信おん御伽草子

信長の野望onlineの世界を題材のオリジナル小説を書いておりました。令和二年一月、ブログを閉鎖しました。

剣聖との腕くらべ 八 「満身創痍」

2018-08-31 08:07:33 | 封印の書 虎空
《満身創痍》

大きく破られた納屋の壁。

支えを失った屋根のあちこちから、
木の軋む音が聞こえてくる。


「一体…?!」

そちらに目を向けた虎空の言葉が止まる。


舞い散る埃と木屑が煙る中、
壁にあけられた大穴の向こう側に、
何か巨大なものが立っていた。

「…グォオオ…」

低い唸り声を上げるそれは、
黒い毛皮をもつ大熊。

荒い息を吐きながら、
不思議な、赤い眼光を輝かせている。

まだ、こちらの場所を把握していないのか、
大熊は仁王立ちのまま動かない。



ギシギシと軋み、音を立てる屋根と柱。

この場所が崩れるのも時間の問題である…が。

ここから出られる場所は、
巨大熊がぶち破った壁の穴のみ。

しかし、その穴の向こうで、
巨大熊が立ちふさがっている。



どうしたものか?



虎空が思案を巡らせていると、

「けほ、けほっ…!」

と、土煙の中から咳き込む声が聞こえた。


虎空から少し離れた場所に、うずくまる人影。

埃を吸い込んだのだろう。
由美が苦しそうな表情で咳を続けている。


その声が聞こえたのか、
大熊の目が、ギロリと由美の方を向いた。




その瞬間、虎空は考えることを止める。



懐から数本の苦無を取り出すと、
のそりと動き始めた大熊へと放った。


ドドドッ!


音を立てて、大熊の胴に突き刺さる。

だが、痛がる様子も、苦しむ素振りも見せずに、
大熊は投擲主の虎空を睨みつけた。


この獣もまた、『からくり』という、
不可思議な存在らしい。

思えば、木造の納屋といえど、
普通の熊の腕力で、ここまで破壊するのは、
不可能である。


虎空は腰の小太刀を抜き、
刃の光を大熊の瞳に反射させた。

自らの存在を、敵に知らしめるために…





一瞬の後、納屋に響く二度目の轟音。

その瞬間を、
由美は信じられない思いで見つめていた。



彼の名前を叫んだ…
いや、ただの悲鳴だったかもしれない。

頭の中が真っ白に、真っ赤に、
そして、真っ黒な闇に染まる感覚が、
由美の中を支配していった…






虎空とともに、この納屋に身を隠していた。

そして、最初の襲撃。

思わず身を低くして、
そのまま床に倒れこむ由美。

失敗だ。

身体を起こそうとした時、
舞い上がった埃を不用意に吸い込んで、
咳き込んでしまった。


一瞬、ここが戦いの場であることを忘れた。



地響きのような、力強い足音を耳と身体で感じて
目を開けると、


「グォオオオオオオオッ!!!」


身を震わせる雄叫びを上げて、
巨大な体躯が目の前を通り過ぎていった。

その先にいる虎空に、
頭から突っ込んでいく大熊。

その腹に大きな頭を打ち付けると、
そのまま反対側の壁に激突する。

「ぐはっ…!」

ミシッという骨の軋む音が、
離れた由美の耳にも聞こえてくるようだ。

それだけでは終わらなかった。

大熊の勢いは止まることなく、
そのまま、突進を続けていく。

ドガァアアアッ!!

と、大きな音を立てて、
今度はその壁が打ち破られた。


苦悶の表情を浮かべる虎空の身体が、
大熊によって壁ごと吹き飛ばされていく。


「虎空さんっ!!!」

由美の叫び声が響いた。

遠い場所に、
虎空が転がるようにして倒れる。

虎空はすぐに身を起こそうとして、

「…っくう」

胸元を抑えて、その動きを止めた。

強烈な体当たりを受けて、
どうやら肋骨が砕かれたようだ。

動こうとするたび、呼吸するたびに、
激痛が虎空を襲う。


だが、未だ強力な敵は健在だ。

顔をしかめ、歯を食いしばりながら、
虎空は何とか立ち上がった。

睨みつける前方に、四つ足の大熊が、
頭に降りかかった木屑を、振り払う姿が見える。


「虎空さんっ!」

そこに聞こえてきた、由美の声。

チラリと、そちらを見やった虎空が、
目を見開き、苦しみながら叫ぶ。


「ゆっ…っぐ、由美殿!!そこからっ、
離れ、くっ」

言葉途中で、虎空は胸を押さえて跪いた。

「え?」

小さく声を上げた由美は、
周りを見回し、
自分に襲いかかろうとしている危険に、
ようやく気がついた。


ギシ…ギギギギッ…!

大熊の攻撃のせいで、
二箇所も大穴を開けられた納屋は、
軋む音を、だんだんと大きくしながら、
屋根を傾けていく。


このままでは、下敷きになってしまう。

早く退避を…!

もう一度、声を出そうとする虎空だったが、
胸の激痛が、それを邪魔する。

痛みを堪えて、片目を瞑る虎空。
狭まる視界の中、

ズズウウゥ…!

と、音を立てて、納屋が崩れ落ちた。




その瞬間を、
虎空は信じられない思いで見つめていた。

「由美殿ぉおおお!!」

彼女の名前を叫んだ。
痛みを忘れ、彼女の名前を叫んだ。


もうもうと舞い上がる土埃が、
離れた虎空の元へも届く。

それに顔を背けることなく、
虎空は再び叫ぶ。


「由美殿!ご無事か?!由美殿!!」

言葉のたびに激痛が虎空を襲うが、
それすら感じられぬかのように、
彼女の名を呼び続ける。

「由美殿!!」


〜続く〜
次回「剣聖との腕くらべ 九」
連携への一射


☆この物語は、架空のお伽話です。
作中にて語られることは、実際の人物、
伝承、システム、設定等とは一切関係ありません。

☆信on記事のランキングはこちらです
よろしくおねがいします♪
にほんブログ村 ゲームブログ 信長の野望Onlineへ
にほんブログ村

















剣聖との腕くらべ 七 「からくり」

2018-08-27 09:37:44 | 封印の書 虎空
《からくり》

虎空たちが、前橋の町で出会った少年。


彼は、大泉龍童の暴言に触発され、
単身で危険と噂の廃屋敷へとやって来た。


この屋敷から、探検をして来たという、
証を手に入れるために。


硬く閉ざされた門を迂回し、
壁に空いた小さな穴から中に侵入する。


そして…




そこは、薄暗い部屋の中。

少年はそこで身体を横たえていた。

瞳を閉じて、静かに寝息をたてている。



部屋に窓などはなく、
外からの光は一切入ってこない。

畳に置かれた行灯から、
蝋燭とも違う、不思議な青白い光が漏れ、
部屋を同じ色へと照らしていた。


少年の側には、小柄な人影が座しており、
その膝を少年の枕として貸し与えている。


そっと、優しく、少年の髪を撫でていた手が、
ふと、その動きを止めた。


「…ん、うん…」

小さく声を上げて、
少年の瞳がうっすらと開かれる。


ここは…どこだろう?


青?青い、光…
それと、とても…いい香りだ


どうしたんだっけ?

俺は…そう、だ。
屋敷の中に入って…変な鳥に追いかけられて…



ぼうっと霞んでいた意識が、
少しずつはっきりとしてきた、その時、


「…目が覚めた?」

と、少女の声が聞こえてきた。

「え?」

薄暗くてよく見えないが、
誰かが、自分の顔を覗き込んでいる。

「あなた、転んで頭を打ったのよ?
どう?痛くない?」


優しげに問いかける声に、
少年はコクリと頷いた。

「…良かった。
あ、今、少し明るくするわね」


ホッと安心したように息をつくと、
少女は、部屋の行灯に目を向ける。

手を触れることのできない場所にある行灯。

それが、その瞬間、
ふうっと灯りの色を変えて、
部屋の中を明るく照らしだした。

まるで、陽の光の下にいるかのような光に、
少年は思わず、目を細めた。


それ見た少女は、
楽しそうにクスクスと笑って、

「ゴメンね。
今度は眩しかったかな?」

と、少年に謝った。


少年は黙って首を振り、
再び瞳を開けて、彼女を見つめる。

大丈夫。
ありがとう。
ここはどこ?

何かを言おうとしていた少年だったが、
その瞬間、思わず言葉を失ってしまう。

見惚れた。

眩しい光の中、
自分を優しく微笑んで見下ろす少女。

同じくらいの年頃だろうか?


綺麗な青い着物を纏い、
そこへ流れる、長く艶やかな黒髪。


無垢で可愛らしい顔立ちのうち、
吸い込まれそうなほど美しい瞳が、
自分を見つめていた。


花びらのような、
薄紅色の小さな唇が開いて、
少年に問いかける。


「あなた、お名前は?」

「俺は…翔太」

「しょうた?かっこいいお名前だね」

ニッコリと笑う彼女に頬を染めながら、
翔太も、こう問いかける。

「きみの、名前は?」

「私は…理夢」

「り、む?」

理夢は静かに頷いて見せた。

「綺麗な名前、だね」

「ふふ、ありがとう、翔太」

花がほころぶような、
可愛い微笑みに、
翔太は更に顔を紅くするのだった。




もう一箇所、ここも暗がりの中から始まる。


はぁ、はぁ…

男と女。

二人の荒い息遣いが重なる。


「由美殿…大丈夫で、ござるか?」

「…はぁ、はぁ、ん…はい、平気です」

「そうでござるか…ふぅ」


大きく息を吐いて、
虎空はその場に腰を下ろした。

並んで、由美も同じく座り込む。


ここは、おそらくは納屋であろう。

梯子や桶、その他にも様々な道具が、
乱雑に置かれている。

格子状の窓から帯のように伸びる陽の光が、
その暗闇を薄く照らしていた。



「それにしても、あのものたちは、
一体なんなのでしょう?」

息を整えて、由美が虎空に尋ねた。

「鳥を始めに、蝙蝠、犬、
どでかいカエルまで出てきたでござるからな」

指を一本一本おりながら、虎空が答えた。

「ええ、それに最初の鳥さんもそうですが、
みなさんの体のつくり、とても変わっていて…」

そう言って、由美は首をかしげる。



そう。

最初に合言葉を求めてきた鳥さんは…
鳥は嘴から銃身が現われた。

撃ち込まれた銃弾は、
充分な殺傷力をもったものだった。


その後、

『シンニュウシャ!シンニュウシャ!
コクウ!コクウ!シンニュウシャ!!』

の呼び声に集まってきたのが、
先ほど並んだものたちだ。


「蝙蝠は不思議な光を
ピカピカ光らせてきたでござるし、

犬はジャコーン!ジャコーン!!って、
足やら尻尾が伸びるし、
牙なんか鋼で出来ていたでござる」


「カエルさんは、
お腹が開いて大砲が出てきましたからね…」


想像もしてなかった敵との遭遇に
混乱しながらも
二人はそれらを討ち倒し、
いくつかの窮地を脱していた。

しかし、
それらの敵は無尽蔵かと思うほどに沸き続ける為
一旦退却して、敷地内のこの場所へと、
身を隠しているところである。


「身体が硬いのもキツイでござるな。
…少々、武器に疲れが見えてきたでござる」

「私も…矢の数が心配ですね」


お互いの装備状況の確認。


気が滅入る不安要素であるが、だからこそ、
これらの情報の共有も、
徒党において大切な行動の一つだ。


「ま、そうなったら、
この拳一つでもなんとかするでござるよ」

暗がりに広がりそうな不安を振り払うように、
そう言って力強く胸を叩く虎空。

由美もまた、

「ふふ、頼もしいです。
神鳴流弓術も矢がないからといって、
戦えなくなるほど、やわではありませんよ?」

そう言って、明るく微笑んだ。


「由美殿も頼もしいでござるな。

…あ、そうそう。

あの動物たちでござるがな?
拙者、心当たりがあるでござる」

「まあ。一体なんなのですか?あれは」

「うむ。
昔、師匠に聞いた話でござるが、
あれはたぶん、
『からくり』
というものでござろう」

「…『からくり』ですか?」

聞きなれない言葉に、
由美は呟くようにして、聞き返した。


「左様。
その時、師匠は酔っ払っていたでござるからな。
どうせ戯言を言っているのでござろうと、
話半分に聞いていたでござるが…
まさか、本当にいるとは思わなかったでござる」


「お師匠様って、前にお話してくれた、
流星さんと一緒に教えて頂いていたという方のことですよね?」

その言葉に、虎空は黙って頷いた。

「とんでもなく強い御仁でござるが、
酒好きがたまにキズでござってなぁ。

酔って、とんでもないことをしでかした時も…

あ、いや。
それは今は余計でござるな」

「ふふふ、いつか聞かせてくださいね」

「はは、もちろんにござる。

で、その時、こんな事を言っていたでござる」



『いいかい?虎に流星。
この世には、人でも、動物でも、魔物でも、
まして神でもない。
実に不可思議な存在がいるんだ。

それは雷の力をもとにして生きるもの。

人の手によって産み出された、
まったく新しい種族だ。

これがまた、めちゃくちゃな連中でな?

あれ?酒がなくなってんな?

おい、虎!もう一本!!

あ?終わり?

…ほぅ、いい度胸してるね?
師の頼みがきけないってのか、ごらぁあっ?!』




「…おっと、ちょっと余計でござった。

まあ、そんなこんなで、
師匠が話してくれた特徴とソックリにござる」

「そうなんですか。
私、初めて聞きました」


興味津々。
そんな瞳で、由美は虎空を見つめている。


再び虎空が口を開こうとした時、
格子から漏れていた光が途切れた。

油断か、それとも、
これも『からくり』のものの技なのか。

それの接近に、まったく気づかなかった二人は、
咄嗟に腰を上げ、身構えた。


次の瞬間、
轟音とともに、納屋の壁がぶち破られる。

舞い上がる埃の煙。
パラパラと天井から落ちる、いくつもの木屑。


壁にあけられた大穴の向こうに、
陽の光をのほとんどを遮るようにして、
巨大な影が佇んでいた。


〜続く〜
満身創痍


☆この物語は、架空のお伽話です。
作中にて語られることは、実際の人物、
伝承、システム、設定等とは一切関係ありません。

☆信on記事のランキング
よろしくおねがいします!
にほんブログ村 ゲームブログ 信長の野望Onlineへ
にほんブログ村

剣聖との腕くらべ 六 「シンニュウシャ コクウ」

2018-08-25 09:07:43 | 封印の書 虎空
《シンニュ…以下略》

信じられない…は言い過ぎか。

何せ鬼や妖怪が闊歩する戦国世界である。

言葉を喋る鳥の一羽や百羽、
目の前に現れたとて、
ちょっと驚くぐらい…なのだろうか?


仕切り直そう。


そう…『思いがけない』状況に、
虎空たちは言葉を失う。


近くの木の枝に止まった小鳥は、
軽く首をかしげるような仕草を見せた後に、
再び言葉を発する。


『サイシュウツウコク、
アイコトバヲノベヨ』


抑揚のない不気味な声。

その中に、
『アイコトバ』という言葉を聞き取った虎空は、

「あ、合言葉でござる、か?
えっと、えっとぉ…」

腕を組んで考えこんだ。


考えたところで、知りもしない事が
突然頭の中に浮かぶはずもないのだが…


「合言葉といえば、そう、あれでござろう?
や、山と言われて…そう!川!川でござる!」

「え、ちょっ、虎空さん?!」

由美が慌てて止めようとするが、
時すでに遅く、虎空の回答は鳥へと告げられた。


まず、『山』と言われていないだろうに…
どう考えても、不正解な答えだ。



『…アイコトバ、イッチセズ。
タイショウヲ、ガイイアルモノトニンテイ。

シンニュウシャヲ、ハイジョスル。
シンニュウシャ、メイショウ、コクウ。

シンニュウシャ、コクウタチヲ、
ハイジョスル』


物騒な言葉の後に、
鳥のクチバシが、大きく開いた。

そして、中から筒状のものが飛び出してくる。
それはまるで鉄砲の銃身のようで…


「これは、なんかまずいでござる!
失礼つかまつるっ」

「え、あっ…」

虎空は、由美を横抱きにすると、
そのまま宙へと身を踊らせる。

「きゃっ…!」

突然のことに、思わず身を固くした由美。
ギュッと胸元の衣を握りしめ、
その身を寄せた。



予感的中。

バババババッ!!


と、音がして、
今まで二人がいた場所に、
銃弾の雨が降り注いだ。

塀の一部が大きく弾け飛ぶ。


口から銃撃する鳥?!

喋ることのみならず、
不可思議だらけの鳥さんだ。




間一髪助かった虎空たち。

わずかな浮遊感の後に、
屋敷の庭へと降りて…
うん、正確には落ちていった。


ダンッ!

と、大きな音を立てて着地した虎空。
深く膝を落として、衝撃を和らげる。


それでも、かなりの高さからの落下。
なおかつ、一人を抱き抱えてのことだ。

衝撃が痺れとなって全身を伝っていった。


「〜〜っくう、大丈夫でござるか?」

虎空は、少し顔をしかめて、
由美に声をかけた。


「は、はい。ありがとうございます」

そう答え、由美は恐る恐る顔を上げる。

「よかったでござる。
いや、驚かせてしまったでござるな」

「いえ、大丈夫です。
ちょっとだけ、びっくりしましたけど…」

「そ、そう、でござるか。
ところで、由美殿?そろそろ…」

「…はい?」

「下に降ろして差し上げても…
よろしいでござろうか?」

「…っ?!」



自分で言った通り、
びっくりした由美は、
しっかり虎空につかまって、
しっかり虎空に抱きついて、
しっかりそのままの体勢で、
しっかり抱かれたままだった。


そんな自分の姿に気がついて、
由美の顔がポッと紅くなる。


「ご、ごめんなさいっ。
今、降りま…」

「あっ、ちょっ?!」


慌てて身をよじった由美につられて、
体勢を崩す虎空。

「きゃっ?!」

「おおっ?!」

由美が地面と衝突しそうになるのを、
虎空は自らの身体を滑り込ませることで防ぐ。


となると、次はこんな姿勢となるわけで…

「………」

「………」

仰向けに倒れた虎空の上に、
しっかりと抱きしめられている由美。

頭なども手で守られているため、
その顔も虎空の胸にギュッと…


「シンニュウシャ!シンニュウシャ!
シンニュウシャ、コクウヲハイジョセヨ!
シンニュウシャ、コクウヲハイジョセヨ!」


上空から大音量で聞こえてくる、
先ほどの鳥の声。

空気を読まないにもほどがある。



二人、ハッとして、

「ごめんなさいっ!」

「ごめんなさいでござる!」

その身を離した。


その場に、ペタリと座り込んだ由美と、
胡座の姿勢の虎空。

二人の顔がどんな様子であったかは、
語る必要もないだろう。

ミコトが見たら喜びそうな、
なかなかの良い雰囲気、なのだが…?


『シンニュウシャ!シンニュウシャ!』


さて、しかし、
今はそんなことを言っている場合ではなく、
再び、上空から鳥の声が響いてくる。


「これはまた…変わった鳥でござるな」

「コクウって…ごめんなさい。
私が虎空さんのお名前呼んだからかしら?」

申し訳なさそうに言う由美に、
虎空は首を振って答えた。

「いやいや、構わんでござるよ。
さ、とりあえずは、ここを離れねば」

そう言って立ち上がった虎空は、
座ったままの由美へと手を差し伸べる。

由美はニッコリと笑って礼を言うと、
その手をそっと握りしめた。



「…はっ?!」

突然、そんな声を発して、
ミコトがキョロキョロと辺りを見回す。

「びっくりしたぁ…どうしたよ?急に」

そばに座っているタケルが、
驚いた顔をして、そう尋ねた。

ミコトは未だ床の中。
身を起こしている様子では、
大分具合が良いようである。


「…なんか、
すごい良いものを見逃しているような…
もったいない気がした!」



遠く上野の地にいる、
二人の雰囲気でも感じとったのだろうか?

そんな馬鹿な話はなかろう。

偶然。偶然である。

多分。



「訳わかんないこと言ってんなよ。
ほれ、次」

「ん、あーん…」

大きく口を開けたミコトに、
タケルは匙をそっと運ぶ。

くたくたに炊かれた粥を、
ミコトは嬉しそうに、もぐもぐする。

「なあ、やっぱり自分で食えんじゃねえの?」

軽いため息をつくタケルに、
ミコトが首を振って、

「ダメ、まだ調子悪いの。だるいの。無理なの」

と、そう、
子供のように駄々をこねた。

「ったく、仕方ねぇな。ほい」

「♪」

タケルに、あーんされて、
お粥を食べるミコト。


たまには、具合悪くなるのもいいかな?


とても幸せそうな表情で、
そんなことを考えた。


「あ、ミコト。
食い終わったら、薬飲むからな」

「えええええええ?!
まだ、あれ飲むの?!」

「薬師の言葉じゃねぇな、まったく。
我慢しろよ?良くなるためなんだからさ」

「うん…がんばる」

しょぼくれた顔をしながらも、
素直に頷くミコトを見て、
タケルは吹き出しそうになるのを堪える。

ま、たまには、こんなのもいいかも、な?

そんなことを考えながら。


〜続く〜
次回「剣聖との腕くらべ 七」
からくり


☆この物語は、架空のお伽話です。
作中にて語られることは、実際の人物、
伝承、システム、設定等とは一切関係ありません。

☆信on記事のランキング
よろしくおねがいします!
にほんブログ村 ゲームブログ 信長の野望Onlineへ
にほんブログ村


剣聖との腕くらべ 伍 「敵の姿」

2018-08-22 03:47:10 | 封印の書 虎空
《敵の姿》

残念ながら、
どうやら少し遅かったようである。


虎空と由美は、
道の脇に繋がれた馬の姿を見つけて、
心の中でため息をついた。

彼らの想いとは裏腹に、
のんびりと草を食む馬。

この馬が少年が乗ってきたものであることは、
間違いないだろう。


優しい黒い瞳が、
虎空たちを静かに見つめていた。



そして、その後方。


まず目につくのは、
古く朽ちかけた大きな門。

そして、横に伸びていく、
汚れた白壁の塀だ。


『りちうむ屋敷』というからには、
大きな家屋なのだろうと予想してきたが、
それをはるかに上回るほどに、
壁は長く左右に伸びている。

この分では、
奥行きも相当なものなのだろう。


二人は馬から離れ、
屋敷の門へと近づいていく。

屋根付きの、高く大きな門。

黒ずんだ扉がピシャリと閉まっており、
屋敷への侵入者を拒んでいる。


虎空は門に手を当てると、
力を入れて押してみた。


しかし、戸は少しも揺れることなく、
まるで一枚の壁のように動かない。

「あれ?よっ…おお?」

もう少し強く押してみるが結果は同じ。

閉まったままの門に、
虎空は少し肩をすくめてみせた。

「開かない…でござるな。
あの童はどこから入ったでござろう?」


「あ…虎空さん。あれを」

由美が何かを見つけ、虎空へと声をかける。

彼女が指差す方向にあるのは屋敷の白壁。

その一部に、小さな穴が空いていた。


大きさというと、
ちょうど子供が入れるくらいの穴。


なんとも、都合よく空いていたものである。



「もしかして、
ここから入ったのではないでしょうか?」

不安そうにいう由美に、虎空は頷いて答える。

「そうかもしれないでござるな。
由美殿に指南を求めた時といい、
なんとも行動力のある童にござる」

「…ここから入るのは、私たちには無理ですね」

由美の言う通り、穴の大きさは、
子供がやっと通れるほどであり、
虎空たちが、どんなに頑張ったとしても、
ここをくぐるのは不可能だ。

見上げる塀の高さは、
虎空の背の二倍…いや、もう少しあるだろうか。



門も開きそうにない。
穴もくぐれない。

他の入り口を探す暇も、

「あまり時間をかけたくないでござる。
仕方がござらん。ちょっと、
泥棒じみたことをさせてもらわねばなるまい」



虎空は腰の袋に片手を入れると、
器用にそこから、目当てのものを探り出す。

取り出したのは、結わえられた紐の束。

虎空がその端を持ち、ヒュンと軽く振ると、
硬く結わえられていた紐が、
スルスルと魔法のように解けていった。


「いつ見ても不思議ですね。
どうやって結んでいるのですか?」

「ははは、門外不出の秘密にござる…
というのは冗談でござるがな。

少し特殊な方法を使っているでござるよ。
よろしければ、
そのうちにお教えいたそうか?」

「ええ、是非。楽しみにしてますね」


そう言って、由美はニッコリと笑った。

「由美殿であれば、すぐ覚えられるでござるよ。
さて、少し離れていてくだされ」


虎空の言葉に従って、
由美は数歩後ろへと下がった。

それを確認すると、
虎空は、これまた腰袋から取り出した鉄の鉤爪を紐の先端に結び付け、身体の横で回し始めた。

鉤爪が空を切り、
ヒュンヒュンと音を鳴らす。


「…よっ!」

回す力が最も強くなる一点を極めて、
虎空は鉤爪を上空へと放った。

弧を描いた鉤爪は、塀の頂点を超えて、
その内側へと消えていく。


「さて、どうでござるかな?」

ゆっくりと紐を手繰り寄せる虎空。

グッと、ある一点でその動きが止まった。

何度か力を込めて紐を引き、
鉤爪のかかりを確認する。


「では、由美殿。
拙者、お先するでござるよ」

「はい。どうか、お気をつけて」


由美に見守られる中、
虎空は紐を手にすると、腰に一周巻きつけて、
片足を壁の表面に当てた。

そのまま、足と腕に力を込めて、
器用に壁を登っていく。

まるで、宙を歩いているかの如き身軽さ。

流石は忍者。
この手のことは、お手の物のようだ。


また、その身体を支える紐も、
様々な素材を編み込んだ特製の物。

軋みも解けもしない強靭さを発揮していた。



難なく塀の上に上り詰めた虎空は、
下方の由美へと紐を落とす。


こういった状況は、
過去に何度か経験している。

由美は迷わず紐を腰に巻きつけ、
そのまま、しっかりと結わえつけた。


上に伸びる紐を、小さく二回ほど引く。

すると、力強く紐が引かれて、
由美の身体が宙へ浮いた。

由美も手に力を入れて、
紐が身体からずれないように努める。


何度目かの牽引の後、
由美もまた塀の上に到達する。

虎空は、近づいてきた由美の手を素早くとると、
そのまま身体ごと引き寄せて、
無事に彼女を安定した足場へと誘導する。


軽い女性の身体とはいえ、
一人の人間を手繰り寄せた虎空。

だが、
彼は一粒の汗も、息切れも見せることなく、
慣れた手つきで道具の片付けに入っていた。

由美はそっと立ち上がりながら、
虎空に、こう声をかける。

「虎空さん、ありがとうございました」

「なんのなんの、でござるよ」



もう随分と長く、
そして回を重ね冒険をしてきた者たち。


様々な状況で、互いの力に助けられて、
ここまでやってきた。

窮地を救ってもらうこと。
何か力を貸してもらうこと。
身を呈して護られること。
その背中を預けること。
ある物を分け与えること。


そういった、助けられるということを、
『申し訳ない』
と、俯いて思うこともあった。

『足を引っ張った』
『迷惑をかけた』

そんな想いとともに。


それもまた、大切な感情。
心根に必要なことだと、
今も思っている。


だが、それが全てなのではない。
それが全てであっては、
人同士というものは、
なかなかとけあわないのだ。


『相互扶助』

互いに助け合い、その絆を深めることで、
人と人というものは進化をしていく。


心のこもった、
『ありがとう』
という感謝の言葉。

そして、それを笑顔で受けること。

何事においても、
その二つで十分に伝わるその心。



虎空と由美の二人は、
いや、彼らだけではなく、
その仲間たちとの関係においても、
すでに、ある大切なものを手にしていた。

何事にも揺るがぬ、
お互いへの『信頼』である。



さて、泥棒の如く塀の上にやってきた二人。

流石の高さ。
屋敷全体を見渡せるほどに見晴らしがいい。



広い敷地内には、
大中小といくつかの家屋が存在しており、
その周りには庭が広がっている。

長い間、人の手が入っていないのだろう。

庭といっても、荒れ放題、伸び放題の、
草むらがあるだけだ。


そして、そこには、

「…何もいませんね」

由美の言葉通り、眼下の景色の中に、
敵となりうるようなものの存在を確認できない。

サワサワと風に草木が揺れるのみである。


「童の姿も見えぬが…まさか、建物の中に?」

虎空がそう呟いた時、目の前に、

バサバサッ!

と羽音を立てて、一羽の小鳥が現れた。


?!


突然のことに驚く二人。

小鳥は、近くの木の枝に止まると、
黒い瞳を二人に向けて、

「…ガ、ガ

シンニュウシャ、カクニン。
シンニュウシャ、カクニン。

ガイイナキモノハ、
アイコトバヲノベヨ」

と、喋り始めた。


敵というにはあまりに小さな存在。

だが、発せられたものは鳴き声ではなく、
不思議なことに人間の言葉である。


呆気にとられる虎空、由美に、
再び小鳥の声が届く。


「クリカエス。
ガイイナキモノハ、
アイコトバヲノベヨ」



〜続く〜
次回「剣聖との腕くらべ 六」
シンニュウシャ コクウ



☆この物語は、架空のお伽話です。
作中にて語られることは、実際の人物、
伝承、システム、設定等とは一切関係ありません。

☆信on記事のランキング
よろしくおねがいします!
にほんブログ村 ゲームブログ 信長の野望Onlineへ
にほんブログ村










剣聖との腕くらべ 四 「噂話」

2018-08-17 08:41:13 | 封印の書 虎空
《噂話》

その屋敷がいつ頃からあるか。
詳細を知る者は誰もいない。


上野という土地には、
グルリと円を描くように街道が通っており、
前橋の町もまた、その街道沿いに存在する。


その南から枝分かれした街道は武蔵へ。

北の分岐の先は越後。

そして、西の先は真田庄へと繋がっている。


そんな円状の街道。
前橋の反対側、つまりは西の方向に、
地元の人間が近づかない、
怪しい屋敷があるという。


街道から、更に西に伸びる一本の道。

人が通らぬはずの道なのに、
何故か草木がそれを覆うことはなく、
何年も何年も、道の体をなしたまま。

そんな、不思議な道の先の
『りちうむ屋敷』と呼ばれる場所。


噂によると、通常の魔物とは違う、
変わった妖が出没し、
訪れる者に襲いかかるらしいのだ。



一度、その掃討のために、
城の兵たちが隊を作って出陣したが、
帰ってくる者はなく、
その後、その場所は禁忌の地として、
立ち入り禁止となった。

そんな恐ろしい噂話もあるのだ。



兎にも角にも、
明らかに危険なその場所に、
何故、虎空と由美は向かっているのか。


その理由は、先日、前橋の町で出会った、
一人の少年の命を救うため、であった。





虎空たちが、その少年と会ったのは、
神事の儀式が終わった後。

二人が町の茶屋で休憩をしてい時だ。


そう。

その少年とは、キラキラと瞳を輝かせて、
由美に弓術の指南を願い出た子のことである。



虎空、由美が他愛もない話に笑い合う中、
少年は二人に声をかけることなく、
その場から離れた。


向かった先、追いかけた人物、
いくつかの路地を曲がった後に、
意を決して、その者に背後から声をかける。


「おい!お前!!」

ピクリと肩を震わせて、男が立ち止まった。

「まさかとは思うが、
お前、というのは、この大泉龍童のことか?」


振り向いた龍童の目が、ギラリと光り、
少年を厳しく睨め付ける。

それを受けて、
一瞬たじろいだ少年だったが、
震える唇から、何とか声を絞り出した。


「さ、さっきの言葉を取り消せ!」

「んん?何のことかわからんな」

「お前、言っていただろ!
信綱様が逃げ出したって。

そんなことあるもんか!
あの方は、すごく強いんだ。

お前なんかから、
逃げたりするもんか!」


ところどころ震えて聞こえる少年の叫び。

龍童は、それを鼻で笑って切り返す。


「そうは言ってもな、小僧。

どこを探しても、誰に聞いても、
小泉信綱の奴は姿を見せない。

これを逃げているととるのは、
仕方のないことではないか?んん?」


「そんなことは…!」

「まあまあ、いいさ。

どんな弱い奴でも、きっとこの町では、
英雄扱いされてるのだろう。
そいつを侮辱されては、
頭にくるのは当然、だな」


少年の言葉に被せて、
にやけた面の龍童が語る。


「だが、そうだな…
謝ってほしかったら、
あるものを取ってきてみせろ」


「あるもの?」

怪訝そうな顔で、少年が聞き返した。

「ああ。

信綱の奴にも会えぬし、
そろそろ上野を去るつもりだ。
だが、何か土産でも持って帰らぬと。
手ぶらではさみしいからな。

噂で聞いたが、この地には『りちうむ屋敷』とかいう怪しげな場所があるのだろう?
そこに行って、
なんでもいい、珍しいものを持ってこい」


龍童の提案に、少年は思わず息を飲む。

この地に住まうものなら、
誰でも知っている魔窟『りちうむ屋敷』

もちろん、少年が知らぬわけはない。

そこの特異性も、危険性も、だ。


「明日の夕方まで待ってやる。
それができたら、
さっきの言葉は撤回して謝罪しよう。

できなかったら、
小泉信綱だけでなく、前橋の…いや、
上野の人間は、臆病な連中だと、
他国の者に話してやるとしよう、かな?

ふふふ、
はっはっはっはっは!」


何がおかしいのか、サッパリわからぬが、
龍童は少年の返事を聞くこともなく、
言いたいことだけ言って、
その場を去っていった。


残された少年の目から、
光が溢れるのを見て、
その場にいた数人の大人たちが近づき、
彼を慰める。

国の英雄を貶める言動を許せぬのは皆同じ。

しかし、
龍童の放つ剣客としての迫力が、
大人たちの気持ちと行動を押さえ込んでいた。


あんな無茶を言う輩を前にしても、
とんでもない奴だ、気にしないことだ、
そんな諦めと慰めの言葉を、
皆で共有するのが精一杯。


それ故に、
まさか、そんなことが起ころうとは、
考えもしなかったのだ。


少年が一人馬を駆り、
『りちうむ屋敷』へ向かうことなど…



次の日の朝。

少年の家族が彼の姿が見えないことに気づいた。
馬も一頭見当たらない。

聞き込みをしてみると、
町の人々の証言から、
先日と出来事を知ることとなる。


まさかという思い。
だが、想像するに難くない。


大人たちは少年の捜索と救助を、
町に訪れていた冒険者に依頼することを決める。
そんな折、


「みなさん、何かあったのですか?」


相談をしていた時に側を通りかかったのは、
家路につくために出立しようとしていた、
二人の冒険者たちであった。





高台を登りきったところで、
虎空、由美の二人は足を止めた。

周りの地形、太陽の位置、そんな様々な情報から、現在の位置と、目的の方向を確認する。

「虎空さん」

背中から声をかけられて、虎空が振り向く。

「どうしたでござるか?由美殿」

「…間に合う、でしょうか?」

心配そうな由美の表情。

気休めを言うのは簡単だが、
状況からして、彼女がそれを望むと思えない。

「…微妙なところ、でござるな。
彼がどれくらい馬の技術を持っているか。
それも知れぬうえに、初めての場所でござる故」


再び周囲に視線を巡らせる虎空。
次に進むべき方向、目指す地点を定めていった。



馬で移動するのならば、整った道を行くはず。
グルリと円を描く上野の街道を。

ならば、と二人は最短距離で、
目的地を目指すことを決めた。

草原と獣道を行き、山野を超えることを。

普段から、そんな道程を用いている、
冒険者ならではの発想である。

そして、こんな奥の手があるからこそ。



「そう、ですね。
間に合うといいのですが…いえ」

伏せかけた瞳を、スッと起こして、
由美は力強く頷く。

「間に合わせましょう、何としても」


そう言って由美は、胸元から首飾りを引き出す。

細紐に綺麗な勾玉がいくつか通されていて、
由美はそのうちの一つを指でそっと撫でた。


「…おいでませ、我が半身よ…今ここに」

言葉の後に、淡い光を放つ勾玉。

それは光の中で形と大きさを変えて、
由美の腕の中へと収まった。

それは、朱の紐が鮮やかな、美しい鼓。

神職のある技能に欠かせない、
大切な神具である。


瞳を閉じて、鼓を構える由美。

…ポーンッ!

一打ち。

精神を研ぎ澄まし、
さらに鼓を打ち鳴らす彼女の周りに、
光を帯びた風が舞い始めた。


細かな連打ちの後、

ポポーン!!

と、軽やかに鳴り響く美しい音。


その瞬間に、虎空と由美の足に、
疾風の加護が付与された。


『行進曲』と呼ばれる、
身を軽くし、脚力を強化する技能である。


「ありがとうでござる、由美殿」

「いいえ。
さあ、参りましょう、虎空さん」


虎空の礼に、由美はニッコリと笑顔で答えた。



風となった二人は、
木々の間を疾しり抜け、
山野を超えていく。

目指す『りちうむ屋敷』はもうすぐだ。


〜続く〜
次回「剣聖との腕くらべ 五」
敵の姿



☆この物語は、架空のお伽話です。
作中にて語られることは、実際の人物、
伝承、システム、設定等とは一切関係ありません。

☆信on記事のランキング
よろしくおねがいします!
にほんブログ村 ゲームブログ 信長の野望Onlineへ
にほんブログ村