自分の技能を提供することで、
お金ではなく物々交換の形で、食料や生活必需品を手に入れている人、
あるいはそういう生活をよいものだ、と考えている人たちは確実に増えている、
と神田氏は語る。
ネットや、地域のコミュニティを介して、そういう交換、やり取りが増えれば、
これまでの人間関係が変わっていくのは必然だろう。
社会のあり方が変われば、お金の価値観が変わり、教育のあり方も変わっていく。
たとえば、日本人でありながらネパールでの放浪歴がある、という青年は、
英語・ネパール語・日本語が堪能で通訳レベル、という特殊技能を持ちながら、
現在は居酒屋でバイトをしているのだ、という。
東京だと時給は1,000円くらいだろうか。
新卒一括採用にこぼれた青年は、せっかくの高い能力を持ちながら、
大企業や官公庁の正職員ではなく、時給1,000円のバイトで働いている。
今のような、ネットのインフラが整った世の中であれば、Face bookやTwitterを介して、
彼の技能を活かせる、単発の仕事が舞い込むことだろう。
最初はボランティアであったとしても、新たな人脈が広がり、
そこから収入が発生することだろう。
このような時代、
今までの学歴偏重の世界が崩壊していくのは目に見えている。
今は小学校や中学校で、マインドマップを生徒が作成する、という授業があるそうだが、
どんな能力の生徒でも、目が見えない・知能の発達が遅れている盲学校の生徒でさえも、
自分がワクワクできる夢、未来を描くことができれば、
そこに至る道程、苦難や挫折も含めて予想し、
自分自身でキャリアデザインを描くことができるのだ、と言う。
これでは当然、
「いい成績を取り、いい大学に進み、大企業に就職するのがよい」という価値観は、
時代遅れのそしりを免れない。
子供たちが自分の人生のゆく方向を生き生きと思い描き、
夢の実現に向けて行動するとき、
大人にできることは、
-
若者のやり方に口出ししないこと
-
人間としてのValue(価値)を伝えること
だと神田氏は語る。
(続く)
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