通りが静かに夜を迎える
ジャックの目が揺れた
Trick or Treat
こどもたちの声が聞こえる
魔女や黒猫
ドラキュラや海賊
なぜか ふなっしーも
季節は冬の戸を叩く
また
ジャックの目が揺れた
Trick or Treat
こどもたちの声が聞こえる
おしゃれな仮装を自慢して
家々からのお菓子をもらう
ジャックは目を揺らしながら
静かに見ている
Trick or Treat
声が少しづつ 遠くなる
こどもたちのカゴの中には
お菓子がいっぱい
木枯らしが吹いた
ジャックの目が大きく揺れた
次のこどもたちを待ちながら
静かにそこで目を揺らす
Trick or Treat
Trick or Treat
Trick or Treat
早く来てくれないと
いたずらしちゃうぞ
そう
ジャックが叫んだようにも
聞こえた
久々の雨・・・
「この雨は、時間を追うごとに激しくなるでしょう」
ほんと
予報士が言ってた通りだなぁ
いくつもの経験を積み重ねて
いくつもの失敗を重ねて
時に晴れたり 時に曇ったり
いつしか 明日を予報してる
同じように
いくつもの経験を積み重ねて
いくつもの失敗を重ねて
時に晴れたり 時に曇ったり
だけど
いつまでたっても
明日を読めない私は
まだまだ ってことなんだろうなぁ
歯を磨き
顔を洗っておはようさん
今日も良い日で
ありますように
グルメ列
列車の連結するように
あとから あとから
人が増え
後回し
ちょっとここに置いといて・・・
気付けば
ツンダカ用事に
追われてる
忘れない
メモったメモを置き忘れ
要らないものを買う始末
やっちゃった
失敗重ねて
ミルフィーユ
何度も手を焼かせた
バームクーヘン
立ち止まる
踏んだブレーキ連鎖して
些細な迷いが
大渋滞
また明日
きっと良いコト待っている
願いをかけて
おやすみなさい
聞こえてきたのは
海風でもなく
さざなみの音でもない
小さな 小さな
砂の音
遠い記憶のその先の
小さな 小さな ひとコマが
砂が転がるように
いつしか
足元にやって来た
砂の粒
風が揺らして転がして
波が運んで転がして
いつしか
足元で見上げてた
気づくと
風の通り道
遠い記憶を辿るように
ずっと先から
やって来たのだと
その陰影に 紋が現れる
甘い香りがやってきた
懐かしく いい香り
あっ！キンモクセイ
秋だなぁ
そんな思いのする香り
思いっきり深呼吸をして
目を開ける
どこ？
やさしい香りのするほうへ
目を馳せてみる
まるで
かくれんぼしてるように
辺りを見回すけど
なかなかみつからない
探し物をしていた目は
いつしかタイムスリップ
・・・ あれっ？おかしいな
なんだか
うっすら さびしいぞ
風が
風が
冷たさと懐かしさと一緒に
秋を運んできた
