あいおらいと

主に、お友達への連絡用でたまに、日々を綴ったり…していたはずが、いつのまにやら作品置き場になりつつあります。

おやつのぷりんでもうそうしてみた。

2018-01-10 22:51:29 | もうそうはきだし中
年明け早々色々ありすぎて、力尽きて投稿するのが遅れました。ごめんなさい。
親族間の新年会に持参したデザートが元ネタです。
奪い合いになることが予想されたため、人数分購入した私の判断は正しかった!


初詣の帰り。年始の挨拶に、それぞれの実家へ行くことにしたけれど、さすがに手ぶらではいけない。
商店街の店はどこも初売りが二日からだから、少し足を延ばして駅ビルのショッピングモールまで行ってみる。
男性陣にはお酒、女性陣と子供にはお菓子と決めて、人並みをかきわけつつお目当ての店へ行き、ディスプレイの前に立った瞬間目が合った。
ぴんと耳の立った柴っぽい犬と、ほわんと耳の垂れた犬種不明な洋犬…の容器と。
添えられた値札には『フルーツプリン』と書いてある。
柴の方はともかく、洋犬の方はどこか懐かしさを覚える顔つきに、横にいる彼女へ視線を滑らせると、視線に気づいた彼女は、少しだけ寂しさを含んだ笑みを見せた。多分、同じことを感じだのだろう。
「我が家の分も買おうか。」
そう提案すると、彼女がぱっと顔を輝かせる。
彼女の実家用に柴一匹と洋犬二匹。
僕の実家用に柴二匹。
そして我が家用に一匹。
先に僕の実家へ行って、挨拶をすませ、それから彼女の実家へ。
誰もいないから電話をかけてみれば、年始の挨拶周りだったらしい。
義父が酒で酔ってしばらく帰れそうにない、というから、手みやげを持ってきたこと、冷蔵庫に入れておくけれど、早めに食した方がいいものであることをと伝えておく。
「何してるの?」
「何となく」
冷蔵庫の中の、視線が合う位置に彼女は三匹の犬を配置していた。ラップをしてあるから、多分大丈夫とは思うけれど。
家について一息着いた頃、彼女の妹より電話が入る。
冷蔵庫を開けた瞬間、義母と二人で大爆笑したこと。二人とも大層お気に召してくれたとのこと。
新しい年の始まりだからこそ、笑いは多ければ多いほどいい。笑いを提供できたなら良かったと思う。
「決めた。こっちがデンスケ二号で、こっちがハラケン二号。」
おいしくいただいた後、綺麗に洗った容器とにらめっこしていた彼女が不意につぶやいた。空いた容器の活用法について、楽しそうに話すのは何よりだけど。
「デンスケ二号はともかく、ハラケン二号はないんじゃないかな…。」
「だって、愛着のある名前を付けた方が、よりいっそう大事にできるでしょ?」
僕のささやかな抗議に、彼女は笑顔であっさり言い切った。
とてもかわいかったから、柴と洋犬一匹ずつ選んだけれど。
こんなことなら、二匹とも洋犬にしておけばよかったかな…と思った。


ちなみに、こんなやつです。
意外とメタボな柴犬さんでございました・・・。

コメント
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