まぁだだよ
鬼のいないかくれんぼ
どこかの森の奥深くの遊園地
幻の回転木馬をふたたび廻すため
息をひそめて身をちぢめ
頬を寄せて影にかくれていた
天使の少年と少女
ふたりして
もぅいいかい?
鬼の代わりにたずねていたのは
ながく伸びた影法師
幻の回転木馬はいつ歌う?
ちいさなちいさな木霊の声が
風に漂い耳をなでていた
遠い日に蓋をした曇りガラス
閉じ込めてしまった寂しさに
月と星の光を見せてあげたくて
見つけていけないものなど
どこにもないと探し歩く
まわりっぱなしの時の果てに
見つかるものが愛おしく
幻の回転木馬は錆から目覚めていた
逢魔ヶ刻のあわいで
沈みかけた夕陽に約束していた
少年が少女を見つけたら
少女が少年を見つけたら
たがいの翼を千切って交換するよと
こゆびを結んでいた
きみよ、かならず想い出すよ
出逢って ぼくたちはたがいの
分身になるんだよ
それまで曲がり角の鬼に惑わされ
くねくね道は銀の光を育てている
見つけるためのものを
見つけられるように仕舞っていた
おぼろ雲の向こう側
独りでいることが孤独ではなくて
独りだと思うことが孤独なのだと分かったから
もぅいいよ
返事しているのは
木の実を食べてる回転木馬
翼の契りを交わすふたりを待っている
永遠は命ではなく魂にかくれている
なな色の月の光から糸を曳き
差し出すもう一枚の翼に編みこむ
少年と少女
出逢ったら誰にも内緒で
約束は果たされる
天使の記憶を消されて
にんげんのまま
うつつにかくれる夢と
夢にかくれるうつつの
かくれんぼ
まぁだだよ
もぅいいかい?
もぅいいよ
今なら言葉にできる
ずっと伝えたくて秘めていたけれど
泡に溶けてしまいそうで
声に出せなかったこと
少年と少女がおなじ時刻に
おなじ時空間で話していた
物語のこと
そう
今なら
みぃつけた
数え切れない寂しさを
数えてはいけなかったこと
まわりはじめた回転木馬
だぁれもいなくても
なぁんにも見えなくても
かさなる少年と少女
天空の手のひらから舞い上がる
なな色のひかりの翼
ふたりのさいごの言葉を届けるため
もう一度
みぃつけた
鬼のいないかくれんぼ
どこかの森の奥深くの遊園地
幻の回転木馬をふたたび廻すため
息をひそめて身をちぢめ
頬を寄せて影にかくれていた
天使の少年と少女
ふたりして
もぅいいかい?
鬼の代わりにたずねていたのは
ながく伸びた影法師
幻の回転木馬はいつ歌う?
ちいさなちいさな木霊の声が
風に漂い耳をなでていた
遠い日に蓋をした曇りガラス
閉じ込めてしまった寂しさに
月と星の光を見せてあげたくて
見つけていけないものなど
どこにもないと探し歩く
まわりっぱなしの時の果てに
見つかるものが愛おしく
幻の回転木馬は錆から目覚めていた
逢魔ヶ刻のあわいで
沈みかけた夕陽に約束していた
少年が少女を見つけたら
少女が少年を見つけたら
たがいの翼を千切って交換するよと
こゆびを結んでいた
きみよ、かならず想い出すよ
出逢って ぼくたちはたがいの
分身になるんだよ
それまで曲がり角の鬼に惑わされ
くねくね道は銀の光を育てている
見つけるためのものを
見つけられるように仕舞っていた
おぼろ雲の向こう側
独りでいることが孤独ではなくて
独りだと思うことが孤独なのだと分かったから
もぅいいよ
返事しているのは
木の実を食べてる回転木馬
翼の契りを交わすふたりを待っている
永遠は命ではなく魂にかくれている
なな色の月の光から糸を曳き
差し出すもう一枚の翼に編みこむ
少年と少女
出逢ったら誰にも内緒で
約束は果たされる
天使の記憶を消されて
にんげんのまま
うつつにかくれる夢と
夢にかくれるうつつの
かくれんぼ
まぁだだよ
もぅいいかい?
もぅいいよ
今なら言葉にできる
ずっと伝えたくて秘めていたけれど
泡に溶けてしまいそうで
声に出せなかったこと
少年と少女がおなじ時刻に
おなじ時空間で話していた
物語のこと
そう
今なら
みぃつけた
数え切れない寂しさを
数えてはいけなかったこと
まわりはじめた回転木馬
だぁれもいなくても
なぁんにも見えなくても
かさなる少年と少女
天空の手のひらから舞い上がる
なな色のひかりの翼
ふたりのさいごの言葉を届けるため
もう一度
みぃつけた