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セコい将棋オヤジ

これからの将棋大会の運営方法

長い将棋の歴史を考えると、知り合い同士が1対1で指す。

あるいは金銭をかけて何局も指す。

これが大東亜戦争まで普通だったに違いない。

食糧難、戦争。電気もまともに通ってない時代。

そもそも将棋どころではなかったし、

多くの将棋指しを集めて優勝者に賞品を与える。




将棋大会。

これが始まったのは終戦後のことだ。

全日本アマチュア将棋名人戦が開始されたのは、
1947年。

仮に戦前に将棋大会があったとすれば、
箱根駅伝や甲子園同様に、アマチュア将棋名人戦の歴史は、
戦前まで遡ってあるはずである。

少なくとも全国規模の将棋大会は、戦前には存在しなかった。
これは間違いないし、ローカルな将棋大会も、
あったすら怪しい。自分はなかったと思う。





現代でもそうだが、初期の将棋大会は、
何人かが集まって行うトーナメント戦。
1回負けたらお終い。

しかし、このトーナメント戦。公平な制度とは言い難い。

参加人数が2の乗数でない限り優勝するまでの回数は、
参加者によって異なる。

また実力があっても1回戦、2回戦で強い人と当たれば、
そこで終わってしまう可能性も高い。

またトーナメントのくじは初めに決まるが、
反対の山が終わらないと次の対局に進めない。
等、初期の将棋大会は、多くの参加者にとって、
あまり満足がいくものではなかったに違いない。

対局時計なんぞもなかったし、大人数の大会では、
やたら長考する人が出て1日では終わらないとか、、
終わりの方になると何時間も待たされる。

そんな光景も想像出来る。

対局時計は、1960年頃から登場した。

1989年にデジタル式の対局時計が開発された。




アマチュア将棋大会も
1963年に始まった赤旗全国囲碁将棋大会に始まり、

支部名人戦が1972年。

アマチュア将棋大会も竜王戦の前身となる
アマチュア将棋日本一決定戦が1977年から

同じく朝日アマチュア将棋名人も同年からと、

今日行われている全国大会のほとんどは、
1960年から1980年頃までの高度成長期に始まっている。

三崎三浦マグロ将棋大会も1976年から開始されているので、
ローカルの将棋大会もこの頃から各所で開催された。

将棋大会の方式もトーナメント戦に加えて、

2勝通過2敗通過の予選を設けて、
大会に参加すれば最低2局は指せる。

あるいは、参加者をクラス別に16から32名程度に分けて、
リーグ戦を行う。スイス方式が行われるようになった。

対局時計が将棋大会に導入されて、
トーナメントでもスイス方式でも円滑に運営が出来る。

特にトーナメント戦に比べてスイス方式は、
勝敗に関係なく何局も指すことが出来る。

同星同士手合いを組むことにより、トーナメントに比べて
くじ運の要素が少なくなり、多くの参加者が、
時間という制約の中、熱戦を繰り広げることとなり、
アマチュアの将棋のレベルが向上することなった。

日本🇯🇵は皆様ご存知の通り、1990年代にバブルが崩壊。
低成長時代に突入しますが、

将棋大会は、デジタル式対局時計の普及により、
多くの将棋大会が円滑に運営されるようになり、




イベントやお祭りと並行して将棋大会が開催される。
プロ棋士や女流棋士が審判や指導棋士として
大会をー盛り上げ

コロナ禍で将棋大会の多くが中止されるまでは、

全国大会や全国大会の代表を決定する将棋大会では、




2勝通過、2敗失格の予選ののち、
2の乗数のトーナメントで優勝者を決定する方式。

ローカルな将棋大会では、

自己申告の棋力別のクラス分けで、
4から6局を1日でこなし、スイス方式で入賞を争う
方式が一般的に行われ、多くの参加者を集めた。

この予選プラストーナメント。





または、クラス別のスイス方式のリーグ戦。

いずれも完璧ではありませんが、これが約30年余り
行われていてこれが当たり前。正しい。

と現代でも信じられている。
全く疑いを持っていない方が大半である。

しかし、コロナショックにより環境は激変した。

既に、物価が上がり、収入は増えない。
株価や不動産価格は上昇しているが、
含み益や配当、売却益などの恩恵を受ける人は僅かだ。

この中で、将棋大会にそれなりの参加費を払って出場する人は、
限られる。
参加費を安くしても、交通費や外食代も高くなっている。
自分は将棋大会の参加費を据え置いても、
以前のように参加者が来るとは思えない。

将棋大会も、会場の賃貸料やスタッフの謝金。
感染症対策などで経費もかかるようになった。

スポンサーも簡単に集まる経済状況ではない中で、
参加費も上げざるを得ない。

となると高い参加費を払っても満足出来る大会にしなければ、
大会そのものが成立しない。




ネットやソフトも脅威である。

今やソフトとの対局で将棋大会に出なくても、
プロ棋士よりも強い将棋ソフトと対局出来るし、
自分の棋譜を的確に解析してくれる。




ネットでも将棋大会の参加費よりも安い金額で
1日何局でも指すことが出来る。

今や自分がネットで対局した棋譜を、
将棋ソフトに解析させて研究する。

プロ棋士もそうして研究しているのが当たり前の時代に、

そんな中で、いつまでも予選プラストーナメントや、
クラス別の将棋大会。

将棋ソフトは局後の検討どころか、
大会中は、スマホも起動してはいけない。

対局結果の集計は紙に書いて、、

と成れば、コアな将棋ファンをこれまでの将棋大会のやり方で、
惹きつけいくのはちょっと難しいのではないか?

と自分は思っています。

親や友達から将棋を教わり対局して強くなる。

じゃなくて、
既にソフトから将棋のルールを教わり、
ネットで対局してかなりのレベルまで将棋が強くなれる時代。

単なる腕試しではなく、
将棋を通じて参加者同士がコミュニケーションや情報交換をする。

これが仕事や学業に生きて来る。

そんな将棋大会の運営が出来れば、、、

なかなか理解いただけるのは難しいと思っていますが、、












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