佇む猫 (2) Dr.ロミと助手のアオの物語

気位の高いロシアンブルー(Dr.ロミ)と、野良出身で粗野な茶白(助手のアオ)の日常。主に擬人化日記。

これまでの画像30 飛ぶロミ

2019年11月25日 | 主に画像(ロミ)

【キツい、或いは睨んでいるように見られるウチの目つき】

 

今回は前回の続きじゃ。

前回のブログを見た友人から、のり丸にこんなメールが来たのじゃ。

>いつも思うんですが (ロミは)ドアの上にはどうやって登っているんですか?

 

ウチがどうやってドアの上に乗るか、百聞は一見に如かず、で画像を見せようと思う。

のり丸には何度も何度も撮影のチャンスを与えていたが、常にチャンスを逃していたおったようじゃ。

しかし昨日、とうとう撮影に成功したので(といってもiPhoneでの撮影だからピンボケ)、仕事に行く前にアップさせることにしたのじゃ。

今日の出発は遅いけれど、帰りは午前様。

どうせ頭が訳のわからん状態になっておって、ブログのアップどころではないからの。

 

【見えるかの、空中を飛んでいるウチが?】

 

【もう少しでドア】

 

【ドアにぶら下がる】

 

【…といつもこんな感じじゃ】

ドアの高さは大体190cmぐらいで、ドアの1m周辺に35cm以上の椅子や台があれば飛び乗ることが可能。

さすがに床からは無理じゃが、それにしてもすごい能力じゃろ。

 

のり丸が陸上部の時に得意だったのは幅跳びと高跳びで、当時はビルとビルの間、屋根から屋根の隙間を平気で飛ぶことができたらしい。

(※現在はそのような危険な行為はやっていません)

電柱をよじ登って部屋に入ることも軽々できたらしいが(…なんか誤解を招く表現じゃが)、その全盛期ののり丸でもウチには全く歯が立たん。

 

ウチが自分の背丈の何倍ぐらいある高さを飛んでいるか?

それを考えると、「すごいな、ロミは」とのり丸は感心するのじゃ。

 

とはいえ、ウチもここに来たばかりの頃は腕力がなくての…。

 

【↑これの段を登ることができなくて、ポトリと落ちたりした】

「大丈夫か?」と、のり丸をハラハラさせたものじゃ。

 

【↑この訓練の成果が出て】

今日のウチがおる訳じゃ。

猫の動きは基本が3Dだから、飼い主にとってはいいのか悪いのか…じゃがの。

 

 

さて、今から、のり丸は「でっかい人」を揉んでくるのじゃ。

帰ってきたら、ウチのマッサージもしてくれるかの?

 

【モミモミされながら寝るのも気持ちいいものじゃ】

 

じゃあ、またの!

 


これまでの画像29 ロミの平凡

2019年11月21日 | 主に画像(ロミ)

「おかえり、のり丸。まちくたびれたよ」

最近は、のり丸が帰ってくると玄関で、すでにゴロン。

 

【これは以前の出迎えの時】

ツンデレだから、さっさと背を向けてのり丸の前を歩いていたんじゃ。

ウチについてきんさい、と主導権を握って、キリっと歩いておった。

 

ところが最近は、ウチが先頭で歩く(ことは歩く)けど、クネクネ歩きながら廊下の途中で爪とぎ。

のり丸はウチの爪とぎが終わるまで後ろで待っとるけどの。

 

ロミ「あんた、なんかしゃべりんさいや」

のり丸「……あぁ、うん」

最近、のり丸は「あ、うん」ぐらいしか言わないからの。

 

別にのり丸は疲れているわけではないんじゃ。

ただ、少し新しいことをしているので、脳がフリーズしておるようじゃ。

こういう時、シングルタスクの脳は不便じゃ…切り替えがスムーズではないからの。

(今日なにを食べたのか?誰と会ったのか?…そういうことすらスラスラ出てこないのり丸じゃ)

 

さて、のり丸はなんだかんだいってこの仕事が大好きで、最近はなぜか大きい人のマッサージに凝っているそうじゃ。

120キロ近くある人の施術は脂肪層から筋肉層に到達するまでが大変なのじゃ。

(というか、のり丸の二倍以上はあるしの)

…マラソン選手に凝っていた時期もあったの。

いつか、人体の不思議を書いてみてもいいかもしれんの。

 

今日は、ウチの平凡な近況報告じゃ。

 

【まず部屋が汚い】
 
まるで外にいるような雰囲気。猫用のコタツはちゃんと入っとるけどの。
 
 
 

 【いろいろとのり丸を動かそうと作戦を練るウチ】

 

一番に思いついたのはこれじゃ。

 

【のり丸がいやがる事をわざとする】

ほら、ドアの上、これがどんだけすごいことか、どうじゃ♪どうじゃ♪

 

【高所の細いスペースでターン、高度な技術を見せつけるウチ】

 

【降りれなくなったから助けて!】

…これを繰り返すこと30回。

最初は「しかたがないなぁ、おいで」と両手を広げて抱き留めてくれていたのり丸じゃが、次第に「自力で降りれるだろ」とブツブツ言い始める始末じゃ。

むかつくので、31回目に「お・い・で」と仏頂面でのり丸が言ってきた時は、パシパシッとパンチをくれてやった。

「はぁ?パシパシ?助けに来たのに、なんで?」とのり丸は戸惑っていたが、ウチが毎回同じだと思わんといてや。

 

 【ウチは賢い猫。いろいろ学習しては、反応を変える】

 

【大好きな遊び。ハエハエブンブン】

釣り竿タイプの猫じゃらしに、黒い布を巻き付けているだけだが、本物のハエのように見えるからの。

 

【ついつい、本気でキャッチ】

なぜか大きいオモチャよりも楽しいんじゃ。

実際にクモとハエとカナブンを追ったことのあるウチには、こっちの方がリアリティがあるのかの。

 

【これは、100キンに売っていた眉毛ブラシ】

一応レディのコーナーで、のり丸がウチ用に探してくれたもの。

ウチはこのブラシが大好きじゃ。

ウチにピッタリじゃの。

 

【あ~、気持ちいい♪】

 ふがっ、となってしまう。


【顎が…?】

トロけるぐらい気持ちいい。

こんな、ささやかなことがすごく幸せじゃの。

 

じゃあ、またの!


これまでの画像28 楽をするということ

2019年11月01日 | 主に画像(ロミ)

ウチら室内猫は楽をしとるように見えるらしいが、とんでもない。
のり丸という人間の元へ来たのも、まぁゆうたらウチが選んだ訳でもないしの。
 
 
 
この人間(のり丸)、ルーティンや秩序が元々苦手じゃ。
苦手というより、秩序恐怖症に近いかもしれんの。

その上、今は決められた時間帯に連続して働ける体力もない。(自分のペースで動くことはできる)

だから、のり丸は自らの責任において自営業を選択しておるのじゃ。
 
しかし…こんな調子で、本当に将来どうなるのか?とウチは正直思う。

そもそものり丸の世代は年金はもらえるのか?…そうじゃの、もしいつかもらえたとしても自営業だから雀の涙じゃろうて。

いずれにしても生きていく道を、常に柔軟な思考で模索しなければならないの。
 

…ほらの。
こんな訳のわからん変人と一緒に生きとるじゃろ、ウチ。
 
 
 
だけどウチはのり丸に期待していない。
もともとのり丸に全く期待していないから、失望もしないのじゃが。
 
人に失望するのは、自分が相手に勝手な期待をかけていたからじゃないかの。
相手はただ「そのまま」の自分でいるだけじゃ。
そもそも相手は、考え方や価値観、物事のとらえ方が根本から全く違う人間じゃ。
 
そんな相手に、自分の期待どおりに振舞ってくれることを願うのは、ずいぶんと都合の良い話かもしれないの。
自分だって決して相手の思い通りにはならないじゃろ?
 
そういえば、ウチは一度ものり丸に媚びたことはないのぅ。
 
 
 
 
 
…今、のり丸が働き詰めで、全然ブログが書けないのじゃ。
風邪で熱が出る→回復後は働き詰め。(このパターン)

休んだら休んだ分、仕事をしなければならない。
不労所得がないから、当然といえば当然の生活なんじゃけどの。

以前のり丸には不労所得があったけれど今はない。
そう、人生には思いがけない変化が起こるのじゃ。

何かをアテにしていると、足元をすくわれる。
自分自身の肉体すらアテにならない。

この世にはアテにできるものはないということを前提に、一歩一歩、自分のペースで着実に歩いていくしかないのじゃ。
 
 
 
【鶴を折った記憶のないのり丸が、ネットを参考に折ってみたが…こ、これは…進化型鶴じゃった。】
 
 
 
【なんか遊びたくないんじゃが…】
 
 
 
【はいはい『バシッ』っと。…仕方なく遊んでやるの。】
 
 
のり丸はブログを書いている時はすごく楽しいそうじゃ。
本名や年齢や性別をさらしている仕事用のHPにはウチは登場しないけれど、ここでは自由に出てこれるじゃろ。
それに普段とは違う自分が出せるのは大切な時間じゃしの。(重要)
 
 
 
【ここはベランダに移動したケージの中じゃ。】
規約で猫はベランダに自由に出入りしたらいけないので、ベランダに出るときはこんな感じじゃ。
 
 
 
どうあがいても、ウチはこの生活を続けるしかできないの。
有料老人ホームで、「籠の鳥」を歌い続けていたお爺さんがおったそうじゃ。
 
♪籠の鳥でも 知恵ある鳥は 人目忍んで逢いに来る♪
 
このフレーズばかり繰り返して歌うそうじゃ。
 
 
 
ウチもケージから出たい。
けれどもどこか遠くに行きたいとは思わん。

自分探しの旅?
ウチは自分を探す必要はないのじゃ。
 
落とし物、なくしたものは自分の通った道、自分がいた場所にしかみつからん。
はるか彼方の地にいって、なんで落とし物やなくし物が見つかるのじゃ?
 
この場所にウチはおる。
 
 
 
【やっぱりここが好き】
ケージから出たら、一瞬気持ちが楽になった気がするの。
 
 
 
 
苦を避くるは苦の因
楽を求むるは苦の因
 
楽のみならば
楽すでに楽ならず
 
苦中に感ずる楽こそ
真の楽なり
 
楽は自然に来るもの
苦は自ら迎え求むるもの
 
世に苦なし
されど人 楽を求めて苦しむ
 
苦楽一なり
離れて存在すべからざるものなり
 
==野口晴哉(10代の頃の語録)/「回想の野口晴哉」野口昭子より==
 
 
 
 
 【そしていつものようにぐっすりと、夢も見ずに眠るのじゃ。】
 
 
「心なき言葉は、要するに空気の振動也。
心動けば、空気動かずとも、言葉として心は伝わる也、汝を愛するという言葉を発せずとも心は伝わる也。
 
その心、伝わらざる相手は鈍き也。
鈍きを相手にすべからず、同じに心動く相手こそ愛す可きなり。
拈華微笑(ねんげみしょう)という古人の言葉は、空気の振動を経ずとも、直接心から心に伝わるもののあることをいう也。
不思議なことなれどこの方に真実ある也」
 
==「回想の野口晴哉」野口昭子より==


心は伝わる也……だから、のり丸はウチいると心が和むのじゃろうの。

ウチ?…ウチはただこの場所に居るのみ。
ウチはいつも「我ここに佇む」だけかもしれんの。

 
 
じゃあ、またの。