趣味は旅行と言えるほど旅しているわけではない。中国語を習っている関係で台湾や中国への旅行は多いほうだと思う。またアジアの文化にも大いに興味がある。今年の夏は中国四川省の世界自然遺産である九さい溝と黄龍を訪れた。景色はもちろんすばらしいものであったが、旅は人と人とのふれあいがなければ味気ないものだ。九さい溝は、中国各地から多くの中国人が訪れる中国人にとっても人気の観光地である。中国人と言えば漢民族が一般的である。しかしここ九さい溝は、もともとチベット民族の居住区である。現在は、りっぱなホテルも建設され、観光で賑わいをみせている。その経営者の多くは漢民族に違いない。しかし、そのおかげでチベット族も観光案内をしたり、おみやげやさんを経営したりして、何らかの形で観光業にたずさわり、生活している。私たち日本人から見ても、チベット族は漢民族とは明らかに違っている。彼らはお金もうけを至上としていない。それ故、見知らぬ外国人に対してもやさしいし、人情を感じる。中国語で多少なりともコミュニケーションが取れることで、なおさら感じることである。
