にわか日ハムファンのブログ記念館

2004年8月から2014年6月にかけて更新してきた当ブログを静態保存しております。

【2013北海道・東日本の旅】(7)留萌本線

2013-12-02 08:27:36 | さすらいブロガー旅情編
 旭川からは深川に出て留萌本線に乗るのだが、この間は普通列車が極端に少ない。仕方がないので、この区間は特急を利用することに。まぁ、一駅の間だ。大した出費ではない。



 昼食。駅弁もいいのだが、何日も続くとコストパフォーマンスの悪さがボディーブローのように効いてくる。「ザンギ」の響きだけでも北海道なのだから、むしろそっちの方が良い。



 といいつつ、旅の友はしっかり買っている。これも積み重なれば結構なコストのはずだが、どうしても切り離せない性なのだ。それにしても、日本酒の方が道内のものでないのは残念だが。



 深川からはワンマン列車の鈍行で留萌本線を乗り通し、増毛まで行く。
 深川の市街を離れると、しばらくは農村地帯が続くが、そのうち草地、草原ではなく草地の中を分け入っていく。ここでも時折見える自動車道や標識に気が滅入る。



 そんな中、留萌の手前にある無人駅で「ダルマ」を見かけた。かつて貨物列車に連結されていた車掌車が、手足、つまりは連結器と台車を外されて、駅舎として使われているものだ。
 おそらくは国鉄末期からJR初期にかけて、老朽化した駅舎に代わるものとして各地(北海道が多いだろうが)で導入された「ダルマ」。カネがない中、また鉄道貨物が衰退する中では、一石二鳥の案ではあった。
 ただ、中には十分手入れがなされず、腐食していった末に解体される例もあるようだが、この駅に関しては塗装もきちんとされているし、丁寧に使われていることが分かる。
 末永く大事にしていってほしいと思う、と書くと変だが。



 列車は留萌を抜けると、進路を南に変える。そして、日本海の沿岸に出た。昨日はオホーツク、今日は日本海。我ながら北海道を堪能できているものだと感心する。



 ここもダルマ駅舎。ただ海沿いの厳しい立地である分、腐食が出てくるのは避けられない。



 北海道の無人駅と言えば、もう1つ「朝礼台」も見逃せない。
 道内の方はご存知かもしれないが、人口が希薄な北海道では、駅を作るほどではないが、さりとて乗客の需要はあるところに、構造を簡略化した仮乗降場が多く設置された。
 そのような乗降場の中には、カネも手間もかかるコンクリートのプラットホームの代わりに、列車1両が停車できるかどうかの長さのホームを板張りで作ったところが多く見られ、それらが「朝礼台」と呼ばれたのだ。
 現在では仮乗降場はすべて正式な駅の扱いになっているが、その後過疎化によって廃止される例が相次いでいる。路線ごと廃止された例ももちろんある。
 「朝礼台」は、既に貴重なものになりつつあるのかも知れないが、ここ留萌本線では今でも現役である。似たような駅をいくつか通り、日本海を右手に見ながら列車はいくつか速度を落とし、終点増毛に着いた。

【参考文献】・ ダルマ駅の数は日本一(北海道ファンマガジン・2009年4月15日)
・ 仮乗降場(Wikipedia・2013年12月2日閲覧)


最新の画像もっと見る