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雲は龍に従い虎は風に従う

あしたもいつもどおりに

「誰か Somebody」 宮部みゆき / 「ルーズヴェルト・ゲーム」 池井戸潤

2014-04-30 20:25:53 | 
「誰か Somebody」
犯人が見つかっていない事故死した運転手の娘が、犯人の出頭を期待して父についての本を出版するため父の知られざる過去を探るお話。
5分の4までは娘=姉妹が不仲で本の出版に姉が反対して妹が反発して、とか出版に協力している杉村のほのぼのご家族話。本はどうなるのかな~犯人は誰なのかな~とのんびり進んで行きますが、最後の5分の1でいきなり急カーブいきなりハンドル切ったな~って感じになってザワザワしながら終わります、父を撥ねた犯人探しが霞むほど
宮部さんの読ませる文章はさすがです
この流れを運転手が雇われている今多コンツェルン広報室の杉村が追っていますが、彼は「名もなき毒」にも出てくるそうなので、偶然先にこっちを読めて良かったな~と思います。既に購入してスタンバイしてるので、年内には読みたい

「ルーズヴェルト・ゲーム」
今話題のん!
この話が社会人野球をテーマにしてると知って即読みでした
嬉しいねぇ~アマチュア野球の中ではいちばん日の目を見ないと思うので・・・池井戸さんありがとう
企業経営と野球部の存続とがうまく絡んで進んで行きますが、両ターンともこれ以上読んだら泣くかもと思って電車で読むのを控えたほど感動しました。青島製作所、ミツワ電器、ジャパニクスの3社がまたいい感じのバトル、逆転、裏切り、また逆転みたいな!ドラマはcastが半沢~とほぼ同じなので銀行も絡むし逆転劇が半沢の延長に見えちゃうかも知れませんが、野球部を持つ企業(工場)の周りの社員の反応とか応援の感じとかリアルに描いてるな~と懐かしく思いました。
どの程度映像化しているか今後のドラマも楽しみです

「鴨川ホルモー」 万城目学

2014-03-15 23:19:56 | 
読後瞬時に抱いた感想…




「何の話やねん」



(^ω^;)


万城目さんの作品は他のどのジャンルにも属さない不思議ファンタジー。
今DVDも借りてあるので感想はそちらで…ホルモーーーー!

本の感想もちゃんとupしようと誓った春休み1日目。

「鬼の跫音」 道尾秀介 / 「プラチナデータ」 東野圭吾

2013-04-21 00:06:15 | 
「鬼の跫音」
6編からなるホラー短編集。
道尾さん特有のしっかりと伏線回収→オチが紡がれているホラー。
こんな短い作品なのに読んでいて何度もゾッとしました
特に「ケモノ」「よいぎつね」「冬の鬼」が良かったです。
「ケモノ」・・・ある場所に彫られた図と手書きの文字が文中に挿入されていて、そのメッセージを元に話が進む。普通に読める文章に隠された真実とラストに階下から聞こえてくるテレビの笑い声の不気味さが秀逸。
「よいぎつね」・・・過去に犯した過ちから恐怖と懺悔に苛まれながら今年も迎えた夏祭り。土に埋められながら20年前に自分が埋めたものを想う、果たして現実か幻想か。
「冬の鬼」・・・1日ずつ遡っていく日記。7日前に起きた出来事は。



「プラチナデータ」
もの凄く久々に読んだ東野圭吾作品。
映画を観に行く為に読みました映画面白かったです、ニノがとても良かった
国民全員のDNAデータを取れば犯罪抑止及び早期解決になる、というのは私も含めて誰もが一度は思いつくことだと思います。またそのことからデータを改ざんして特定の人物だけが抽出に引っかからないようなシステムが作られることもあるだろうな~っていう・・・またその抽出に引っかからないシステムを更に暴くシステムを作っちゃって、作った人物が消されちゃうこともあるんだろうな~っていうお話です。
ただそれだけの話なんですけど、最後に神楽の秘密がちょっとどんでん返ったのは面白かったです。まさかの見事な逆転の発想でした

「薄桜記」 五味康祐 / 「ノエル」 道尾秀介

2013-01-18 01:32:29 | 
ハマ・オカモトくんのradipediaを聴きながら書いています
3日の浜ちゃんとの対談聴かれましたか?
浜ちゃんは昔から大好きなのでめちゃくちゃ感動しました


さて・・・


NHKで放映されていた時代劇の原作です。
何度か書いていますが私は“所謂忠臣蔵”が好きなので、半ば堀部安兵衛目当てに読んだようなものなのですが。いや、凄い面白かったんですよ?でも途中でかなり「事実はこうだった!」みたいな検証話が書かれていたのがちょっと気に食わなかったです
いいの!事実がどうであろうと!
なんかそこが気になっちゃって、最期に典膳が安兵衛に斬られる事になった経緯が全然頭に入らないまま読み終えてしまいました。ドラマとはちょっと内容が違うし・・・消化不良です
でも安兵衛の高田馬場のエピソード含め人となりを存分に堪能できたので面白かったです。



ノエル・・・手に取っただけで心がポカポカする1冊
完成までに7年かかったそうです。大切に大切に書かれたんだなというのがよく分かります。
絵本の物語を軸に3つのストーリーが繋がっていますが、その3つの話は子供から老人まで人間誰もが持つ苦悩、悲哀、暗い感情、そして切なさに溢れています。
それでも人は誰しもが物語の主役として生きられること、凄く明るい未来が目の前に開けていなくても、ほんの僅かな光があれば人は必ず前に進んで行けることなどを絵本は教えてくれます。
誰かにプレゼントしたくなる素敵な小説でした

「硫黄島戦記」 川相昌一

2013-01-09 22:36:53 | 
「散るぞ悲しき」という栗林中将について書かれた本を読んだことがきっかけで、硫黄島での戦闘に興味を持ったわけですが。

この戦記は島での戦いだけでなく、捕虜になった後日本に帰国するまでのルートや生活、心情の変化なども淡々と記されているのが興味深いです。
硫黄島といえば無数に張り巡らされた地下壕が有名ですが、巻末に壕内通路が詳細に記された資料があり、掘削機などが何も無い状態でここまで作りあげられた陣地に感動すら覚えます。
アメリカ駐在経験があった栗林中将はその技術・軍事力に早くから日本の行く末を懸念していたことでしょう。正攻法では戦えないことが分かっていたからこその、この壕です。
当時既に海水から真水を抽出して潤沢な飲料水を確保していた米軍さえも、かなりの犠牲者を出した硫黄島。
日本防衛最期の砦として決して忘れてはいけない礎の島です。

「カラスの親指」 道尾秀介

2012-11-11 23:31:30 | 
今月23日公開『カラスの親指』の原作です。

村上ショージさんの出演が話題になった時、どんな作品なのか一瞬戸惑いましたが、もうまさにテツ!テツさんはショージさんしか考えられません(^ω^)キャスティングした人凄いなぁ~

原作ありきの映画は原作を先に読んでいると倍面白いと私は思っていますが、これに関しては何の予備知識も無い方が逆に新鮮で面白いかなと思います。勿論各場面がどのように映像化されているのかというワクワク感はありますが。

詐欺師のお話ではありますが、結局騙されるのは…ああああもう書けない(*´∇`*)
切なさと人情と感動の騙し合い…騙し愛。。。

昨日も書きましたが、映画楽しみです♪

映画観ようか迷っている人は是非とも観て下さい。

「オレンジ・アンド・タール」 藤沢 周

2012-10-06 23:47:24 | 
2月2日放送のアメトーークを観ながら書いています。
先日DVD第22弾になりました《読書芸人》で若林くんが紹介していた「オレンジ・アンド・タール」を読んでみました(^ω^*)

スケボーが分からなくても女でも、何処か共感してしまう青春群像。
カズキの話の後にトモロウ側からの視点で「シルバー・ビーンズ」が描かれているのが、また双方の心の錯綜が理解出来て面白いです。

トモロウが弁天橋の下を居場所に決めたように、誰しも自分だけの居場所があり、そこは必ず絶対の自分だけの領域として定まっていることが望ましいものです。
トモロウは若さ故のホームレスという形でしたが、人はいくつになってもそんな場所を…隠れ家を求めていたいのではないでしょうか。会社、社会にがんじ絡めにされればされる程…。

いつか江ノ島に行くことがあったら、私も弁天橋の下を覗いてみようと思います。

「銀の匙」 中勘助

2012-09-16 01:01:03 | 
人気てぬぐい屋さんの装丁シリーズからジャケ写買いした一冊です。タイトル〔ソーダ水〕ですって。

勉強不足で初めて読んだのですが、この作品は夏目漱石から高い評価を得て世に出た不朽の名作らしいです。
灘高の国語の授業としては知っていました。
(著者の?)少年期から青年期に至るまでを自伝的に描いてある、日本の古き良き時代の瑞々しい作品です。

初稿が大正元年ですよ(^ω^;)
私が読んだ日本のいちばん古い小説は昭和初期の江戸川乱歩なので、記録更新です。

当時の子どもの遊びが草花や木の実、虫など自然と戯れることばかりなんですね、そういう時代は本当に良い時代だったのだろうなと羨ましくなります。デジタルなものが無かった頃の方が人間の心は綺麗でしたよね。まあ私の子ども時代も十分ド昭和ですけどね☆
加藤清正ごっこをしていた描写があって、私もそんなんしたかったです(^ω^;)川中島ごっことかね(^ω^;)

でも一方で、授業中にトイレに行きたいと言って何人かで脱け出してサボったり、そんな変わらない部分もあるんですね(^ω^)
今の小学校とかそんなんなんでしょ?
逆に私たちの時代はめっちゃ厳しい時代やったから、授業中に教室を出ていくなんてあり得なかったですからね。
所謂ゆとりと言われる世代とその行動も、大正・昭和初期にも普通にあったことだったり…。
時代は回っていくんですね。

またいつか、古き良き時代が戻ってくることがあるのでしょうか。
民度の低い恥ずかしい国にだけはなりたくないものですね。

「1Q84」 村上春樹

2012-08-23 04:06:29 | 
はぁ~辛かった。。。
本を読むのがこんなにストレスだなんて(^ω^;)

この本、なんなんですか(^ω^;)

知らなかったんです、この作品が海外でも軒並み低評価で、Amazonのレビューも酷評だらけだということを。
無論それらを鵜呑みにはしていないし、先に知ったからと言って影響されたりはしません。
でも正直6巻全て読んだことには後悔しています…。

レビューにもありますが、信じられないぐらい読後感がハテナハテナ(・ω・?)
ばら蒔かれている謎や疑問が悉く放ったらかしで、伏線完全未回収( ̄□ ̄;)

で、いきなりハッピーエンド♪( ̄▽ ̄)ノ″





えーーーーーーーーーーーーーー(・ω・;)(;・ω・)


その思いきった投げっぱなし感が一番の読み所なのかも…っていうのは嫌味過ぎですね。

でもなんやろ…これだけの長編小説が何でこんなことになってしまったのか、残念でなりません。
伏線を回収しないのであれば、天吾と青豆だけの話で軽く上下巻で終えられたんじゃ!?って感じの簡単な話でした…安田恭子はどうなった?あゆみは誰に殺された?気持ち悪いNHKの集金人は誰や?何故牛河にも月が2つ見えた?

ん~色々謎だらけです(・ω・)
続編が出るとか書いてる人もいますが、それで全てがちゃんと解明されるんでしょうかねぇ…もう読まないと思いますが。。。


まあでもちょっとだけは面白かった所もあったような気がします、と書いておきます(^ω^;)