巷ではデザインの話題が盛り上がっていますね。
「○○と似ている」とか、「使われている写真が無断使用ではないか」といったこと
人は何らかの過去の体験から発想や考察を加えるのが当たり前で、私の専門の工学分野では論文等にちゃんと出典を記載するのがルールであることは、スタッフ細胞問題でご存知でしょう。
デザインの世界では構成が似ているけど着色や細部のディテールが異なるというものはあって当たり前で、どこまで模倣ではないといえるのか難しい問題です。
ちなみに車のホイールのデザインは
円の中にハブがあり固定用ボルトが4本以上ある(センターロック式もあるけど)という前提条件があるため、デザイン的は分類すると60種類ほどしかパターンはないのだとか
つまり、60数種類しかないパターンなのに、世の中には何万というホイールが存在するわけで、どうしたって「あのホイールと似ている」となることは避けられない。
デザイナーは限られた制約のなかで、「スポーク側面を黒くしてヒドゥン化する」といった細かなディテールの違いを駆使して、他と似ていないデザインを追求していることになります。
制約が多い中で行うデザインについては、すごい努力だと思うのは私だけでしょうか?
件の公式エンブレムの展開例写真の無断使用などは、羽田空港や渋谷に写真を撮りに行くことぐらい造作もない作業だったはずですから、足元をおろそかにしたとして言い訳はできないことですね。