大久保雨咲 絵・陣崎草子 講談社 1300円+税
年を重ねてくると忘れることがふえてきます。。「ボケ」というほどではないけど、うっかり……。
おばあさんは、階段を降り台所の前まで来て、自分が何をしようとしていたの思い出せなくなりました。やれやれ、おばあさんが階段をのぼろうとすると、階段の途中に女の子が。女の子は手に黄金色の玉を持っていました。
うっかり玉です。
本をくださった陣崎さんのお手紙に─大久保さんの言葉がとってもいいので─とありました。
陣崎さんは絵本作家ですが、小説も短歌も書かれます。その歌人である陣崎さんが「言葉がとってもいいので」と。ほんとうにやわらかくていい文章でした。いいえ、かぁるくて。私はこの文章の「かぁるい」ことを、私たちの世代(じいさま)の文章にいちばん欠けているものだろうと思っています。それだけに雨咲(うさぎ)さん文章の(かぁるい)に魅了されたのしいひとときを過ごしました。
陳謝。本は陣崎さんに一年半ほど前に頂いたものです。なんといっても体力の劣化がありますが、ついつい自分の抱えている“問題”を先に読んでしまう悪習慣があり、紹介が遅れてしまいました。どんな問題だと聞かれると困るのですが、最近は若い人の天皇論を三冊ほど。じいさんは重たいなァ。
午前中はのんびり。午後から市会議員選挙の投票へ。政治家がどなたも文化がわからなくては困るとまではいいませんが、文化のわかる市会議員がおられない町というのも、さびしいものでしょう。それを物差しに投票してきました。
それから電車に乗り小平へ。所沢でお仕事のあった某紙の某さんと、ミニ連載のことで打ち合わせをしてきました。
少年詩をひとつ書きましたが、いまひとつ。
もうすぐ、ボケの花が咲き出します。ひでちゃんには見えない「花」なんです。赤緑色弱の目には花を見せないんです。でも、半分ボケて来たから、見えるようになるかも・・・。いろいろお疲れ様です。
手はあるみたいだよ。カラリストではない(と自覚した画家)は白黒だけの版画家になるみたい。ド近眼だった棟方志功は油絵を辞め、版画家で大成功しました。自己分析は大切だよね。弱点が長所になるんだから。
木枯らしモンジャロウさま
一番むつかしいですよね。井上ひさしさんは、よく頑張ったなぁ。高橋源一郎さんも。
羽村は私の町よりいますよね。羨ましい。
仲間の間でも、いつも「文化に関心のない街だ」と怒っています(笑)
そうですね。そのあまりの文化に対する無知さに哀れになるときがありますね。「ああ、この人は」と。ご本人は自分は正しいことをしゃべっていると思われているようですが。