コーヒー・ブレイク

故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る

今月一番のコラムは?

2015-05-29 | 日記
ほぼ毎日目を通している読売のコラム「編集手帳」である。
その中で今月の一番を選ぶとすると、5月22日付きの記事であろうか。

大相撲夏場所で臥牙丸が横綱日馬富士を倒し、インタビューで満面に笑みを浮かべて
受け答えをしていた様子を綴ったものである。

私もこのテレビは見ていた。確かに彼は勝った瞬間から顔いっぱいに喜びを爆発していた。

「ぼく勝ったの?信じられない。めっちゃうれしい。神様ありがとう」と。

インタビューで神様にお礼を述べた人をあまり知らない、と編集手帳も笑わせる。

「これだけ喜ばれたら負けた日馬富士も本望だろううね」と言ったという
北の富士の名解説をもしのぐ名調子である。

さらには私も知らない相撲甚句で最後を締めているのも気が利いている。

そこで自分も拙句をひとつ。
「横綱に勝って神さまに礼言う力士かな」字あまり

(編集手帳氏はめっちゃ忙しいだろうからブログになんか目を通さないだろうな?)

ジャズ喫茶

2015-05-06 | 日記
ジャズ喫茶というところへはじめて足を踏み入れたのは学生時代のこと。
ジャズ好きで自分でもバンドに参加している友人のあとについて入っていったのだが。

うす暗い店内に大音響でレコードの音が鳴り渡っていた。
客はたいていの人が下を向いて静かに聴きいっている人ばかりだ。
私語をかわす人もいない。不思議な空間だった。
当時のジャズ喫茶は「私語厳禁」がきまりになっていたようである。

雑誌「三田評論」四月号の三人閑談は「ジャズ喫茶でスウイング」という
テーマだったから興味をもって読んでみた。

七十年代、八十年代のジャズ喫茶の様相が語られている。
内容は上記のごとく自分が体験したのとほぼ同じである。
しかし自分が知らなかったことも多く語られているので驚いた。

ジャズ喫茶は今は下火になっているけれど、九州や四国ではいまだに
古くからある店が健在らしい。
「DUG」(新宿)も例外で、すごく流行っていて週末は満員で入れないという。
アルタの裏にあった「DIG」は良く行った店だ。いまでもあるのだろうか?

千駄ヶ谷にあった「ピーター・キャット」というのは作家の村上春樹の店らしい。
また、最近出たばかりの「ジャズの巨人」という雑誌の創刊号でマイルスについて
語っている後藤雅洋氏は四谷で「いーぐる」とう店をやっていることも今回はじめて
知った。

ジャズのCDマガジンが今でも次々と発刊されている。
ジャズ喫茶は下火になったかもしれないが、ジャズはまだまだ聴きつがれてゆくだろう。
ジャズはまだまだ死にはしない。

               引用:三田評論・2015・4月号より