新刊「信仰の法」第2章
【 愛から始まる 】
《「人生の問題集」「組織の運営」に伴う愛の苦しみ 》
(一部抜粋)
●釈尊も苦労した、組織運営における「生かす愛」の難しさ
ただ、これは釈尊も感じたことではあります。最初のころに、自由修行者として山林で修行をしていたときには、みな、思い思いに、自由に修行していたのですが、教団ができ、組織ができると、いろいろなところで騒ぎが起きてきました。しかも、どちらが正しいかをなかなか決めかねるようなこともあったのです。…
やはり、「釈尊でさえ匙を投げる」というか、釈尊自身が聞いても、どちらが正しいか判定不能というものはあったのではないかと思います。
そのように、組織運営となると、人間の「自我 対 自我」と言ってもよいでしょうが、それぞれが、それぞれの人によって、自分が「正しい」と考えるもの、「よかれ」と考えるものが、多少ずれてくるわけです。
また、そこに「調整の原理」が働き始めると、単純な「愛の原理」だけではないものが出てきます。
愛は、「すべてを受け入れ、すべてを許し、すべてを包み込む」ようには見えるのですが、実際に、この世の現実のなかを生きていく間には、いろいろな調整や判断、あるいは、捨てるところや選ぶところが出てこなくてはいけなくなるからです。ここは、とても難しいことであり、これが、…「生かす愛」のところなのかもしれません。
《「愛すること」「信じること」で「人生学のプロ」になろう 》
●人生のあちこちに出てくる “公案” を一つひとつ乗り越えよ
また、「男女の愛」についても、夫婦生活が何十年も続いていけば、その間には、いろいろなドラマがあるものです。たとえ、二人の関係がうまくいっても、子供や第三者が絡んでくると判断が割れたり、家庭内で法律に触れるような出来事が起きたりします。…
さらに、結婚しても夫婦共に仕事を続ける場合、妻のほうが、仕事でどんどん進んでいき、見識が高くなることもあります。そうなると、夫のほうが鬱屈して反抗期の子供のような態度を取ったりし始めるので、ここも難しいところです。
妻も一人の人間なので、天職を得て仕事に就いたならば、「認められたい」「世間でお役に立ちたい」と思うでしょう。ところが、そうすると、夫のほうがだんだん非行少年のようになってしまうわけです。
要するに、「妻が仕事ができなければ夫婦でいられるのに、仕事をガンガン進めていくと夫婦でいられなくなる」ということでしょうから、これはつらいだろうと思います。
ただ、こうした “公案” は、人生のあちこちに出てくるはずなので、それを、一つひとつ乗り越えていかなければいけません。
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- 魂を持つ人、否定する人 ねずさんのひとりごとさん 追記して更新 4週間前