そして艦はゆく

現用艦中心内容

ミサイル=艦隊防空

2015年03月21日 | 護衛艦

海上自衛隊における艦隊防空を主に担う護衛艦の一つがはたかぜ型である。

はたかぜ型は第3世代のミサイル護衛艦(DDG)として建造された。
 
今日に於いては、ほぼ全ての護衛艦に艦対艦のハープーン、艦対空のシー・スパローなど何かしらのミサイルが搭載されているが、海上自衛隊で最初にミサイルを装備したのはDDG-163あまつかぜとされており、そのミサイルは艦隊防空用のタ-ターであった。
その為なのかは定かではないが、あまつかぜ以降に建造された艦隊防空を担うたちかぜ型はたかぜ型こんごう型あたご型の各艦は予算上で甲IV型警備艦と称されるミサイル護衛艦と呼ばれている。


写真ははたかぜ型の2番艦であるしまかぜでありぜかましでは無い。

うさ耳なカチューシャも付けてはいないしTバックも穿いてはいない、付け加えると搭載する砲も浮き輪を付けた連装砲では無く5インチ単装速射砲である。などと言った艦これネタなどは脇に除けておいて・・・
 

はたかぜ型は現役のDDGとしては最古参かつイージス・システムを搭載していないため艦隊防空能力については、こんごう型などに敵わないかもしれませんがスタンダード艦対空ミサイルを運用するMk-13発射機、背負式に配した73式5インチ速射砲、アスロック発射機が備わる艦前部、ブルワークと呼ばれる波避けを護衛艦では唯一装備した点あたりが日本独自の設計による艦容の特徴と言えるでしょうか。
 
特に速射砲を2基搭載しているのは本型の他は先に紹介したしらね型DDHだけであり、『いかにも軍艦』と言った艦容の艦艇が今月25日にDDH-183いずもが竣工してDDH-143しらねの自衛艦旗が返納され除籍されれば、残るはDDH-144くらまと本型の2隻だけとなってしまうため少々寂しさを感じてしまいます。
 

さて湿っぽい事はここらにしておいて、海自艦艇に詳しい方々には上記写真のDDG-172しまかぜと並んで写っている艦が海上自衛隊において今現在、艦首に173の番号を記しているのはイージス・システムを搭載した護衛艦こんごうのはずデース!でも写真の艦型はぜかましじゃなくしまかぜと同じはたかぜ型ネ~!と強調して言わなくてもいいのですが、艦型と番号の組み合わせがおかしいと気づかれているでしょうか。

こちらの艦が東郷平八郎提督の台詞をもじってみた当ブログの副題に有る、架空艦の一つなのです!

次回あたりで、この艦型と艦番号の一致しない架空艦をご紹介したいかと存じます。
 
艦これネタが多々混じりまして、失礼いたしました・・・

追憶のDDH

2015年03月17日 | 護衛艦

【DDH-143 しらね】

創設以来、対潜水艦作戦を重視していた海上自衛隊は早い段階から空母のような全通甲板を有し、多数の対潜ヘリコプターを運用可能な護衛艦を計画していたが、予算の制約や国内外の事情などにより実現には至らずにいた。


その代案として設計された海上自衛隊初のヘリ搭載護衛艦である『はるな型』を拡大改良して誕生したのが『しらね型』である。


『しらね型』護衛艦は対潜ヘリコプターを3機搭載出来る後部甲板を有している。


実際はSH-60シーホーク対潜ヘリのみの運用であり、写真に写っているAH-1コブラ対戦車ヘリは本来ならば搭載していない。


前部に5インチ速射砲を2基とアスロック発射機を備えており、さながら帝国海軍時代の航空巡洋艦を思わせる艦容を誇る。


『しらね型』は護衛隊群旗艦や、観艦式に於いて内閣総理大臣が乗艦する観閲艦を勤めるなど海上自衛隊の主たる部分を担ってきた。

しかし1番艦で有るDDH-143『しらね』は新たに就役する『いずも型』護衛艦と入れ替わる形で今年度中に退役予定であり、既に5インチ砲の砲身やCIWSを外す等の退役に向けた準備が進み、その後は新型空対艦ミサイルXASM-3の実艦標的として最期の務めを果たすと見られている。

艦体は沈む事に成ろうとも艦の魂は、『いずも』に受け継がれていくことを願って、ご挨拶に代えてここに記させてもらいます。