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“新型コロナ陽性”で入院したトランプ前大統領は、3日後に退院して「コロナを克服した」とアピールした。「本当は感染してないのでは?」とフェイク説まで流れたほどのスピード回復。医師団がトランプ前大統領に投与したと注目された薬が「レムデシビル」と「デキサメタゾン」だった。
レムデシビルは、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス剤で、もともとエボラ出血熱の治療薬として開発されたもの。デキサメタゾンのほうは、過剰な炎症を抑える副腎皮質ステロイド薬で、重症化を抑え、致死率を下げる効果が認められている。
日本では、レムデシビルが5月に、デキサメタゾンは7月に、それぞれ新型コロナの治療薬として認められている。7月にピークを迎えた感染拡大の第二波では、重症者や死者が第一波に比べて格段に減った。それは、この2つを用いた効果的な治療法が確立したおかげ、と国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は話す。忽那賢志氏(国立国際医療研究センター 国際感染症対策室医長)
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「こうした治療手順の確立が、第二波で重症化の数が減った大きな要因です。臨床現場の実感でいえば、春先なら人工呼吸器を挿管したはずの容体でも、夏以降は挿管を回避できるケースが増えました」
治療の効果は明らかに向上している
国立国際医療研究センター(東京・新宿)は、駒込病院、墨東病院、荏原病院、豊島病院、自衛隊中央病院、聖路加国際病院と並んで、都内で新型コロナの患者を受け入れてきた病院の1つ。忽那医師はそのなかで国際感染症センターの国際感染症対策室医長を務める。10月放送の『情熱大陸』(毎日放送)でも、密着取材を受けた感染症専門医だ。
「あくまで現場の印象ですが、治療の効果は明らかに向上し、重症者の割合が比較的多い当センターでも6月以降に亡くなった患者さんはいません。その間に100人近くの感染者を受け入れながらも死者ゼロが続いています」国立国際医療研究センター
もちろん、効果的な治療薬が見つかったといっても、完壁に治せるわけではない。投与しても重症化するケースはあり、特に高齢者や基礎疾患がある人はそのリスクが高く、楽観視はできない。
また、忽那医師は「発症から時間がたつと治療薬の効果が低くなる」と指摘している。若くて基礎疾患がない人でも、発症から1週間ほど経過すると、レムデシビルを投与しても悪化することがある。感染がわかったら、できるだけ早く治療を受けることが重要だ。
忽那医師が開発をめざす治療法
特効薬やワクチンの開発が待たれるなか、国際感染症センターが研究を進めてきた新型コロナの治療法がある。「回復者血漿療法」だ。
回復者血漿療法は、新型コロナが発症して回復した人の血液から血漿を取り出し、患者に投与するというもの。回復者の血漿に含まれる抗体には、ウイルスなどの病原体を不活化する働きがある。
100年前のスペイン風邪でも実施された古典的な治療法だが、近年では鳥インフルエンザ、エボラ出血熱などの重症感染症、新型コロナと同じコロナウイルス感染症のSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)でも採用されている。通常の輸血と同じなので、重篤な副作用が認められないのも利点の1つだ。
忽那医師たちは今年6月から、回復者血漿の採取と保存を進めてきた。
「効果は期待できるのではないかと考えていますが、投与の条件などを研究している段階です。今後の成果に期待していただきたいと思います」感染者を多数受け入れた
これから冬を迎えると気温が下がり、空気が乾燥して、夏よりもウイルスに感染しやすい環境になる。インフルエンザとダブルで流行することも心配だ。
「南半球の国々では、日本の夏にあたる期間が冬でしたが、インフルエンザの患者数が例年より非常に少ないようです。おそらく新型コロナの対策が、インフルエンザの流行を抑えているためとみられます」
日常生活では、手洗い、咳エチケット、屋内でのマスク着用、三密を避ける、といった基本的な感染対策を継続しなくてはいけないようだ。インフルエンザの予防接種は受けたほうがいいのだろうか?
「受けることをお勧めします。それはインフルエンザの予防になるのはもちろんのこと、ワクチンを打つことによって、免疫システムが活性化され、インフルエンザ以外の感染症ヘの抵抗力が増すことがわかっているからです。これを“訓練免疫”といいます」
とくに高齢の人や基礎疾患がある人は、新型コロナの重症化リスクが高いから、例年よりも積極的に予防接種を受けたほうがいいようだ。
豪専門家、アストラゼネカのコロナワクチン効果に疑問
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[シドニー 13日 ロイター] - オーストラリアの免疫学専門家は、英アストラゼネカとオックスフォード大が共同開発した新型コロナウイルスワクチンの集団免疫形成効果に疑問を呈し、ワクチン接種の全国展開を一時停止するよう求めた。
同国はすでにアストラゼネカのワクチン5300万回分を確保している。
オーストラリア・ニュージーランド免疫学会(ASI)会長のスティーブン・ターナー教授は「問題はワクチンが集団免疫を本当に提供できるかだ。われわれは長期戦を戦っている。ワクチンの効果持続は未知数だ」と述べた。
ターナー氏ら専門家は、アストラゼネカのワクチンの効果が62%であるのに対し、米ファイザーと独ビオンテックのワクチンの効果は90%だというデータを挙げた。
声明でASIは、ターナー氏は免疫学の専門家としての意見を述べたのみであり、多くの現地メディアが報じたようにワクチン接種の一時停止を提唱してはいない、とした。
アストラゼネカの広報担当者は、治験結果は部専門家による査読(ピアレビュー)を受けており、治験で示された有効率は世界保健機関(WHO)と米食品医薬品局(FDA)の最低承認基準を満たしていると述べた。
アストラゼネカのワクチンは英国のほか、アルゼンチンとインドが承認済み。ブラジルと韓国を含む数カ国で承認が検証されている。
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