ゆう’sful LIFE

感染予防と看護について考えたことや勉強したことを綴っています。

今月のウェブ勉強会

2019年06月12日 | 徒然
月1回開催している母校の大学院生のCNS受験対策ウェブ勉強会が終わりました。
21時開始なので、Pajama de 感染看護(とかってに命名)

今日から新しい受験生が加わりました。
他学の修了生さんですが、質問やコメントが本学の修了生にも良い刺激になっていました。
切磋琢磨してほしいです。

今日のテーマは麻疹でした。
麻疹は、今日も地域で発生の連絡があり、散発的にだらだら続いています。
自施設の地理的な考察、疫学的視点でのリスクアセスメントがとても大切です。
試験でも、ここを問われる可能性は高いと思います。



使用済み器材の洗浄に何を使うか

2019年06月05日 | 感染管理
他施設でラウンドをすることがあるのですが、しばしば器材洗浄に食器用洗剤を使用している施設をお見かけします。

…が、それは誤りです。

洗浄剤の主成分は界面活性剤です。
医療器材の洗浄剤には、さらに洗浄補助剤が添加されており、代表的な洗浄補助剤は酵素です。

一般的に、医療器材の洗浄剤には蛋白質分解酵素(プロテアーゼ)が添加されます。
これは酵素のもつ基質特異性という特定の物質だけを対象として反応するという特徴を考慮し、血液や体液などの汚れを対象とする酵素を選択しているからです。

その他の洗浄に用いられる酵素には、油脂に作用する脂肪分解酵素(リパーゼ)や、米などのデンプンに作用する多糖類分解酵素(アミラーゼ)があります。
食器用洗剤は、洗浄対象を食器として作られたものなので、酵素類が含まれていたとしてもデンプンや油を対象としたものが主成分で、血液や体液などの蛋白質に対する洗浄効果が高いとは限りません。
食器用製剤を医療器材の洗浄に使用している施設は、見直しをお勧めします。