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還暦おやじの洋楽日記

Year of the Horse / Neil Young & Crazy Horse

以前にも書いたが、僕にとって全てのライブアルバムの最高峰は「Live Rust」。それまではライブアルバムなんてスタジオ盤に比べて完成度は低いし、ミュージシャンにとっては単なる場つなぎの販促物と思っていたのだが、「Live Rust」はそんな先入観を打ち破り、それぞれの楽曲のスタジオ盤では気づかなかった魅力を僕に教えてくれた。
「Year of the Horse」は今から20年前、午年ではない1997年に発表された。クレイジーホースとの公式ライブアルバムとしては「Live Rust」「Weld」に続く三作目。

Disc 1
1. When You Dance You Can Really Love
2. Barstool Blues
3. When Your Lonely Heart Breaks
4. Mr. Soul
5. Big Time
6. Pocahontas
7. Human Highway

Disc 2
8. Slip Away
9. Scattered (Let's Think About Livin')
10.Danger Bird
11.Prisoners
12.Sedan Delivery

直前の作品である「Broken Arrow」はニールの90年代の作品の中では最高傑作だと思うが、その勢いをそのままライブに持ち込んだ感じがする。だから「Broken Arrow」の収録曲が多いのは当然だが、それ以外の選曲も意表を突かれるものが多い。このアルバムに収録された曲のオリジナルを列挙すると
・Again(Buffalo Springfield) 1曲
・After The Gold Rush 1曲
・Zuma 2曲
・Comes A Time 1曲
・Rust Never Sleeps 2曲
・Life 2曲
・Broken Arrow 3曲
となっていて、少し前に亡くなったデビッド・ブリッグス絡みの選曲なのか、また、クレージーホースと組んで発表した曲が多いが、意外な曲や地味めな曲も結構ある。でもね、それがスタジオ盤とは違った切り口で演奏されていて実に良い。近年はアーカイブシリーズもリリースされてニール・ヤングのライブ音源は潤沢に出揃っている。その時々で違った顔を見せてくれるが、いちばん好きなのは、クレージーホースと組んだこんなライブなんだな。

「Live Rust」の続編としては一般的には「Weld」が位置づけられるのだろうが、あのアルバムは当時の湾岸戦争を背景に、ちょっとテンション上がりすぎ。メッセージ性が表に出すぎてあんまり好みではなかった。それに比べてこのアルバムはもっと緩い。緩いんだけれど、クレイジーホースの面々とも息の合った安定のヘタウマ演奏が聴かれて、僕にとっての「Live Rust」の続編はこっちのほうだ。

(かみ)
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