも思ったり
 もっと人目を気にせず好きなように生きていいんだよ、というのが本作の一番のメッセージだと思いますが、であればもっとと思う反面、だからこそ現実的なところでほどほどにしたのだろうかとも思ったり。

 可愛いというか可愛げがあるからというかで許されている面がある程度あるにせよ、チャチャがそこそこの常識人に見えたのですが、変人に近い方が普通である深夜アニメの見過ぎかも知れません(笑)。

○終盤の急展開にはついていけませんでした。ここについていければ、もっと楽しめるでしょう。
 樂が護を監禁していたり、それがチャチャにバレたので2人を山に埋めに行ったり。そもそも、同棲しているチャチャにバレない方がおかしいくらいに監禁のしかたが緩く、チャチャが自由に出入りできる部屋ですし、壁は厚くないから音とかは聞こえますし、布とかで縛っているからほどけやすいですし(後からでも手錠を買ってくればいいのに)。

 樂は、殺してから軽トラックの荷台に乗せて運んだのではなく、縛っているとは言え2人を気絶させたまま運ぶというのも謎。途中で目覚めた2人がどうしようか話したりしていました。そのときにはほぼ山道で人がいない場所でしたから、車から飛び降りることをせずに気絶したフリをしたというのは、まあ理解できますが。

・軽トラックのナンバーが「おとぎ」(実際は、当て字の漢字。)で、「おとぎ話」だと言いたいのでしょうかね。では本作のどこを「おとぎ話」と言いたいのかですが、さすがに全編ということはないでしょう(「おとぎ話」が「本作はフィクションです」という意味なら全編が「おとぎ話」なのは確かなのでこの話は終わりですが、そういう意味ではないという前提で考えた場合)。
 チャチャの自由奔放なふるまいを肯定的に描いていますし、周囲も良い影響を受けていますから、ここを「おとぎ話」と言われたら本作自体の否定に感じます。2人を運んだ軽トラックのナンバーであることから、監禁のところ、山に埋めに行くところ、殺人未遂のところ、殺されかけたのに車で一緒に帰るチャチャと樂のところ、殺されかけたのに警察に訴えない護のところ、この辺のことでしょうけれど、「おとぎ話」にしてしまっては、ではこれらは何なんだ、となるだけですし。

○公式HPから。
 「酒井麻衣監督×伊藤万理華が初タッグで贈る ビザール(風変わりな)ラブストーリー
 片思いの甘酸っぱさと誰にも言えないキケンな欲望が、独自の美しさによって共存する、ビザールラブストーリーが誕生。監督・脚本を務めるのは、「美しい彼」シリーズで多くのファンの心を掴み、映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』、『恋を知らない僕たちは』でピュアなラブストーリーに挑戦するなど、今最も注目を集めるクリエイター・酒井麻衣。色彩溢れる美術やロケ地、カラフルな衣裳とヘアメイク、シーンによってガラッと変わる画面の色味、光を捉えた映像など、こだわり抜かれた独自の世界観が存分に発揮されている。純愛や成長といった綺麗事では片づけられない、秘められた好奇心によって紡がれるチャチャの物語は、ファンタジーのようで、コメディでもあり、サイコホラーの様相も垣間見える。まるでおもちゃ箱をひっくり返したような唯一無二のジャンルレスな一作となった。
 主人公・チャチャを演じるのは、俳優として幅広いフィールドで唯一無二の存在感を発揮している伊藤万理華。本作の主題歌「おはようの唄」の歌唱も含めて、観客をチャチャワールドへと惹き込む。チャチャが思いを寄せる相手・樂(らく)を中川大志が演じ、ミステリアスな役どころで新境地を開拓する。チャチャの同僚・凛に藤間爽子、キーマンとなる謎の男・護を塩野瑛久、そのほか、ステファニー・アリアン、落合モトキ、藤井隆ら個性豊かな面々が脇を固める。」

 「野良猫系女子の予測不能な恋の顛末とは!?
 チャチャは、”人目を気にせず、好きなように生きる”をモットーに自由気ままな日々を送る。ある時、屋上で偶然出逢った樂に興味を持ち、「お互いに好きなものは正反対だけど、2人いたら丁度いい」とチャチャは次第に惹かれていくが・・・。」

○2024年9月の新宿ピカデリーにて、かなり大きく宣伝していました。これまでのノットヒロインムービーズは単館系の趣の映画でしたが、この宣伝を見て、本作は違うのだろうかと思って見ましたが、本作も単館系と言った方が分かりやすい分類だと思います。















【shin】


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