薔薇のかがやき、夕陽のつぶやき 2009

薔薇を中心に、花の絶えない、ちいさな庭の記録です。花を詠んだ詩や俳句の紹介や男のつぶやきも。

薔薇の俳句歳時記15  秋薔薇や彩を尽して艶ならず

2009年09月30日 13時12分05秒 | 薔薇の俳句歳時記
南太平洋のサモア南方沖で今朝(日本時間30日午前2時48分ごろ)起きた、
マグニチュード8・0の強い地震の影響で、
太平洋沿岸部に津波注意報がでています。

この地方も、すでに津波の予想到着時刻を過ぎていますが、
まだ観測されていないようです。

サモアでの死者は100人を超えたとか、心配です。


秋薔薇や彩(いろ)を尽して艶(えん)ならず 松根東洋城

秋薔薇の季節です。

秋薔薇の季語で、必ず登場するのがこの句です。
「色はよく出てるが、艶やかではないな」
といったところでしょうか。

どんなに華麗で、色がよくでていても、
夏の光のなかで輝き、燃えあがる薔薇とは違い、
秋薔薇にはやはり、秋の静けさが似合いますね。

初夏と秋の、薔薇そのものの違いもあるのでしょうが、
わたしたちが五感で感じる、
光や空気の違いが大きいのでしょうね。

因みに、俳句では薔薇は夏の季語、秋に咲く薔薇を秋薔薇、
冬に咲く薔薇を冬薔薇、あるいは寒薔薇と呼びます。
春薔薇という季語はありません。

また、俳句や短歌では、「ばら」でなく、好んで「そうび」と詠まれます。
「あきそうび」「かんそうび」という風に。

夢ゑがき臥す夜を匂ふ冬薔薇(ふゆそうび) 古賀まり子

はかなくも、いい響きです。

薔薇は、今朝のパット・オースチンです。
曇り空での、パットです。
9月27日の記事にある、
輝くパットとは、また違った印象です。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちわ (ako)
2009-09-30 13:48:29
紫明さん こんにちわ!

今日のパット、綺麗に撮れましたね。実に良い色ですね。はなびらの一枚一枚がとても綺麗です。

私は秋のバラが一番好きです。春は一斉に咲いてしまうので一つ一つのバラが目立たないですから。秋はじっくり楽しめますね。
あきそうび ですか?初めて聞きます。昔の人はバラのことをそうびと読んでいたんですね。
今聞いてもバラの同意語とは気づかないですよね。

宮崎も昨日は大雨でした。待望の恵みの雨です。稲も倒れず、まずまず一安心です。農家さんのことを思うともう少し日照りが続いてもいいかなと思っていましたが、降ってくれて大助かりです。ほこりっぽさが洗い流されてすがすがしい風が吹きます。さっきまで晴れていましたが、またぽつぽつ降ってきました。

水遣りから開放されてほっとしています。

今日もまた一つお勉強になりました。知らないことが一杯で、紫明さんとこでいろんなこと覚えています。またお勉強に来ますね。
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こんにちは (yurarin)
2009-09-30 15:43:14
美しい色合いですね。
紫明さんのお庭にはステキなバラばかりですね。
俳句では そうび と言うんですか?
広辞苑ひいてしまいました(笑)
紫明さんは色々な事ご存知なのね。
今日もありがとう。
また遊びに来ますね。
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待望の雨 (紫明)
2009-09-30 16:36:14
Akoさん、こんにちは。
宮崎も待望の雨が降りましたか。

こちらも、おかげで三日間、朝の水やりから
解放されました。
どうやら、今週はぐずついた天候がつづくようです。

たしかに、薔薇をじっくりみるには、
秋がいいかもしれませんね。
初夏は、一斉に咲くから、目移りもしますし、じっくり見てられない。

今年の秋は、
ひとつひとつの薔薇を
ゆっくりと愛でたいですね。
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そうび (紫明)
2009-09-30 17:12:09
yurarinさん、こんにちは。

「そうび」、昔は、「さうび」ですね。
古くは、新古今集あたりから登場するようですが、詳しくはわかりません。

でも、「あきそうび」と口ずさんでみると、
とってもやさしい気持ちになるものです。
このことばには、しとやかさがあると、
自分勝手に解釈しています。

また、お越しください。
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