もう終わったの

あなたにそっと掴まれた

右手が痛い

ほんのりとあたたかく

柔らかく包まれた手が痛い


痛い

その温もりが
優しく触れて
頬を染めたのはいつの日か

痛い

その温もりは
鼓動を揺らし
体を巡ったのはいつの日か



思い出そうとしても憂鬱な夜に

私は窓に頬をつける

思考が闇へと溶けていく



ポタポタ、
のきから雫はおち、
バタバタ、
激しい雨が窓を打つ

私の思考を消すように

私の心を癒すように



雨が降る