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詩人・絵詞作家・内田麟太郎オフィシャルブログ

絵本『おおかみの はなし』

2020年09月28日 18時39分57秒 | 日記

 はやかわじゅんこ 瑞雲社 1300円+税

 絵本作家でことばのセンスがいい人といえば、まず長新太さんが浮かび、五味太郎、荒井良二、高畠純さんなどが浮かんできます。
 でも、はやかわじゅんこさんの言葉のセンスもなかなかのようです。「は」で何度も笑わせて頂きました。おまけにオオカミは立体的に、ブタは平面的に描くという演出には、喜劇の基本を感じました。まるでロックで藤娘を舞うような。そして場面のそこかしこにおかしさが散らしてあります。喜劇役者は腰から下が柔らかくないとだめといいますが、まさにこの散らしこそそうでしょう。表紙の滝も鼻の穴からに見えて笑えます。

 あちらこちらに手紙を書いたあとは、こんなものを書いていました。


 
     ビー玉 
   
  星にあかりがともっていく
  キリンはまっすぐ
  くびを立てる

  リーン リーン
  でんわがかかってくる

  こころに
  青いビー玉がころがる日
  キリンはアンテナになる
  とおいその星にむかって

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はやかわ じゅんこさん (絵本の河)
2020-09-28 18:52:10
「もしかしてぼくは」紙芝居「おれがいちばんかけあしオオカミ」の絵を付けられた方ですね。今回は、文も書かれたのですね。すごいですね。
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いいなあ (しいこ)
2020-09-28 20:11:14
はやかわじゅんこさんの絵、私も好きです。
絵だけの時は漢字表記にしているんでしょうか。

キリンの心は寂しいのかなあ。
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だらしなく (内田麟太郎)
2020-09-28 20:56:04
絵本の河さま
 そうです。あのお方です。絵描きさんの文章にときどきだらしなくだらだらと長いものがありますが、勢いのある文章でした。

しいこさま
 そうみたいですね。早川純子さん。
 面白い絵でした。。
 キリンでリーンと響かせていたら……。なんとなく寂しそうですよね。駈けてないからかなぁ。哲学者みたいだし。
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ビー玉 (ひでちゃん)
2020-09-29 05:22:04
内田麟太郎さま
ビー玉と聞くと、本気の「丸出し(競技方法)」で勝負したいです。2人分くらい確保してあります。小学生時代、さすらいの勝負師でした。で、詩に向かえなくてすみません。リーン リーン、電話ですよ。
はやかわさん、姪にそっくりなので、絵もお顔もわかります。ファンの一人です。
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覇気 (内田麟太郞)
2020-09-29 08:32:45
ちゃんさま
 大牟田ではラムネん玉。ラムネ瓶に入っているから。私は勝負事はすべてあきまへん。
 早川さんは、覇気というのかエネルギッシュな前進感を、いつも感じますね。
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ロック (木枯らしモンジャロウ)
2020-09-29 10:51:36
ロックで藤娘というイメージがステキですね。
感性ですね。
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紹介ありがとうございます〜。 (早川純子)
2020-10-02 10:51:44
内田麟太郎さま。
ブログにご紹介ありがとうございます!
なるほど。豚の鼻から滝。目から鼻に抜けるですね。
今回、更年期や、老眼やらで、おおかみのように
モヤモヤと追い立てられながら描いていました。
楽しんでいただけたら嬉しいです。
名前のひらがな表記は、前回の「はやくちこぶた」の表記に合わせてました。
嬉しい記事ありがとうございました。
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老眼 (内田麟太郞)
2020-10-02 18:58:58
早川純子様
 いい絵本でしたね。売れますように願っています。
 老眼。まだいいですよ。私は黄斑変性症。目に注射をしています。といっても麻酔で痛くはありませんが。お大事に。
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