夢が叶っている

オペラシティに立つ
大学生の頃の自分だったら考えられないようなことが
現実に今　叶っている

クーペさんのはちゃめちゃに着いて行ってたら
知らない間に叶っていたのだ

クラシックからPOPSに転身しようと思っていた矢先に
地元のライブバーのスタッフ募集のチラシが目に入り
「スタンドバイミー」に入ったのが夢の入り口

でも当時はそこに「夢」があるなんて思えなかった
人相の悪い怖そうなおっさんがマスターで
毎日借金取りしか来ないカウンターの店
たまにお客が来ると接客嫌いな私は
ピアノの演奏に逃げていたりした

とても親に言えないような店で
なんとか友達を呼べるような店にしたいというのが
始めの目標だったのを覚えている

ある時クーペさんの別れた娘さんから手紙が来たときが
クーペさんにとっても
そして私にとっても今後のターニングポイントになっていたように思う
この手紙が来て目に見えるようにクーペさんは変わっていった
プライドを持って　人に感謝する心を持ち
自分の夢に向かって諦めなくなっていた
そしてあの「25年ぶりの手紙」という曲が自然と生まれたのだった

娘さんとクーペさんの再会に立ち会えた時
自分もその人たちの人生の中に関われて
その人の人生を変えるような奇跡に携わる事が出来た事が
自分の今までの人生で一番幸せなことだと感じた

誰でも出来ることではなく
自分だからこそ出来ること
を探して続けてきた私の人生

必死で側にいて「芸」を覚えたいがためについていって
気がついてみたら10年がたっていた
そして私は今「映画」の中にいる