ブナの中庭で

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「屋久島の時間」(星川 淳 著)

2010年02月10日 | いろいろな本
今から20年以上前、屋久島の山並みを縦走したことがあります。
ほとんど誰にも会うことなく静まり返った深い森を歩いているうちに、自分の身体や魂が木々の間に溶け込んでいくような感覚に襲われました。
そして縄文杉と向き合ったとき、魂が震えるような感動を味わうと同時に、静寂の森の中で一人、縄文杉が放つオーラを受け止めきれず、恐怖心さえ感じたことを覚えています。

さて、現在の屋久島はどうでしょうか。
以来、訪れる機会の無いまま20年が過ぎてしまいました。

「屋久島の時間」、いい本でした。
一家3人が縁あって屋久島に移住し、環境共存型の農業をしながら、山海を心ゆくまで楽しんでいる。
うらやましいナァ~

本書は一年の巡りにあわせた12章立て(下記のように)。
季節の変化と屋久島の自然を、たっぷりと味わうことができます。

1月・雪見の湯(海辺の温泉で迎える新年)
2月・着地の儀(半農半著生活)
3月・春一番(潮汲みから始まる米作り)
4月・夢時間(サシバの北帰行)
5月・岩穿つ(盛りと共存する農業の道へ)
6月・エコツアー(ウミガメの産卵)
7月・星天井(黒味岳360度のパノラマ)
8月・風の道(マングローブの花)
9月・至福の海(アクアマリンの宇宙)
10月・鷹柱(カライモの収穫)
11月・目から鱗(ビワの花の甘い香)
12月・舌鼓(山紫水明のエコロジー)

また屋久島に行きたくなりました

「屋久島の時間」(星川 淳) 工作舎、1995年初版、本体1900円

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