さんぜ通信

合掌の郷・倫勝寺のブログです。行事の案内やお寺の折々の風光をつづっていきます。 

6月14日 平塚市で「心を癒すシルクロードの響きコンサート」が行われました

2009-06-15 18:05:29 | 倫勝寺の日々

6月14日 平塚市で「心を癒すシルクロードの響きコンサート」が行われました。

先週(6月6日)の長野県伊那市に続いて、平塚市民センターのホールでの公演です。
今回は横浜市を中心とした、神奈川県曹洞宗有志僧侶12名で参加してきました。

今回の市民センターホールは1400人収容のとても大きなホールで、かつては「8時だヨ、全員集合!」などの番組の収録もおこなわれたこともあるそうです。
今回はそのホールに800人を超す方々がお見えになられました。主催者側は当初、多くて600人くらいかな、と考えていたそうでしたので、予想以上の大入りということになります。パンフレットが間に合わず、急遽増刷もしたそうです。
癒し系の音楽は、本当に根強い人気があるんですね・・・・・

下の写真はシャオロンさん。
倫勝寺にも2度おいでいただきましたので、ご存知の方も多いと思います。
相変わらず、キュートな方です。

さて聲明は、オープニングに「洒水文(しゃすいもん)」「散華(さんげ)の偈」、そして第2部最初に「如来唄(にょらいばい)」(下の写真)をお唱えいたしました。



お唱えが終わった後、簡単な解説をします。
音譜があるわけではなく、こんな「る」や「の」の形を声に出してお唱えするんですよ、というと、
へえーっとか、おーっとか、結構好意的な拍手が起こりました。ちょっと嬉しい住職です。

司会兼ピアニストの木さん。気配りの方であり、かなりユーモアのある方です。
演奏者を「いじる」のが好き!な方でもあります。

演目は前回とほとんど同じでしたので、聲明のほうは安心してお唱えすることができました。
ですが、やはり緊張したのは最後の「ダッタン人の踊り」とアンコールの「見上げてごらん夜の星を」を全員で合奏したときでした。
(写真は亀野さんのブログをご参照ください)

中国琵琶、二胡、篳篥(ひちりき)、ピアノ、ベース、オカリナやフルートの奏でるメロディーに、私たち僧侶のお唱えする「消災呪」や「般若心経」を重ねるのですから、
どんなふうに聞こえるのか、全く見当もつきません。
まして木魚の音までが加わるので、観客席ではどのように聞こえているのでしょう・・・・

曲の長さに合わせるため、微妙に木魚でお経の速さをコントロールしたり、回向をその場で変えてみたり、打たないケイスを打ってみたり・・
結果は、偶然とはいえ、見事なまでにぴったりのエンディング。
ああよかった、とほっと胸をなでおろした次第でした。

無理言って参加していただいた宗門僧侶のみなさん、JWSの木さん、シャオロンさん、曹さん、田渕さん、高橋さん、宮崎さん、また裏方の皆さん、
たいへんお世話になりました、ありがとうございました。
よい経験を積ませていただき、心より感謝申し上げます。

学生のころ遊びでバンドをやっていましたが、この歳になってあれだけ多くの方の前で独唱(?)することになるとは思わなかったなあ・・・(*^_^*)
ステージって、けっこう癖になりますね。


さて、今回のこのような、寺院や宗教儀式ではない場所での読経について異論をおもちのかたもおられることと思います。
しかし、コンサートという不特定多数の方が来る場所で、偈門などの簡単な解説をまじえ、
こういう意味でお唱えしているんだよと親しみやすく語りかけてゆくことによって、僧侶に対する距離感を少しは縮めることができるのではないかと思い参加させてもらいました。

最近は僧侶抜きでの葬儀や、宗教儀式それ自体も行わない方も目立って増えてきています。
経済的な事情もあるのでしょうが、それでも僧侶への信頼感があれば、何か事があればすぐに菩提寺の住職の顔が思い浮かぶことでしょう。
「和尚さんなら、何とか相談に乗ってくれるはず」と。

自戒を含めてのことですが、檀信徒のことを置きざりにして私欲に走ったり、教化を怠ってきたことへのツケがまわってきていると思えてなりません。
特に、一部のお寺の「坊主の不信心」的な振る舞いや、格式が高いお寺だからと自慢したり、
やるべきことをせずに道楽に走っている、そんな行為が僧侶への不信感を増しているように思います。
大多数の寺院の地道な活動が無に帰してしまう、どうしようもない行いとしか言えません。

お経は葬儀や法事、斎場でしか聞くことはない、という方々にとって今回のコンサートはどのように聞こえたのでしょうか。
アンコールやエンディングの際のカーテンコールはこちらが戸惑うほどの大きさでしたが、客席の方々がどのように感じたのか直接問いかけてみたいと、聞いてみたい、と強く思った住職でした。

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今日のおまけ

リハーサルの様子から

「これはどう持つの?」
シャオロンさんに丁寧にポンの打ち方を指導する亀野さんであります。

今日はここまで。


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