……夏の終わりの海は痛みだけが残るもんだ
美しい人妻から依頼を受けた俺は 愛車ベスパに乗って逗子に飛んだ
まるで あのときめくようなフランス映画のように 甘く乾いたニオイがこの事件の全編を映す
この事件を綴った俺のメモに記されたタイトルは「サーフシティブルース」
せつない事件だった……
79年~80年にかけて放映されたテレビドラマ「探偵物語」
冒頭のセリフは主人公の私立探偵工藤俊作を演じる松田優作のナレーションによる第二話「サーフシティブルース」の予告編
「美しい人妻」を演じるのは70年代を中心に活躍したミスパシフィック出身の女優中島ゆたか
完璧過ぎるその美貌から滲む甘く乾いた色香にやられてしまったよ……
このサーフシテイブルースの監督を務めるのは「危険な遊戯」「蘇る金狼」「野獣死すべし」等松田優作と数々のハードボイルド作品を生み出した村川透
そんな村川松田タッグの描き出す真骨頂シーン ラスト近く 色仕掛けで迫る中島と松田のシリアスなやり取りは何度観ても痺れちまうザッツザハードボイルド!
それにしても資産家の若き後妻という役柄にしてこの美貌と上品な言葉遣いと身のこなし。。本当に素敵すぎてため息しか出ないよ
中島ゆたかは探偵物語に別の役柄で全三話に出演するのだけど
他の出演作品も探し観てまたその色香にやられてみたいと思う。。