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還暦おやじの洋楽日記

A Live Record / Camel

今年唯一行ったライブはキャメルの川崎公演。そこで彼等の全盛時代のライブアルバムをレビューして一年の締め括りとしたい。今ではキャメルのライブアルバムは、オフィシャルブートレグシリーズ(この言い方もなんだかなあ)等で多数あるが、70年代にはこのアルバムだけ。1978年にアナログレコード2枚組で発表された。

(Disc1)
1. Never Let Go
2. Song Within a Song
3. Lunar Sea
4. Skylines
5. Ligging at Louis'
6. Lady Fantasy: Encounter/Smiles for You/Lady Fantasy
(Disc2)
1. The Great Marsh
2. Rhayader
3. Rhayader Goes to Town
4. Sanctuary
5. Fritha
6. The Snow Goose
7. Friendship
8. Migration
9. Rhayader Alone
10.Flight of the Snow Goose
11.Preparation
12.Dunkirk
13.Epitaph
14.Fritha Alone
15.La Princesse Perdue
16.The Great Marsh (Reprise)

この時期、ダグ・ファーガソンからリチャード・シンクレアへの交替、メル・コリンズの加入があったため、オリジナルメンバーである、アンディ・ラティーマー(g,vo)、ピ-ター・バーデンス(key,vo)、アンディ・ワード(ds)、ダグ・ファーガソン(b)の布陣での音源が「Ligging at Louis'」「Lady Fantasy」「The Snow Goose」、それ以外がアンディ・ラティーマー(g,vo)、ピ-ター・バーデンス(key,vo)、アンディ・ワード(ds)、リチャード・シンクレア(b,vo)、メル・コリンズ(sax,fl)となっている。シンクレアとコリンズが加わったこのラインナップがキャメル史上最強メンバーではないかな。
まず冒頭の「Never Let Go」にいきなり魅了される。デビューアルバムのオリジナルよりアップテンポで、メンバー各自のソロも盛り込み、キレのあるタイトな演奏。僕の場合、このバージョンを先に聴いたので、オリジナルを聴いたときにはモッサリした印象を受けてしまった。「Song Within a Song」のシンセサイザーはちょっとチープな音色だが、後半のサックスが音に厚みを与えている。コリンズが加わったことでラティーマーはギターに専念できたことだろう、「Lunar Sea」ではギターとサックスが丁々発止のバトルを繰り広げてライブの臨場感満載。そしてオリジナルアルバム未収録の「Ligging at Louis'」は、初期の彼等の特徴であった、ギターとオルガンの絡み合いがだらだら展開されるインストナンバーで、とても良い。「Never Let Go」と「Ligging at Louis'」だけでもこのアルバムを買う価値は充分ある。
アナログでは2枚目だった後半は「The Snow Goose」全曲をオーケストラと共演してコンサートで再現したもの。アルバム発売当時はこれをウリにしていたが、どうなんだろう。オーケストラとバンドのアンサンブルはお世辞にも良いとは言えず、記録的価値はあるものの、やっぱりこの作品はスタジオ盤を静かな部屋で聴いていたい。

以上が初出盤のレビュー。2002年になって収録曲を大幅に追加して再発されたが、その際に曲順も変更された。

(Disc1)
1, First Light
2, Metrognome
3. Unevensong
4. Skylines
5. A Song Within a Song
6. Lunar Sea
7. Rain Dances
8. Never Let Go
9. Chord Change
10.Ligging at Louis'
11.Lady Fantasy: Encounter/Smiles for You/Lady Fantasy
(Disc2)
1. Spoken Introduction by Peter Bardens
2. The Great Marsh
3. Rhayader
4. Rhayader Goes to Town
5. Sanctuary
6. Fritha
7. The Snow Goose
8. Friendship
9. Migration
10.Rhayader Alone
11.Flight of the Snow Goose
12.Preparation
13.Dunkirk
14.Epitaph
15.Fritha Alone
16.La Princesse Perdue
17.The Great Marsh (Reprise)
18.The White Rider
19.Another Night

おそらくは当時の演奏順に準じた曲順変更だったのだろう。「First Light」や「Chord Change」といった曲が追加されたのは嬉しいが、「Never Let Go」が埋没してしまった印象。どっちが好みかと問われると、聴き慣れた初出盤のほうかな。

(かみ)

コメント一覧

sadakami
閲覧ありがとうございます。「The Snow Goose」の収録はあくまでモニュメント的な意味合いで、このアルバムの真骨頂は1枚目ですよね。
匿名希望
私も後半のオケが不要に感じます。オケが空気のように感じて、これならカットしても問題ないようなクオリティです。
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