タカツテツヤ blog 『My Back Pages』

シンガーソングライター高津哲也(ex.RUNT STAR)のブログです。

Keep On Trippin’ / 高津哲也

2024-05-22 | information


Keep On Trippin’ / 高津哲也

01. Breezin’
02. Life Goes On
03. 愛の言葉
04. メモリーレーン
05. 春の夜
06. lt’s Alright
07. トゥッティ•トゥルーリー
08. 君がいた夏
09. 冬のダイヤモンド
10. 旅をつづけよう

Produced, Written, Arranged, Performed, Recorded,
Mixed and Mastered by 高津哲也

Guest Player: 坂和也
M-02 Wurlitzer & Strings
M-03 Acoustic Piano, Vibraphone & Strings
M-04 Acoustic Piano & Orchestra Instruments
M-06 Rhodes & Organ
M-07 Acoustic Piano & Organ

Recorded Oct 2023- Apr 2024
Released 22 May 2024

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セルフライナーノーツはこちら

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01: Breezin’

鳥が羽ばたいてゆく
朝焼けの空に
時間は流れ消えてく
何より確かに

風は花を揺らして
今も静かに
僕らここで生きてる
傷つき 立ち上がり

いつか空へ
舞い上がる日が
来るのを待ってる

La la la… 君と往く道は
La la la… 太陽が照らし
雨が荒い流した
グッバイ 夢のかけら

いつか旅は
終わりの日が
来るのを知ってる

La la la… 君と往く道は
La la la… 月が輝いて
La la la… 太陽が照らし
嵐が通り過ぎた
グッバイ 愛の言霊

La la la… 君と来た道に
La la la… 柔らかな光
風の歌が響く
グッバイ 夢のかけら

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02: Life Goes On

君との毎日が 空の果てまで
繋がっていること 僕は知ってるよ

Baby それが 例えばたまに
急にどうしても 見えなくなるときも

春の雨が 降る日 蜃気楼のように
街の信号さえも 煌めいて見えた

Baby なぜか 分からないけど
この日々を重ねていく このまま

いつか全てが 過ぎ去ったあとに
僕らを包む 愛が降りてくる

ずっと悲しみ越えて
あぁ今分かる Life goes on

君と往く毎日を 星の向こうから
見られたとしたなら 笑っちゃうかな

Baby それが
たとえ嵐に襲われて
また消えそうになっても

いつか全てが 過ぎ去ったあとに
僕らを包む 愛が降りてくる

時が埋めるなら 無くしたものさえ
光輝く愛よ降り注げ

ずっと悲しみ越えて
あぁ今分かる Life goes on

La La La… あぁずっと

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03: 愛の言葉

春に咲く花 夏の夜の夢
遥か古代から変わらないから
愛の言葉をひとつ探そう

君の身体に僕の魂
棲みついていつまでも
離れないのさ
愛の言葉をひとつ歌おう

君が抱えた寂しさは
涙になって星に光る
いつかは全てを忘れるから
僕らはそんな事を
繰り返しているよ

秋の風の声 冬の輝き
100万年だって雨に打たれても
消えない愛のメロディ刻もう
薔薇の香りにも負けないくらいの
愛の言葉を君に贈ろう

君が抱えた寂しさは
涙になって星に光る
いつかは全てを忘れるから
僕らはそんな事を
繰り返しているよ

夢の中の夢 僕の瞬き
100万年だって雨に打たれても
消えない愛のメロディ刻もう
薔薇の香りにも負けないくらいの
愛の言葉を君に贈ろう

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04: メモリーレーン

群青色 夜空の向こうに
星屑が散らばっている
誰かと繋がって
時を埋めて 流されていく

思い出が切り取る場面は
いつまでも色褪せなくて
少しずつ消えていく
記憶の中 立ち尽くしている

ひとつだけ
君が去ったあとの 胸の部屋に
立てかけたままの写真で
時はあのまま 止まっているよ

少しずつ褪せていく
記憶の中 月が浮かんでいる

ひとつだけ
君が去ったあとの 胸の部屋に
立てかけたままの写真で
時はあのまま 止まっているよ

雨が哀しみを洗い流し
川になって海へ流れて
いつか生まれた場所に帰っても
僕はあのまま 止まっているよ

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05: 春の夜   

小さい夜の真ん中 春がめぐる
あてのない悲しみに 花が舞うように

もしもいつか 生まれ変わって
こんな夜が また降りてきても

この声も溶けていく 夜の隙間
あなたの胸の中 星が光るように

春の風が 頬を撫でて消えた

この声も溶けていく 夜の隙間
あなたの胸の中 月が照らすように

大きな闇の中で 春は巡る
流れない涙にも 花が舞うように

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06: lt’s Alright

Di Di Da Di Di Di Da...

君と二人で どこまで歩こうか
明日の先まで 僕らはきっと大丈夫

どうにもならないくらいに
胸の中は空っぽさ
季節だけ過ぎて 涙もなくなって
まっさらな気持ち 誰かの声抜けていく

掃除もできないくらいに
頭の中詰まってた
馬鹿な想いなんて さっぱり消してく
君の笑顔で 僕はまた立ち上がる

明日の声は聞こえなくても
夢のつづき 空の彼方
君と二人で どこまで歩こうか
明日の先まで
僕らはきっと大丈夫だよ

季節だけ過ぎて 涙も乾いて
まっさらな気持ち 誰かの声抜けていく

明日の声は聞こえなくても
夢のつづき 空の彼方
君と二人で どこまで歩こうか
明日の先まで
僕らはきっと大丈夫さ

休みながらで 行き先なんてないさ
次の橋まで
僕らはきっと大丈夫だよ

lt’s Alright

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07: トゥッティ•トゥルーリー

いつまで経っても僕はこんなで
君にぴったりの奴になれないなあ
だけど信じて 僕はいつでも
君のこと考えてるよ

からくりなんて何にもないから
思う前にすぐにしちゃうのさ
だからごめんね 僕はいつでも
ほんと悪いと思っているよ

長い夜には何を想ってる
気になって何にもする気が起きないよ

僕のハート 半分くらい
君の物だと言っても良いよ
こっち向いて

Tu Tu Ru Tu Tu
Tu Tu Ru Ru Ru…

I Love You こんな風な僕でも
君にこのメロディをあげよう

いつまで経っても分からないこと
増えるばっかりなのはどうしてかな
だけど信じて 僕はいつでも
君のこと知りたいんだよ

長い夜には何を想ってる
気になって何にもする気が起きないよ

僕のハート 半分くらい
君の物だと言っても良いよ
こっち向いて

Tu Tu Ru Tu Tu
Tu Tu Ru Ru Ru…

I Love You こんな風な僕でも
君にこのメロディを歌おう

僕のハート 半分くらい
君の物だと言っても良いよ
こっち向いて

Tu Tu Ru Tu Tu
Tu Tu Ru Ru Ru…

I Love You こんな風な僕でも
君にこのメロディをあげよう

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08: 君がいた夏

胸に残る風の香り
あと少しでまた 夏がくるから
息を切って走り抜けた
真夏の光が僕らを押した

魔法のような事は
まったく起こらなくて
それが全てだった

もしも時が戻せるなら
君がいた夏まで
また今度なんて言わなかったよ
すぐ会えると思ってた

夏の終わり告げる風が
僕らの気持ちを
連れ去って消えた

あの夏を僕たちが捕まえなきゃ
眩し過ぎる空なんて知らなかった

いつも明日がまた来るのは
当たり前じゃないね
ただひとつだけ今言えるなら
ありがとう さよなら

永遠と繋がってた
君がいた夏の日
ただひとつだけ今言えるなら
ありがとう さよなら

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09: 冬のダイヤモンド

まさかこんな夜にも
月が見えるビルの向こう
口笛が描くこのメロディ

君に届くように願う
想いをどこへ向けよう
彼方の冬のダイヤモンドを

そっと見つからないように
足あと消して
夜のなか溶けてゆく

今宵 Star light, Moon shine

いつか空を飛べるよう
夢の中だけでもいい
君と見上げた星空よ

息はたましいと
星を繋ぐ細い歩道
欠けてく月を
君も見てるのかな

そっと気付かれないように
透明になって
どこかまで逃げていこう

今宵 Star light, Moon shine

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10: 旅をつづけよう

この長い道のり 君と歩いてく
春の陽射し匂い 桜が雲を隠して

昨日までの雨 濡れた舗道
手をかざし空見上げ

曲がりくねる道を 君と手をつなぎ
夏の嵐 夕立ち 雨宿りする猫たち

駅までの公園 背伸びして 深呼吸して
このまま 旅をつづけよう
少しずつ色を変えていく街
僕らが往く短い旅路は
空へと繋がる道

夢の足あと辿るように
秋から冬へ滑っていく

旅をつづけよう
少しずつ気持ちが変わっても
僕らが来た短い足跡は
空から繋がる道

旅をつづけよう
いつものまた逃げていく明日
僕らの先の短い登り坂
空へと繋がる道

君とずっと 旅を

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All Words & Music by 高津哲也
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Keep On Trippin’ / セルフライナーノーツ

2024-05-22 | information


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クレジット&歌詞はこちら

14年半ぶりだった前作『hallelujah』から、今回は7ヶ月という初期ビートルズばりの短いスパンでのリリースということになりました。タカツがやって来るヤァヤァヤァ!今回もセルフライナーノーツと合わせてお楽しみください。

1: Breezin’
アコースティックギターをつま弾きながら出来たメロディを発展させた曲。70年代のファンクをイメージし、90年代のヒップホップのようなトラックにしようとアレンジを進めた。ドラム、ピアノを入れてテンポを変えながらベースラインを詰めていくうちに、そよ風(breeze)というより熱風のようになっていった。これはアルバムの一曲目にしようと決めていた。ただ、仕上がる直前までなかなかしっくりくる形にならず、今回の中で一番時間がかかった。途中、今回はパスしようかと思ったくらいだけど何とか形になった。僕にラップができたら、ラップを入れたかったな。どなたかラップを入れてリミックスしてくれる方いないかな。

2: Life Goes On
曲ができた段階ではもっとスローテンポだったけど、間奏の展開をマービン•ゲイの『What’s Going On』をイメージしたので、ベースラインもジェームス•ジェマーソンのフレーズを元に作り、テンポをあげてアレンジを進めたら良い感じになっていった。こうなったら思い切り『What’s〜』にしようと、坂さんにウーリッツァーを弾いてもらい、仮で入れたストリングスをアレンジしてもらった。今どき『What’s Going On』な新曲なんてないだろうなあ…と思いながら、とても楽しみながら仕上げることができた。6分を超える僕にしては長尺の曲になった。

3: 愛の言葉
かなり以前、確かソロになった頃に作った曲。それまでに作ったなかでも特に気に入ってたことを、今回レコーディングをしながら思い出した。冒頭ふたつのコード、B△7とB♭7♯9 を繰り返しているうちに出てきたメロディを元に、途切れることなく最後までひと筆書きのようにできたのだった。愛という単語が隠れているメロディだと感じ、歌詞を書いた。きっとピアノが映える曲だろうと思っていたけど、坂さんのピアノとストリングスが、想像どおり美しく華を添えてくれた。ビューティフル。

4: メモリーレーン
どのアルバムにもバラードをひとつ入れようと思っていて、今回はこれ。僕のオールタイムベスト10に入るエルビス・コステロ & バート・バカラックの名作『Painted From Memory』をイメージした。YouTubeにもあげたデモの段階では、リズム隊にアコースティックギターとピアノを中心に、アイズレー・ブラザーズ版の『Don’t Let Me Be Lonely Tonjght』という感じもあったが、坂さんに鍵盤とストリングスを依頼したところ、流麗でソウルフルな素晴らしいオーケストレーションが戻ってきてしびれた。ミックスにも気合いが入った。これまでに書いた『Creepin’』『If You Really Love Me』『Fall』などに並ぶ自分クラシックと思える曲になった。

5: 春の夜
コロナが広まって観客入りライブが難しくなってきた頃、2020年4月の中野オルタネイティブカフェでのライブは、急遽、観客なしの配信ライブという形になった。初めての緊急事態宣言が出る数日前で、世の中が何とも言えない空気に包まれていた。そのライブで新曲として初披露した曲。前日に書いたと思う。メロディに呼ばれて、心のどこかの静謐な場所を描きたかった。ここまでがレコードで言うとA面。

6: lt’s Alright
ここからB面。大好物である60年代末から70年代のソウル・ミュージック、モータウン、フォートップスなどをイメージした曲。タイトルの『lt’s Alright』というのは、インプレッションズの名曲から。大切なのはlt’s Alrightと口に出すことだと、聴くたびに思い出させてくれる永遠の名曲にあやかった。往年のコーラスグループのように、メインボーカルの後ろでコーラスのリフレインが続いているというのを、前からやってみたかったのだ。マイケル・フランクスをイメージしたという坂さんの上品かつグルーヴィーなエレピがとてもワンダフル。

7: トゥッティ•トゥルーリー
3コードのロックンロールをやりたくて作った曲。ややこしいことは無しにして、ただただノリの良い曲をやりたかった。タイトルは♪トゥッ、トゥル…というスキャットから連想したリトル•リチャードのもじり。曲名はあとからつけたのだ。3コードの曲というのは作るのが難しいんだけど、良い感じになった。3コードの魔力。今回の中で最後に仕上げにかかったこともあり、これで最後だという開放感もあった。初期のエルビス•コステロ、ニック•ロウ、グラハム•パーカーなどパブ•ロックのイメージ。バンド編成のライブでトバしたい!

8: 君がいた夏
このタイトルはいつか曲名にしたいと思っていた。メロディがひと通り出来たときしっくりくる感じがして歌詞を書いていった。実はかつてLD&K Recordsで一緒だった平野航くんがやっていたユニットSunny Side Superstar のアルバムに『君がいた夏』という曲があり、曲もさることながら、当時からいい曲名だなあと思っていたのだった。今回検索してみたら、ミスター・チルドレンなどにも同名曲があることを知った。でも平野くんの曲以外はどれも聴いたことはないのだ。同名の映画があることは何となく知っていたけど、これも観たことはない。ともかく、メロディと歌詞がマッチした佳曲になったと思う。

9: 冬のダイヤモンド
アコギを弾いてたら、はじめの4つのコードとメロディが出てきた。なかなか曲にはしにくいモチーフかなと思ったけど、繰り返してるうちに先に繋がり、するすると曲になっていった。はじめは静かな曲のイメージだったが、コーラスを多めに入れたら華やかさが増し、印象的な良い仕上がりになったと思う。僭越ながら高津版の『Bluebird』(ポール•マッカートニー&ウイングス)といった趣きかな。

10: 旅をつづけよう
ラストはアコギの弾き語りを、ピアノ、ウッドベース、ドラムで囲み、スタジオで一発録りというテイストで仕上げた。シンプルにメロディと歌詞を主役にしようと思った。「旅をつづけよう 少しずつ気持ちが変わっても」という部分が、今回のアルバムで歌いたかったフレーズかも知れない。恐らく一生歌えるだろうという曲になった。

アルバムタイトル『Keep On Trippin’』は、カーティス•メイフィールドの『Back To The World』に入ってる同名曲からいただいたもの。このアルバムはカーティスの数ある名盤のなかでも特に好きな作品で、1973年作なので僕と同い年でもある。

今回、実は別の仮タイトルでレコーディングを進めていたが、制作終盤になって『Back To The World』を聴いてるとき、『Keep On Trippin’』って『旅をつづけよう』ということじゃないか!と繋がり、アルバムタイトルにすることにした。カーティスのは別れを歌ったラブソングで、意味は違いそうだけど、それでいいのだ。

それと「Trip」には「つまずく」という意味もあり、つまりこのアルバムは「旅をつづけよう」「つまずきつづけよう」と二重の意味にもなって、実に良いじゃないかと思った。いくつになっても何をしても、毎日つまずきだらけだ。それでも旅をつづけようと。

以上、『Keep On Trippin’』の覚え書きでした。聴いてくれた方の42分間が良い時間になるように、そしてお気に入りのアルバムになることを願っています。

去年1月にスタートした前作からのレコーディングが、これでひと段落。日々悶絶しつつ楽しみなら作ることができました。

前作同様、というかRUNT STAR時代からずっと鍵盤を弾いて付き合ってくれている坂和也さんに心から感謝しています。僕ん中では、坂さんは日本のジュールズ•ホランド!近いうちにまたライブでも!

前回のライナーノーツで書いたようにレコーディングしたい曲がまだかなりあるので、どんどんリリースしていこうと思っています。Keep On Trippin’ !!

高津哲也
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