アラスカフィヨルド編その1
1)トレーシーアームとクジラ
バンクーバー港を6月28日の夜中に出航したトパーズ号はブリティッシュ・コロンビア州の沿岸から南に張り出したアラスカ州に沿って北上、日没が遅くなり夜の11時になっても外はまだ明るい。ベルゲンで体験した様に時間の感覚がずれてつい夜更かしをしてしまう。
日本人アラスカガイド安藤さんによる船内説明会
丸窓からの眺め
7月1日、今回のクルーズの目玉の一つ「アラスカフィヨルド・クルーズ」が始まった。トパーズ号は同日未明、氷河が作った複雑に入り組んだフィヨルドの中に入る。陸地は遠くフィヨルドの大きさ、氷河のエネルギー、自然のエネルギーを感じる。冬仕度のうえ、魔法瓶に入れた熱いコーヒーを用意して甲板にリビアで買ったマットを敷いてクジラの姿を追ったが見つけることはできなかった。
船はアドミラルティ島の東に沿って北上し、10時頃フィヨルドの支流トレーシーアームに入る。陸が近づき海の緑青色と山の緑と雪が織りなす景色が美しい。灰色の岸壁や草木の緑の中を雪どけ水が小さな一筋の滝となって落下している。なぎの海面は鏡のように岸辺の景色をぼんやりと映し、トパーズ号はそれを乱して進むが、直ぐに、なんでもなかった様にもとの静けさをとり戻す。
山の上は優しい緑の岸辺とは違った風景を見せている。氷河がえぐり取った生々しい痕跡と残雪、更に奥には巨大なエネルギーを秘めた氷河が眠っている。ノルウェーと違いここでは人家がまったく見えない。
アラスカ観光の名所だけあってフィヨルド遊覧をする日本丸始め大型客船とすれ違う。流れてくる氷がフィヨルドの奥に入るに従い増えてくる。流氷はほとんど水中に沈んでいるので小さく見えてもぶつかると衝撃がありそうであった。船は氷を避けながらゆっくり進む、どこまで進むかは流れてくる氷の量や大きさでパイロットが決めるとのこと。今回は11時に進むのを止め、旋回し元の航路を引き返した。
フィヨルドに入る
氷河風景
寒さ対策をしてフィヨルド見物
氷が流れてくる
流氷/青色に注目
日本丸とすれちがう
昼食後、いつ乗り込んだのか船内で入国審査官による入国審査が始まった。今回は指紋押捺と写真撮影は無かった。審査を終え再び甲板に上る。トレーシーアームを抜けアドミラルティ島に沿って北上すると右手の島に家が数軒見える。地図で確認するとジュノーと言う集落で島の裏側には空港がある。どんな人々がどんな生活をしているのだろうか、道路を通すことはできないので移動手段は船か飛行機に頼らざるを得ない。船は内陸には入れないのでどんな小さな集落でも飛行機は不可欠なのだろう。
入国審査
午後8時、いよいよクジラが集まる海域に入る。船内放送もあり甲板はクジラを見ようと大勢集まってきて観察場所を確保するのが大変となる。
氷河が運ぶ肥沃な土砂が海に入りプランクトンの栄養源となり、それを小魚が食べ、更にクジラが食べると言う食物連鎖がクジラをこの海域に集めるとのこと。
アンカレッジでカイドをしている安藤さんが甲板より高い操舵室から船内放送を使ってクジラ情報を流してくれる。「前方右手にクジラ発見」の放送が流れると皆あわてて右側に移動しクジラ発見に躍起となる。見つけた人は歓声をあげるので、見つけられなかった人は何とか見つけようと目を凝らし、カメラを向ける。私もようやく前方のかなり遠くに水煙が上がるのを見つけることができた。船が進むにつれクジラの背と吹く潮が更にはっきり見えてくる、夢中で300mmの望遠レンズをつけたカメラで撮r影する。その後も次々にクジラが出現し、近づいてくる。空中に尾びれを広げ潜水寸前の姿、胸びれで海面をたたきつける姿、群れで泳ぐ姿を見、写真を撮ることができ、久しぶりに興奮し感動した時間だった。
船は午後9時、クジラ街道を抜け、午後10時30分スペンサー岬から太平洋に戻った。
クジラ発見/水しぶきが見えますか?
クジラの尾
クジラのヒレ
クジラの群れ
豪快なクジラの水しぶき
1)トレーシーアームとクジラ
バンクーバー港を6月28日の夜中に出航したトパーズ号はブリティッシュ・コロンビア州の沿岸から南に張り出したアラスカ州に沿って北上、日没が遅くなり夜の11時になっても外はまだ明るい。ベルゲンで体験した様に時間の感覚がずれてつい夜更かしをしてしまう。
日本人アラスカガイド安藤さんによる船内説明会
丸窓からの眺め
7月1日、今回のクルーズの目玉の一つ「アラスカフィヨルド・クルーズ」が始まった。トパーズ号は同日未明、氷河が作った複雑に入り組んだフィヨルドの中に入る。陸地は遠くフィヨルドの大きさ、氷河のエネルギー、自然のエネルギーを感じる。冬仕度のうえ、魔法瓶に入れた熱いコーヒーを用意して甲板にリビアで買ったマットを敷いてクジラの姿を追ったが見つけることはできなかった。
船はアドミラルティ島の東に沿って北上し、10時頃フィヨルドの支流トレーシーアームに入る。陸が近づき海の緑青色と山の緑と雪が織りなす景色が美しい。灰色の岸壁や草木の緑の中を雪どけ水が小さな一筋の滝となって落下している。なぎの海面は鏡のように岸辺の景色をぼんやりと映し、トパーズ号はそれを乱して進むが、直ぐに、なんでもなかった様にもとの静けさをとり戻す。
山の上は優しい緑の岸辺とは違った風景を見せている。氷河がえぐり取った生々しい痕跡と残雪、更に奥には巨大なエネルギーを秘めた氷河が眠っている。ノルウェーと違いここでは人家がまったく見えない。
アラスカ観光の名所だけあってフィヨルド遊覧をする日本丸始め大型客船とすれ違う。流れてくる氷がフィヨルドの奥に入るに従い増えてくる。流氷はほとんど水中に沈んでいるので小さく見えてもぶつかると衝撃がありそうであった。船は氷を避けながらゆっくり進む、どこまで進むかは流れてくる氷の量や大きさでパイロットが決めるとのこと。今回は11時に進むのを止め、旋回し元の航路を引き返した。
フィヨルドに入る
氷河風景
寒さ対策をしてフィヨルド見物
氷が流れてくる
流氷/青色に注目
日本丸とすれちがう
昼食後、いつ乗り込んだのか船内で入国審査官による入国審査が始まった。今回は指紋押捺と写真撮影は無かった。審査を終え再び甲板に上る。トレーシーアームを抜けアドミラルティ島に沿って北上すると右手の島に家が数軒見える。地図で確認するとジュノーと言う集落で島の裏側には空港がある。どんな人々がどんな生活をしているのだろうか、道路を通すことはできないので移動手段は船か飛行機に頼らざるを得ない。船は内陸には入れないのでどんな小さな集落でも飛行機は不可欠なのだろう。
入国審査
午後8時、いよいよクジラが集まる海域に入る。船内放送もあり甲板はクジラを見ようと大勢集まってきて観察場所を確保するのが大変となる。
氷河が運ぶ肥沃な土砂が海に入りプランクトンの栄養源となり、それを小魚が食べ、更にクジラが食べると言う食物連鎖がクジラをこの海域に集めるとのこと。
アンカレッジでカイドをしている安藤さんが甲板より高い操舵室から船内放送を使ってクジラ情報を流してくれる。「前方右手にクジラ発見」の放送が流れると皆あわてて右側に移動しクジラ発見に躍起となる。見つけた人は歓声をあげるので、見つけられなかった人は何とか見つけようと目を凝らし、カメラを向ける。私もようやく前方のかなり遠くに水煙が上がるのを見つけることができた。船が進むにつれクジラの背と吹く潮が更にはっきり見えてくる、夢中で300mmの望遠レンズをつけたカメラで撮r影する。その後も次々にクジラが出現し、近づいてくる。空中に尾びれを広げ潜水寸前の姿、胸びれで海面をたたきつける姿、群れで泳ぐ姿を見、写真を撮ることができ、久しぶりに興奮し感動した時間だった。
船は午後9時、クジラ街道を抜け、午後10時30分スペンサー岬から太平洋に戻った。
クジラ発見/水しぶきが見えますか?
クジラの尾
クジラのヒレ
クジラの群れ
豪快なクジラの水しぶき