春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

私の「断捨離」

2010年01月04日 | 日記
昨年12月、マガジンハウス社から『断捨離』という本が刊行された。著者は、やましたひでこ。クラター(がらくた)
・コンサルタントという肩書きを持つ女性だ。

「断捨離」という語感のよい言葉は、著者のやましたさんがヨガ道場で学んだ行法哲学から作り出した言葉で、不要、
不適、不快なものとの関係を「断ち」「捨て」「離れる」という意味だそうだ。

昨年末退職し、生活全体をリセットしようと考えていた私にとって、この「断捨離」に出会えたのは幸いだった。私は、
長い間の永田町での生活で重くなった胸を、この際、空っぽにしたかった。そのためには、まず人間関係のリセットが
必要だ。

例えば、毎年、数百枚も出してる年賀状を即刻止め、本当に大切な人との挨拶に絞る。身の回りの不要なもの、本や
衣類なども思いきって捨てる。こうして生活のスタイルをリセットし、シンプルな生活をスタートさせる。それを
私の「断捨離」にしようと決めた。

いつだったか忘れたが、日経夕刊のコラム欄に元検事総長の原田明夫氏が比較文化精神医学の野田正彰氏の言葉を紹介
していた。「老いて若さを感ずるのは、ビジネス社会での役割を捨てて、もう一度他者との出会い、他者の感じ方、生
き方に驚くことのできる能力である」と。確かにそうだ。そして、原田氏は、このコラムの最後を「気持ちの良い人々
との共感できる時間を出来るだけ多く持てるよう心がけたい」と結んでいた。

私もそうありたいと思う。