少しずつ
時が
風が
色運び
その手でぬくもり
重ねてく
あの手
この手
差し出すは
ココロの絆
結べしと
それぞれの
一葉一葉
色違えども
重ねた色は
命に染みわたる
そうして
寄り添い
一つになって
青き空に
山笑う
えびかずら 秋を染めにし 葡萄色
葡萄色(えびいろ)変じて ぶどういろ
透き通る
ワインの色にも近し色
夕焼けに
燃える茜の空の色
山も負けじと
秋染める
夏のざわめき つゆ知らず
秋を迎えて 虫の声
落葉の陰で
ただ 躰震わせる
月あかり
君の影を伸ばしては
今いたずらに
我が肩に届くなり
君が色
幾度の秋を数えしが
葡萄に負けじ
その深さ
気づけば我の
芯染める
紫の 色に染まりし 二つの藍
青の藍と
赤の呉藍
二つの藍を重ねて染めて
二藍と名づく
経紅と緯藍
織り成す二藍も
また然り
微妙な色のバランスで
紫の色は
赤に青に
表裏ともに
二藍の襲色
色を重ねし
愛を重ねし
バランス保ちて
二藍なり