徒然草庵 (別館)

人、木石にあらねば時にとりて物に感ずる事無きに非ず。
旅・舞台・ドラマ・映画・コンサート等の記録と感想がメインです。

世界の車窓から~イタリア紀行2016夏~ ③美味しいパルマ、素通りのミラノ

2016年08月07日 | 旅行
起きなくては!というマスト感で、アラームを今回初めてセットしたにも関わらず眠りが浅く、3時45分に「ハッ」と目覚めてしまった。まだ1時間あるな、と安心して、そこからようやく深く眠れたような気がする。

身仕度完了、梱包完了、予定通り6時前にチェックアウト。フロントのオジサマにカフェラテ入れてもらって、小腹を満たし、出発! まだ日の出直後で涼しい空気の中、5分で駅に到いた。
見ると1本早い6:10のミラノ中央駅行き区間快速がまだ停車中。同じRVで6:27発よりは、乗ってしまえば早くミラノに着くし、余裕ができる。まあいいか、と目の前の列車に「よっこらせ」と重たいスーツケースを運び上げ、空席に落ち着いた。結果、車掌さんは切符を見て&私の説明を聞いて「問題ないです。ミラノ中央駅は終点ですよ」とOKしてくれたので、この判断は正しかった♪(ほら遅延当然だしw)通勤時間帯の区間快速は、これからミラノに近づくにつれて混んで来そうな予感がしたが、車窓をのんびり楽しむことはできた。フィデンチァの辺りで満開のひまわりが一斉に上ってきた朝陽に向かって顔を上げているのを見て、何だか宗教画のような荘厳さに感動した。

車内は立ち客はいないものの、ローディの駅で満員に。スーツ姿のビジネスマン、OL風のお姉さん、ほぼ通勤客といった風情の中、大きなスーツケース抱えた私はイヤでも人目を引き、ちょっと肩身が狭かった。←ミラノから出国する日本人は、こんな区間快速には乗らないし、そもそも朝が早いからミラノに前泊が一般的。

ピアチェンツァを過ぎてロンバルディアに入った辺りから、曇り空に太陽は隠れてしまい、ぼんやりと灰色がかった朝靄が田園風景を包んでいる。パルマやボローニャ辺りのくっきり晴れた青空ではなく、水色に近い灰青色の空に、真冬から早春に旅していた頃の「霧のロンバルディア」を思い出した。

通勤客は中央駅手前のカドルノ駅やランブラーテ駅で半分以上が下りていった。
久しぶりのミラノ中央駅アーチ屋根。いつも通過ばかりでごめんなさい(笑)。

車内のアナウンスが「マルペンサエキスプレス(空港特急)は7:55に1番線から発車します」と言っていて「5分あるし乗れちゃうか?!」と、数多いホームのほぼ左端に入った列車から降りて考えつつ...えっ!ここ23番線!?(笑) とりあえず切符持ってないけど行ってみよう!と、ミラノ中央駅コンコースを端から端まで、さらに1番線は奥まった所で焦ったものの、なんとか乗り込めた。
さて、チケット持ってないけど乗っちゃったことが吉とでるか、凶とでるか。車掌さんの柔軟対応に期待~!お願いいたします~!(ドキドキ)

7:55にミラノ中央駅出たマルペンサエキスプレスは、10分後にポルタガリバルディ駅を過ぎ、予定通りなら8時半過ぎにマルペンサに到着するはずだ。

朝早かったので、つい途中でウトウトしていたら...車内アナウンスが「間もなくマルペンサ空港駅です」
ええ~!?検札来た!?
全然気づかなかったぞ!
仕方がないので下車して(ヨーロッパの駅に改札口はない)ターミナルビルのロビーにいた駅員さんに「ミラノ中央駅で切符買いそびれてしまって」と事情を説明したら、事も無げに「ああ、それならばもう到着してしまったし、結構です」
えええ~!?(2度目)
あ~ぁ、大雑把と言うか女性に甘いと言うか、やっぱり変わってないイタリアクオリティであった...。

そんなこんなで無事にマルペンサからフランクフルト行きの便に乗り、関空への長い帰路についたのでした。

*フランクフルトで乗り継ぎ時間が45分しかなくて、ターミナルビルをAゾーンからZゾーンまで15分小走りに急ぐはめになったのは、また別の話である。