カウンターに座っていたら
女性の二人組が隣に座りました。
私はひとり。
お隣りの女性たちの話し声が
自然に聞こえてきます。
「もうさぁーほんとムカついたのよっ!」
私寄りに座っている女性が、
ちょっと大きめの声で言っています。
「ホント、信じられなくて!
まぁ、その人に言ってもしょうがないんだけどさ、その人だってただ、出来ないってこと、私に伝えてるだけの人なんだからさ!」
なんのことか内容はわかりませんが
女性は興奮状態です。
聞き役の女性の相槌も聞こえてきます。
「その人に言ってもしょうがないのはわかるよ!でもさ、あまりにもムカついたから、言ってやったのよ!ムカつくって!」
言われてもどうしようもない立場の人は
お気の毒だなぁ、大変だなぁ、
なんて
勝手に思っていましたら
「そしたらさ、『はい、これはムカつきますよね』って言うのよ。その人、ただ伝えるだけの人なのに。役所の人ならこうは言わないよね」
うーーーん、
どんな内容だったんだろう!
役所の人と比べてるって、どういう場所?
「なんかそう言われたらさ、
あなたに言ってもしょうがないのよね、ってこっちも言ったけどさ」
気持ちが少し、静まったようです。
内容がわからない話。
どこでどんなシチュエーションで
どんな立場の人が言っているかもわからない話。
でも。
注目すべきは“共感力”。
聞き手に共感力があるのとないのとでは
次に続く言葉がまったく違うものになるのでは?
私が何を言っても
「いや、…」が第一声の家主のことが
頭に浮かびました。
なんでもかんでも否定から入るところが
感じ悪いな、と思っていましたが
これからは
共感力が乏しい人
と思っておくことにします。