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JOGMEC、カナダでタングステンの共同探鉱を開始

2008-08-12 16:55:11 | Weblog










カナダでタングステンの共同探鉱を開始


 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC 理事長:河野博文)は、平成20年8月1日付けにて、カナダの探鉱会社であるヤンキー・ハット・ミネラルズ社と共同探鉱契約を締結した。これにより、カナダ・ユーコン準州のセルウィン地域において、タングステンの共同探鉱(JV調査)を開始する。
 本地域の位置するカナダ・ユーコン準州東部は、中国以外で操業している数少ないタングステン鉱山の一つであるカンタン鉱山や未開発のタングステン鉱床の中でも最大規模であるマクタン鉱床が存在するなど、タングステン鉱床の存在が期待される地域であり、供給源の多様化が急務であるタングステンにとってもっとも重要な地域である。
 今後、地質調査等の基礎的な調査を実施し、タングステン鉱床の発見を目指す。


■ プロジェクトの概要

1) 探鉱地域
 セルウィン(Selwyn)地域は、カナダ・ユーコン準州東部のセルウィン堆積盆地の東縁部に位置する4つの探鉱鉱区群(合計約6,145ha)からなる。これらの鉱区は、既存タングステン鉱山のカンタン鉱山や未開発タングステン鉱床であるマクタン鉱床の近傍約20km~130kmに位置する。

2) 契約内容
 ヤンキー・ハット・ミネラルズ社と権益比率に応じて探鉱費用を負担するプロラタ方式で探鉱を実施する。権益比率はJOGMECが60%、ヤンキー・ハット・ミネラルズ社が40%である。

3) 調査内容
 2008年度調査は、地質調査、地化学探査を主とする基礎的な調査を実施する。オペレータはヤンキー・ハット・ミネラルズ社。


(参考)

■ ヤンキー・ハット・ミネラルズ社(Yankee Hat Minerals Ltd.)の概要
 カナダ・バンクーバー市を本拠地とする、トロント証券取引所に上場している探鉱企業。主にタングステンを対象とした探鉱活動をユーコン準州各地で実施している。

■ カンタン(Cantung)鉱山
 タングステン純分で年産約2,200トン(2006年)を誇るタングステン鉱山。カナダ・ユーコン準州と北西準州の州境に位置する。2006年9月現在の埋蔵鉱量は272万トン(1.21% WO3)。カナダ・バンクーバー市を本拠地とする鉱山会社であるノース・アメリカン・タングステン社が保有・操業する。

■ マクタン(Mactung)鉱床
 カンタン鉱山の北西約150kmに位置する未開発のタングステン鉱床。埋蔵鉱量は3,300万トン(0.88% WO3)。カンタン鉱山と同じノース・アメリカン・タングステン社が鉱区を保有している。