お風呂にも入って、のんびりしたら、いい具合にお腹も空いてきました。
お夕食の時間です。こちらの宿では「モダン懐石」「モダン和食」「オーガニックフレンチ」の3種からお食事を選ぶことができます。
ランチにフレンチを頂いた私達なので、お夕食は「モダン和食」にしました。
最上階にある「ダイニング四季」というお食事処での夕食。テラス席は川の音も聞こえるのですが、あいにく満席で私達はダイニング内のお席で。
食前酒は「ナイヤガラ」という甘口の信濃ワインが供されます。
甘いのだけどスッキリした飲み口でお食事前にはいい感じ。
食前酒をいただきながら、本日の「おしながき」を眺めます。
う~ん、なんだか期待できそうな数々。
最近、外でゆっくり和食を頂く機会も少なかったので期待は高まります!
これからの季節、和食も美味しくなるし、盗んで帰れる味や盛り付けはないかしらとワクワクです。
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最初の一品は冒頭の写真の「秋風吹く頃」と題された一皿。銀杏やら鬼灯やら、とっても秋らしい。一つ一つ丁寧にお仕事されている感じで、全て美味しく頂きました。
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次が「フォアグラのソテーとお野菜」。
フォアグラの下に敷かれているのは「かぶ」です。 濃厚な風味のフォアグラ、優しい自然な甘みのかぶ、とてもいいバランスでした。二口くらいでペロリと頂いてしまいました。(笑)
次はお吸い物。これがとっても個性的な器に盛られて出てきました。
画像が暗くて分かりにくいかもしれませんが、まるで「壺」のような器に蓋がされてお吸いものが運ばれてきました。
この器、結構な大きさで、両手で持っても手に余るくらい。
深さも結構あって、「へぇ~、こういう盛り付けもあるんだ。。。」ととても興味深かったです。
蓋の上には菊の花の花びらが。
これも秋らしい演出。
さてさて、中身はどんなお吸い物なんでしょう。
ワクワクしながら蓋を開けてみるとフワッとお出汁のよい香りが!
とっても期待が高まります。
木のスプーンで頂きます。
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器が深くて中が見えにくいかもしれませんが、鱸(すずき)の身をすり身にしてお団子状になったもの、それに松茸! 柚子、三つ葉などが入っており、上に山葵が添えられています。
それぞれが絶妙のバランスで、ともに引き立て合って本当に美味しかった。
今までは暑かったので、なかなかこういうお料理を頂くこともありませんでしたが、秋の風味を満喫しながら、お腹の中から温まったという感じでした。
お出汁も、けっこうしっかりめではありましたが、でも各々の素材も楽しめて、とても美味しかったです。
お行儀悪いかしら・・・と思いながら、美味しかったので、最後は(壺のような?!) 器を両手で抱えて、まるでお茶のお点前を頂くかのようにずずぃっと全て飲み干してしまいました。
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お吸い物の次はメインの一皿。
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写真ではお野菜に隠れてる感がありますが「信州牛とトロ湯葉のミルフィーユ」となっておりまして、お肉のお皿です。
軽く火を通したお肉にお出汁ベースのお汁で軽く煮びたしのような状態にして、ミルフィーユの名のとおり湯葉とお肉を交互に。そして山葵もきいていて。
お肉もとても柔らかくて、これもとても美味しかったです!!
次は私の大好きなものが詰まった一皿。
う~ん、見た目も私好み。
「秋茄子の美味煮」と名づけられたこのお皿。
茄子の煮びたしに長芋を細かくさいの目に切ったものを散らしていたり、オクラの輪切りを散らしたりしてネバネバ系のものを添えて。彩りに海老やラディッシュを。そして、温泉卵!
私の大好きなものが一堂にお皿に集合した感じ。冷製仕立てのお皿です。
お茄子に長芋を散らすのは柔らかいのとシャキシャキしたのと両方の食感が楽しめて、これは自宅でも真似してみようと思いました。
シメのご飯の前の最後の一皿はさっぱりと。
こちらも新鮮な一品でした。
「信州大岩魚の重陽和え」と名づけられたこちらのお料理。
「重陽」って何だろう?って思い調べてみると「重陽とは五節句の一つで9月9日のこと」と。
そして「邪気を払い長寿を願って、菊の花を飾ったり、菊の花びら浮かべた酒を酌み交わして祝ったりしていた」とあります。
岩魚をあぶったものに菊の花びらを散りばめて。そして和えてあるお酢に感激!
ちゃんとしたレシピは分かりませんが、私の味覚では「コレは三杯酢にグレープフルーツ??」という感じ。
とてもしっかりとグレープフルーツの風味が。しかもピンクグレープフルーツのような濃厚な感じ。
これがとても美味しいのです! これも自宅で真似してみようと思いました。
でも、私はなかなか三杯酢をまろやかに作ることができなくて。いろいろ試してみたいと思います。
そして和食のシメはやっぱりご飯とお味噌汁。
信州産こしひかり、山辺味噌汁、信州香の物、しそしめじ。
ご飯も美味しくて幸せ。やっぱりこういうものを頂くとホッコリしますね。
一通りお食事を頂いて、デザートの前になるとサービスの方が「テラス席が空きましたが、デザートはテラスでいかがですか?」と声をかけて頂きました。
せっかくなのでお席を移動して、川のせせらぎを眼下に眺め、川の音を聴きながらデザートを頂きました。
甘味はフルーツココナッツスープと自家製ようかん。
そして「ヒース」というハーブをブレンドした玉露とともに。
お腹いっぱい。 とっても満足なお食事でした。
量も十分。
もしもお腹が空いてしまっても大丈夫! その理由は・・・後ほど。
大満足のお腹を抱え、お部屋に戻ると、ソファを置いてあるスペースのテーブルの上が何やらしつらえられていました。
「ごゆっくりとお休み下さいませ。 女将」と書かれたポストカードの下にはお弁当箱が。
開けてみると・・・なんと、お夜食のおにぎりが入っていました!!
もう、この「至れり尽くせり」の心遣いに脱帽です!
何から何まで、本当に細やかな心遣いのこちらのお宿で幸せな夜は更けていきました。。。
まだまだお楽しみは続きます!
翌日朝も乞うご期待
<<続く>>