心の螺旋。

ずーーーーっと頭の中で何かがぐるぐるしている。


青の結婚式

2016-06-14 | gooお題参加中

梅雨の晴れ間、午後1時

車を駐車場へすべりこませると

そこには、青い色をした車がずらりと並んでいた

 

青い車繋がりか・・・とあまり好みでない車種をながめながら階段を上る

 

フロアにはビールを片手にはやできあがっているのではないかという御仁で溢れていた。

車の持ち主さんたちはまだ若者なのだろうか?

 

「皆様~そろそろ会場へお入りください」式場のアナウンスが聞こえた

意地汚くもういっぱい!と叫んでいるおじさまを見てクスリと笑った。

 

 

取引先の事務員の女の子から、招待状が届いたのは3カ月前のことだった。

あまり付き合いもないのだが、彼女が派遣で勤務していたころから分け隔てなく業務上のお付き合いを

させていただいていた。だたそれだけの仲だった。

 

それがある日、青いスポーツタイプの車に乗ってくると、今度正式採用になったと笑顔の報告だった。

ところが、その日の夕方から彼女は休みはじめ、噂では事故に合ったとか合わないとか。

 

取引先の方は正社員になった途端の出来事なので困惑されていた。

 

 

それから1カ月後、会社からの要請で彼女が出勤していた。

たまたま私はその日、担当者から噂話をきいていたときだった。

 

見た目はぽっちゃりと元気そうだったが、

しばらくするとはらはらと泣き始め、首がいたいと訴える。

 

同僚の方は困ってしまって彼女を帰す。

 

そしてまた3週間がたった。

 

 

それがまた青い車の音がして彼女が私の元へやってきた。

 

手には・・・・・・・・招待状がある?!なんで???

 

結婚式だ。

「今度彼と結婚することになって。ぜひ参加をお願いします」

 

「。。。   」

しかもそれは2通あった。

 

私と、私の父に向けたものだった。

私と父は同じ職場で働いていたのだ。

 

「何かお世話したの?」家についてから聞いてみると

車が故障した時に手伝ったらしい。

 

それだけで親子で招待する???親戚じゃあるまいし?

 

 

そうして、今日という日を迎えたのだ。

 

私としては取引先でもあったし、親子で招待されているからと父に気も使い

3万円のご祝儀を包んだ

 

 

席には今日を記念したスパークリングワインがならび、招待客の名前が書かれていた

 

父の隣に座りながら・・・ んんん???

何か違うな?

おかしな違和感を感じた

 

すると係りがあわてて飛んできてお皿とフォークを置く

 

あれ???

 

 

料理がでてくると・・・明らかに私の前だけ品数が少ない。

引き出物もバームクーヘン1個と名前付きのワインだけだ。

ずいぶんとケチったものだなと思いながらあたりを見回すと

 

えええええええ????

 

少ない!

何これ?

料理も、引き出物も少ない。

サービスの女性も顔がひきつっている。

 

次第に次第にまわりの方々も、私の席だけが皆さんと違うことに気がつく

 

私が不貞腐れていると

さすがに見かねた父がサービスの方に問うた

 

すると・・・

お子様だときいておりますので

そのようにいたしました・・・

 

 

ばかか????

ばーーーーーかーーーーーかーーーーーーー!!!!

 

ばかか??呆れてものも言えない。

 

私より少し後輩のくせに、馬鹿なのか???

私は大人だから3万円つつんだぞ?????

私は小学生かっ???????

 

派遣で差別されていると泣いた時に、何度も話もききましたよね??

首が痛いと泣いた時も、フォローしましたよね???

 

なに?なーーーーにーーーーー????????

 

あなたの世界では、親子は子供待遇ですか?

あなた23歳ですよね??

 

そのテーブルの皆様から慰められその場は帰りました

 

 

しかし・・・・・

彼女は来なかった

 

 

それから二度と出社することがなかった・・・・

 

 

取引先の方がお困りで、見かねて呼び出すと

「有給つかえますか?」

 

 

そして再び電話にでることはなくなった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

金返せーーーーーーーーーーー!

 

 

ご祝儀泥棒め!!!!!!!!

 

 

 

後にも先にもこんなひどい結婚式とこんなひどい女性にであったことはない。

 

 

そしてそれは本人に対して言えなかったことが原因なのかショック過ぎてトラウマなのか

青い車をみると気分がすぐれなくなる。ご祝儀詐欺と連想ゲームのように脳裏に浮かぶ