佐伯画廊の『ひとこと、ふたこと』

漫画のこと、音楽のこと、映画のこと、その他思いついたことを気の向くまま書き綴っていきます。

辞めた会社の「今」

2008-09-24 22:41:37 | 雑記
「今、会社が大変なことになってる」
という連絡をもらったのは先週のことです。
「会社」というのは半年前に自分が自主退社した工場です。連絡をくれたのは今でもたまに飲み会なんかをする、その会社に未だに勤めている仲間の一人でした。
以前ここで紹介した「金の亡者で、人の気持ちのわからない、うそつきで傲慢なクズ社長親子が経営する、漫画みたいな」会社です。
「こんな会社、辞めたらぁ~っ!!」的な勢いで(いや、冷静ではありましたけどケンカ別れっぽかったのも事実です)約半年前に退職しました。

その会社がどう大変なのかというと
火事で燃えた
ということです。
はっきりしないのですが、工場内で無人で動かしていた機械から発火した…らしいです。全焼でもないんですが、仕事が出来る状態じゃありません。知ってる人は知ってますがマシニングという精密工作機械です。結構大きくて値段もウン千万するのもあります。しかも人が一人通るぐらいの隙間しかないほど詰め込んでいたので5台あるマシニングは全滅しました。
正直な話、
「あくどいことばっかりやってるからバチがあたったんだよ、ざまあみさらせ!天罰じゃ~!!」
とか思ったんですけど、気がかりなこともありまして。

その機械を担当してたのが、かつて自分とペアを組んでマシニングをやっていた仲間で、今でも飲みにいったりする人なんです。僕は彼のせいだなんて微塵も思ってませんけど彼は律儀なところがあって変に真面目だったりもするので責任感じすぎちゃってるんじゃないか、と。

実際、自分も加工時間が長い場合よく機械を無人で動かしたまんま帰ったりしてたし、会社側もそれを喜んで認めてました。なんせ金になりますから。もし僕がまだそこで働いていたら自分が同じ立場になっていたかもしれないんです。

自分の担当の機械だから気にはするでしょう。ただ、変な負い目やら変な責任感で彼が潰されちゃうようでは黙っちゃおけないぞ、という気持ちです。

自分が辞めてから彼が大変になっちゃったのは事実です。他の人間はあまり使えないし、一人で頑張るしかなかったから。辞めちゃえばよかったのに。腕があるんだから。

会社は存続させようとしてるらしいですよ。時間かかると思いますが。
僕の気持ちとしてはあんなクズ会社なんかどうでもいいんです。ただ仲間を救いたい。

「彼に責任はない」と言い切ってしまいたい理由がまだあります。
彼もそこで10年ぐらい働いてきたはずです。ところがつい最近までなんの保険にも入ってなかったんですよ。ありえます?会社ですよ?そんなアルバイト同然の「なんちゃって正社員」が責任者であるわけがない。いつまでもわけのわからん腐ったデスラーみたいなお上に従事することはないと思っちゃうんですけどねぇ…。

ちなみに工場から火が出てるときに社長夫婦はカナダ旅行に行ってましたとさ!どこまで笑わせるつもりだろ。
最初に聞いたとき、「放火じゃねえか?」って思いましたよ。不思議じゃないですもん。恨みかってるから。
実際自分がいたときもいたずら電話が会社にジャンジャンかかってきたときあったし、社長のベンツのタイヤ3本パンクさせられたこともありましたよ。あれは笑いました。なんで4本いかなかったのかな?とか思っちゃったりして。4本目いくときに気がとがめたのかな。ちょっと、いいヤツじゃない(笑)。

仲間は助けます。会社はどうでもいいです。自分、もう関係ないし。
工場もえ~