プロジェクト・マネジメントの要諦The Key to Project Management

0 → 1
1 → A
ゼロから新たに生みだす。既にあるものを作り替える。
楽しみながら考えていきましょう

Prince2 Agileのトラレンス(許容度)

2017-11-10 | 日記

プロジェクトの6つの側面の中で、「時間」と「コスト」はトラレンスゼロです。
アジャイルは固定のタイムボックスですから、時間は固定です。コストについても、安定したチームを前提としていますから固定です。
調整をかけるのは「スコープ」と「品質」です。
スコープについては何をして、何をしないかの調整です。品質についてはどこまでして、どこまではしないかの調整です。
タイムボックスの制約の中でスコープを決める際、どこまで作り込むかを先に確認します。作り込む度合いによって、スコープに含められるか、含められないかが決まるからです。
例えば、スタッドレスタイヤを考えてみます。
性能として、マイナス5度でグリップ力を発揮するのは当たり前です(Must have)。マイナス15度で路面をしっかりつかめることも必要です(Should have)。マイナス30度は妥協できるかもしれません(Could have)。もちろん、北海道であればマイナス30度でもShould have でしょうし、ロシアならマイナス50度でもShould haveでしょう。利用者の置かれた環境により受入基準は変わってきます。
重要なのはどこまでの性能が求められているかを掴み、そこまでの作り込みにどれほどの工数がかかるかを判断すること。それを踏まえて、与えられたタイムボックスの中での実装範囲を決めます。
タイムボックス中に品質レベルを下げると利用者に受け入れてもらえません。どのレベルの品質で納品するか特定した上で、最終的にスコープで調整します。

プリンスのトラレンス(許容度)についてこちらもどうぞ。


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