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saecotta's blog

折々の感動、思いをスケッチと作文で

物忘れと忍耐

2011年09月14日 21時29分01秒 | インポート

庭の片隅でミョウガの花が咲いていました。
夏の薬味に欠かせないミョウガはショウガ科多年草の蕾(花芽)、青々と茂る葉っぱの根元の地面からにょきにょきと出て来ます。
食用にするためには花の咲く前が風味が良いので花を店頭で見かけることはありませんが、薄いクリーム色の花は蝋細工のように綺麗です。

ミョウガを食べると物忘れすると言い伝えられていますが科学的根拠はなく、むしろ集中力を高める成分があるという研究結果もあるとか。

花言葉は「忘却」かと思いきや、さにあらず「忍耐」。硬い地面を割って咲く姿からきたのでしょうか。

忘れてならず、忍耐強く推し進めていかなくてはならないのは「脱原発」への意思表示。

政府発表によれば福島第一原発事故汚染地域の一部は、居住可能まで20年以上必要と通告。たとえ除染できたとしても保管された汚染物質が安全になるまでにはその数倍・数百倍の時間がかかります。
死の町と口にした大臣は辞任に追い込まれましたが現状はそれほど深刻。悲劇のゴーストタウンと表現した記事もあります。

菅前総理は脱原発に意欲を見せましたが野田首相になって、あいまいになってきたことが心配です。
推進派の「原発なしでは産業も暮らしも立ち行かない」という経済産業省・経団連の警告も、事業者・生活者の努力でなんとか乗り越えています。

お読みになった方もいらっしゃることと思いますが、13日中日新聞「中日春秋」の一部を引用させていただきます。

「私たちは月に行く選択をした」。ケネディ大統領が宣言した1962年の有名な演説、(中略)なぜ挑戦するのか「それが容易だから、ではなく、それが困難だからだ」(中略)/昨日、野田首相は所信表明演説で「中長期的には原発依存は可能な限り引き下げて行く」と述べた。脱原発の方向性は先の発言より一層あやふやになった感じだ(中略)/確かに、経済への影響を回避しつつ、当面は可能な限り非原発の既存電力や節電で、中長期的には再生エネルギー拡充などで原発の穴を埋めていくという道は簡単ではない。/そう。だから、私たちは「月へ行く」などと言う必要はないのだ。原発の無い社会へ「行く」。それが格好の国を挙げての挑戦になる。「それが容易だから、ではなく、、それが困難だから」こそ人々の気概を鼓舞するだろう/アポロ11号は目的地に行った。私たちにも、行けぬはずはない。


時代劇ファンの友人のブログに、水戸黄門様になぞらえて「旅に出なければ目的地に着かない」とありました。いい言葉です。