愛息子へ。

愛息子は中学3年生です。
サッカー部に入り、鳴かず飛ばずとも頑張ってきた。

公式戦に出れることはほとんどなく、学年下の子と2軍戦に出る日々を過ごしてきました。

2週間前に、中学生の全国大会へと続く予選大会がありました。
試合は全部で８試合。チームの戦績はひどいもので、失点合計は20オーバー。

そんな試合内容であっても、ベンチに控えた息子が試合にでることはありませんでした。

チームは県大会に進むことなく、3年間目標にした大会は幕を閉じました。

　
9月まで部活を続ける子がほとんどの中、息子は顧問の先生に、誰より1番に部活引退の意思を告げました。

目標を失い、3年間の努力の行き場を見失い、息子よ大丈夫か…と親としては心配でした。

　そんな息子に、先生は最後の目標をくれました。

「2週間後に市長杯がある、そこまでを目標にもう一度がんばってみろ。」と。

　その試合が昨日ありました。

　試合開始。
　同級生に混じり、円陣を組む息子の姿がピッチにありました。

　２勝すれば2週間後の決勝戦に出場、負ければここで引退です。

　結果はなんと　2-1＆3-0の2勝!!　あと2週間サッカーをやることになりました。

　しかも　なんと　なんと！！

　2試合ともに、息子は1点づつゴールを決めたんです！
　
　ゴール直後、同級生のチームメイトに抱きつかれ、ハイタッチを受け、ポジションに戻る姿は、本当に誇らしげだった。

　右へ左へ振り回され、必至に競って相手に突っ込み、たとえイエローカードをもらっても、そのガムシャラな姿勢に心を打たれた。

　先生もコーチも他の親も、みんなが自分の事の様に息子の活躍を喜んでくれ、応援席は大盛り上がりだった。

　本人はこの試合で何を思ったかな…。

　どうか努力しても意味がなかった、なんて思わないでほしい。

　いつでもケツに火がつくのが遅い息子。

でも、火が点いた時の爆発力は、誰よりも持っている。

それをいつだって自分の努力で証明してきた。

　2週間後、勝っても負けてもこれが最後。　後悔のないように…

　がんばれ息子！　最後まで折れるな！　あきらめるな！　全力で！！