先日「さようなら エアマスター(仮)」というタイトルでブログ記事を書いた。
http://blog.goo.ne.jp/sakeichi-mashita-takahara/d/20140314
今後この竿は、10mでなければ届かない、そこに居る筈の大物が獲れない、という特別なシチュエイションのときにのみ出動させようと思っていた。
とても気に入っているのだが、2014年からカタログ落ちしたし部品の在庫も少ないらしい。
不要な出動で劣化を早めたくはなかったからである。
ところが、また出動してもらわなければならなくなった。
メーカーからもエアマスターの後継機種は発売されていないし、僕自身もエアマスターに代わる竿ということで納得できたものはない。
竿の調子だけでなくやはりその長さが非常に役立ってくれたのだが、そのどちらも他の竿では満足できない。
色々考えた結果、自分に与えられた選択肢から決めるならこれだろうと思い購入したのが、ダイワの「琥珀本流ハイパードリフト スーパーヤマメ95MR」だった。
これならサツキマスにも充分対応できると考えたというのが購入に踏み切った大きな理由だ。
そのスーパーヤマメなのだが、いきなり本命が掛かったとしても釣り師の方で竿の調子を分かっていなければ獲れる魚も獲れなくなると考え、長良川でのサツキマス調査釣行のときに2~3回使用した。
しかし、本命どころか外道すら掛からない。
弱ったなあと思っていたのだが、昨日の釣行で初めて魚が掛かった。
結論から言うと、アタリがあって合わせた直後に元上ともうひとつ上の節(9本継なので8番と7番)が折れた。
8番は2箇所で破断、7番は1か所で破断していた。
合わせた瞬間に「バキッ!」という乾いた音が長良川河畔に鳴り響いた。
僕は一瞬呆気にとられたが、残った7番より上の節が川面で流されそうになっていたので慌てて掴みにかかった。
掴もうとして駆け出した時に地面に落ちた折れた節を蹴飛ばしてしまったが、なんとか残った節で魚は獲った。
25cmの戻りアマゴだった。
ということで、エアマスターを再出動させることになった。
サツキマスを狙うなら、シマノの「スパーゲーム パワースペックH」でも良いのだが、昨シーズンその竿で3度バラした。
竿が強いのか、絞ると魚が暴れてバラしやすいように感じたため、パワーには若干不安はあるのだが絞ってもしなやかに魚をいなしてくれる使い慣れたエアマスターを使おうと思う。
それにしても「スーパーヤマメ95MR」には納得がいかない。
一度も魚を獲らずに破断かよ。
今日釣り具屋に行ってクレーム対応ということにしてもらったが、製造上の不備ですとメーカーが認めるとは到底思えない。
顕微鏡写真を掲載して「ブランクスに異状は認められませんでした」という紋切り型の文言とともに腹立たしい報告書が返ってくるだけだ。
1節は免責金額4,000円で新品と交換できるが、もう1節は実費になる。
そうなると、サツキマスのことを考えなければ、よりエアマスターに近い感触だったシマノの「スーパーゲーム ライトスペックMH90-95」を購入できる価格になる。
まだまともに使っていないので今回は再生させるが、次回何かトラブルがあったときに再生させたいかと言われたら、かなり迷う。
寧ろ初代の「ハイパードリフトサツキ 75SC」を再生させたい。
釣り具屋の店員さんが言うには、折れるときは大抵の場合傷が付いたところからだと。
勿論それは知っていたので、この竿は河原には絶対に置かないようにしていたし、置くときは直接地面に置くのではなく何かしらクッションになるようなものを宛がって置いていた。
そしてこうも言われた。
「傷が原因で折れるときは大抵の場合は一箇所です。複数箇所が折れるときはオーバーパワーがかかったときが殆どです。」と。
では、なんだ、僕のアワセが大アワセだったということか?
冗談じゃない。この製品のプロモーションの動画で笹尾テスターがやっているような合わせ方をしたはずだ。
そもそも僕は笹尾テスターの釣り方に感銘を受けエアマスターを使い始めたのだし、竿の構え方も笹尾テスターに倣っている。
それは合わせ方も然りだ。
通常の合わせ方で二箇所破断するなんて、その他の節にも何か不良箇所があるのではないかと思えてくる。
心情的には1本丸ごと新品に交換して欲しいくらいだ。
そうでないと安心して使えないではないか。
ダイワの最新の技術「SMT(スパーメタルトップ)」に非常に興味を持っていたのだが、次回からダイワの竿を買うのは止そうかなとさえ思えてくる。
因みに「スーパーヤマメ95MR」の使用感だが、まともに魚を掛けていないので筋違いではあるが、これまでの感想を以下に記す。
エアマスターとの比較になるが、価格帯が大きく違う2本を比較するのもどうかと思うがそこはご容赦頂きたい。
・竿のパワー自体はエアマスターより強い。胴がかなりしっかりしている。大物がかかったときに粘って堪えてくれそうだなと期待できる。
・魚の引きに対してしなやかに柔軟に対応できるかという点では、エアマスターに軍配が上がりそうだ。エアマスターは竿を絞っても魚が不要に暴れない。
・しかしながら振り込んだ後の穂先の動きは無駄がない。2~3度振幅するとピタッと止まる。「ぐにゃぐにゃ、ぶらぶら」という感じのエアマスターよりも勝る。
・エアマスターより50cm短くて重量はほぼ同じであるにもかかわらず、持ち重り感も大きいし、振り込んだ時の重さも大きく感じる。はっきり言うと振り込みを続けると疲れる。
エアマスターを再出動させて振り込んだ時に「なんて軽い竿だろう」と再認識した。
・はっきり言って感度は悪い。オモリが底石に当たる感覚が手元まで伝わりにくい。タナを取るのが難しく感じる。
エアマスターに持ち替えた時に底石に当たる感覚がいきなり増えて驚いた。
これは恐らく穂先の違いによるものだと思う。エアマスターは金属製の「メタカラマン」で、スーパーヤマメはリリアンの「からまん穂先」である。
この感度という点がやはり高価な竿と普及価格帯の竿の決定的な違いかなと思う。
だからこそ「SMT(スーパーメタルトップ)」に凄く興味があるし、それを搭載した「ハイパードリフト メタルチューン サツキ82」にとても魅力を感じる。
しかし僕にはレングスが足りない。
「遡M」のP-3ではやや強いし高価過ぎる。
破損した時の修理代金のことを考えるとあまり高価な竿は積極的に使いたくない。
となると、次に買うのは先ほども名前を挙げたシマノの「スーパーゲーム ライトスペックMH90-95」か、ちょっと高いけど頑張って同じくシマノの「刀」というところかな。
振ったことがないので想像だけど、「刀」って、多分想像を遥かに超える振り心地と調子の素晴らしい竿のような気がする。
こうやって迷っているのもある意味楽しいが、竿選びは難しいですね。
![]() |
シマノ スーパーゲーム ライトスペック ZY MH90-95 価格:¥ 91,800(税込) 発売日: |
![]() |
ダイワ 琥珀本流 ハイパードリフト メタルチューン サツキ 82 価格:¥ 70,200(税込) 発売日: |