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And They Were Never Heard From Again...

「テイルズオブ」に出てくる、術技や台詞の英語表記について書くブログ

エターニアの思うところを書いてみる

2015-12-07 19:36:08 | 雑記
特に宣伝はされなかったそうですがシリーズの5周年目に発売された作品であり、名実共にシリーズ初期の集大成と言われる作品ですね。
キャラよりも世界設定がたっていたファンタジアや殺伐とした印象が強いPS版デスティニーに対して、エターニアにてようやく以降のシリーズでの世界設定の方針が決まった気がします。
戦闘システムこそ前二作を基盤としながらも、いつもどこか呑気な雰囲気の物語や(終盤はやはりきつい場面も多いですが)バスドラムの強いリズムが特徴的なBGMなどの為に、また新しい「テイルズオブ」だったのではと思います。
私にとっては、現状最新作のゼスティリアの前にクリアしたテイルズオブでもあります。
...にもかかわらず、今年で15周年であることをすっかり忘れていたのは愛嬌です(笑)

ファンタジアのクレス・ダオスしかり、デスティニーのスタン・リオン・空気王しかり、もう10数年前の作品となっても今まで残されるキャラや要素というものはありますが、エターニアはその比重がかなり強いように思います。
術技などはもうほとんどが後発作のどれかに採用されていますし(ゼスティリアでもコンセントレートが復活しました)、ETERNAL MIND やメルニクス語→ロンダウ語など、実に多くの要素が後発作品に散らばって引き継がれています。
術技に関してはたとえば、閃空裂破の凡その形が確立されたのもエターニアですよね。
またチャットや料理システムなど、正確にはPS版ファンタジアから整えられたものも、一般的にはエターニアが基盤として認められていますね。
それから物語的には、世界設定だけでなく主人公とヒロインの関係を積極的に描き始めたのもエターニアが最初と言えるでしょうか。
ともあれ一つシリーズ作品をやる度にエターニアネタが出てくるため、エターニアはできるだけ最後にやろうと先に決めてシリーズをやり進めていた自分としては、それらが出てくる毎に元ネタが気になって仕方がありませんでした。
特にジアビスやエクシリア2でも出てきた Eternal mind なんかは原作の前に散々聞いていましたから、単に良曲や使用される場面としての感動だけではなく、エターニアをクリアした時はようやく原曲に出会えたという感動もありましたねー。
楽曲でいうと、マイソロジーシリーズもエターニアクリア前にやり終えていましたから、バンエルティア号関連はエターニアで聞いた時に二重の意味で懐かしい感じがしました(笑)
一方、CELESTIA BATTLE は外伝作品で聞いていた時はそれほど印象深く無かったのですが、原曲はドラムが強くて一気に自分の中の「戦闘曲ランキング」の上位に入りましたね。MID BOSS 2 も合わせて、セレスティアでの戦闘は色々な意味で戦い先へ進むのが楽しみになりました。
ただアレですよね、~ BATTLE が多いというか、正直名前がダサいですよね(笑)音楽の名前を訳す記事も幾つか書いてきましたが、エターニアは基本そのままなネーミングのものばかりなので、記事にしようがないんですよね。
唯一 ETERNAL MIND には一定の意味が感じられますが、こちらも「別れは終わり~」を意識したものと考えればすぐに意図は分かります。『とこしえの想い』であり『変わらぬ想い』ですよね。
それにしてもこれぐらいバックがきつめのBGMの方が自分は好きなのですけれど、桜庭さんはもうこういうのはやってくれないんでしょうか...

最初に、シリーズでの物語の肉付けの方針が決まったのはエターニアだと書きましたが、主人公・ヒロインの扱い方もまた今作にてある程度方針が決定されたように思います。
復讐の旅に出るクレスと、兵士になりたくて旅に出た後世界を守ることになるスタン。どちらも、今まで書いてきた通り独特なキャラ付けこそされてはいますが、主人公像のアイデアとしてはそれほど王道から外れてはいないと思います。
特に、クレスの復讐に関しては、今でこそ主人公としては美的ではないからか避けられがちですが、一昔前の冒険活劇では普通の設定のようですね。故郷が滅ぼされ、その仇を討ちに行く、と。
そして、三作目エターニアの主人公であるリッド。今度はどんなタイプの英雄が来るかと思いきや、まず冒険活劇に夢を持っていない(笑)
しかし狩人を主人公とするならそんなものかも... と思った矢先、メルディの言いたいことが分かると国任せという、正しい判断ではありますが、凡そ主人公のすることではない判断をします。
...毎日平和に暮らせれば充分、世界の危機は世界を担う機関に任せよう。特に序盤に特徴的なリッド節は、シリーズでの今後の主人公の基盤を決定しています。即ち、初めから英雄ではない。
実際、カイルは理想が過ぎる英雄志望、ロイドはクラトスにあしらわれ、ヴェイグはサレにあしらわれ、セネルはシスコン大爆発(笑)、ルークは親善大使様... と、序盤には必ず英雄とはほど遠い存在としてのシーンが出てくるようになります。
デスティニー2からは次世代機となり容量が増えたとはいえ、まず英雄譚というノリであった初期二作に対して、エターニア以降はただの人間たちの物語の感覚が強くなっている気がします。
この辺りの意味では、ゼスティリアのスレイは序盤から導師として祭り上げられますから、主人公の定義を原点回帰させているんですよね。
しかし、リッドにそんな英雄的冒険をする気概はありません。でも否応がない。何故なら、その気概をヒロインのファラが持っているから(笑)
イケるイケるの精神のもと、終盤で明かされる精神疾患の影響もあるにはありますが、メルディのことを放っておけず、リッドを文字通り引き連れて学士のキールを求めて旅に出ます。
村に異変あり、目的あり、向かう場所あり、そしてやる気あり。従来の主人公の旅路に必要な条件を揃えているのは、リッドでなくファラです。
このヒロインの立場的有利もシリーズの以降の基盤で、リアラやコレットのように常人が知りえない力を持っていたり、ティアやイリアのように不甲斐ない主人公を支える力関係を持っていたりと、必ず序盤はヒロインが特権を持ちます。
それの最たるものがグレイセスで、アスベルはソフィを守りたいけれど、実際には守られているわけです。守られてても泣かないし
クレスがミントを守るという王道的な立場や、スタンといがみ合いながらも前に進む同朋的な立場のルーティといったヒロインは、冒険活劇全体でみるとさほど珍しいものではないですが、テイルズオブではレアなタイプであるといえます。
最近ではヒロインどころか主人公となり、つまりミラやベルベットのことですが、女性ファンが多いシリーズでありながら、旅の始まりが女性であることはもはや定番となりました。
その始まりがエターニアにあります。今作に限らず、中盤から終盤にかけて主人公はいわゆる覚醒を果たし、まさにパーティの主たる人物としてヒロインも含めて率いることになりますが、それまではヒロインの尻にしかれマンなわけです。

エターニアに関係ない話もある程度してしまったので本題に戻すと、リッドとファラ以外のパーティメンバーも、あの頃のキャラ付けとしてはなかなかに異色であったように思います。
まずメルディ。独特な喋り方もそうですが、あの普段ムードメイカーな立場の割に壮絶な過去を抱えているというのはなかなかありません。
フィブリルやラスボスとの関係など、ストーリーヒロインに当たるメルディは、主人公でもヒロインでもない立場としてギャグパートの多くを担当しながらも、かなり重要な存在でもあります。
そして、そんな彼女を支えるキールも奇矯です。先ほど凡そ主人公らしくないとリッドを評しましたが、キールについてはまず英雄譚に加わる人物としての器がまるで足りません。
人の話をすぐ否定しまい、強がりを言い、しかしヘタレやすい。決して少なくない現実の男性と言え、共感と同時に情けなさも覚えます。
そんなキールが、旅をして、メルディと話し、セレスティアを知り、いつしかリッドよりも早く旅の終わりに訪れる結果に覚悟しています。この時、キールは立派な学士となっています。
更に王道的な物語によく出るレイスを途中退場させ、やけに偉そうなチャットや(笑)豪快過ぎるフォッグはサブキャラどまりにして、各人独特な性格を持つ四人が物語の中心となります。
特にキャンプスキットを見ていると思いますが、リッドたちの旅の雰囲気は、リッドたちにしか出せないものが感じられます。呑気なリッドと、無謀なファラと、マスコットのようなメルディと、皮肉屋になりきれないキールのやり取りは、いつもどこか新鮮な感じがします。
スキット・チャットを本格利用し始めたのがエターニアということもありますが、古株のファンの方々にも未だにエターニアのキャラが印象深そうに見え、また後発作品でのエターニアネタが多いのは、そもそも独特だからという気がします。
もちろん、王道な雰囲気に若干復讐の悪辣さも混ぜ込んだファンタジアの面々や、吹っ切れた性格ばかりのPS版デスティニーのキャラたちも面白いと思っていますが、シリーズとしてのテイルズらしさを確立したのはエターニアだと思います。

そろそろシステム周りのお話も。
当時としては頭身が一つ上がったこと、そして術中でもキャラの動きがとまらないこと、明確に秘奥義の概念が追加されたことなどが印象的だったと思われる戦闘システムですけれど、まあアレですよね、例に漏れず難しいですよね(笑)
ウンディーネにシルフと序盤から鬼のような強さのボスが出てくることもそうですし、骸骨型の魔物など雑魚戦でも倒す順序をちゃんと弁えないと簡単に全滅させられてしまいます。骨人剣(笑)
けれど、ある程度難易度が緩んでしまった前作デスティニーに対して、戦術的要素をプレイヤーに求めたエターニアはすごいと思います。今作に有働さんが絡んでいたかどうかは寡聞にして知らないのですが、次のデスティニー2で難しめの戦闘システムのRPGという立場を作りましたね。
とはいえ、新参の自分としては、エターニアは難しめどころか大変な部類でした。正直、ファンタジアと今作とレジェンディアの三作品は一度クリアできさえすればオッケーという気分です(笑)
物理攻撃に対して、術の破壊力の比重が高いのが結構苦労しました。精霊はもちろん、ラスボスなんかそれの嵐ですからやってられません。
最近では、術も技も等しく強いという感じなのがちょっともったいないですね。上級術という存在感が感じられるのが怖くも好みです。

そういえば、エターニア関連は後発によく引き継がれると何度も書いていますが、セルシウスとレムの精霊も今作が初登場でしたね。
特に、セルシウスは今でこそ毎度一番人気の精霊として活躍しますけれども、ファンタジアの時点ではいなかったというのが意外です。まあフェンリルとかいう変なのが代わりにいましたが
...フェンリルは、凶悪という知名度を広めるために、毎度記事のどこかで名前を出すつもりなので覚悟しておいて下さい(笑)しつこいですよ。
それにしても、どうしてここまでセルシウスが有名になったんですかね?同じ女性の精霊ならウンディーネがいますし、ストーリーの干渉度でいえばウンディーネの方が強いはずなのに。
勇ましい女性という感じで人気が出たのなら、ある意味ミラの先達といえるのかもですね。

エターニアで個人的に好きだったのは、エアリアルボードや潜水艇など乗り物が多いことです。
意味もなくエアリアルボードで飛び回ってみたり、座標を揃えてちまちま海に潜ってみたり、そういう冒険している感じがすごく好きです。
特に潜水艇はなかなか目指す場所に辿り着けなくて、もの恐ろしいBGMと共に海底をフラフラしたのが記憶に色濃いです。アイフリードのアジト探しは楽しくも大変でしたね。
けれど慣れてくると楽しくて、ジイニまで繋がるトンネルを座標を見ないで見つけることができるようになったりもしました(笑)まあアイバードが使えるようになると意味が無いんですが...
最初ら辺に書いた通りマイソロで馴染みがあるBGMなのもあって、よく何の意味もなくバンエルティア号を使いまわしてましたね。
後正直好きでは無かったんですけれど(笑)、変な仕掛けのダンジョンやミニゲームが実に多い!
晶霊鉄道とかアイフリードの洞窟とかをやっていると、もう何のゲームをやっているのかよく分かりませんでしたからね。
ただこのお陰で、長いダンジョンと戦闘ばかりが続くような、古いRPGをやっている感がほぼ全くありませんでした。バリル城に着てようやく、昔のRPGに多めの傾向である、ゲームプレイの実力を試されているという気がしましたね。
テイルズオブにしても、最近は長いイベントシーンと美麗なグラフィックで、ロールプレイング重視という感覚が消されていますけれど、エターニアのように本編中にミニゲームをたくさん挟むRPGもまたやってみたいなと思います。
前述の通りパーティゲームに出てきそうな作りのものは毎度苦手なので楽しいわけではないんですけれど、息抜きになるので良いんですよね。

最後に、すごい個人的な願い。
レイスとフォッグは、外伝作品にまた出てきたら斬新な感じで良いと思います。
まだレイスはネタバレ部分まで含めてもアンジュやロゼ辺りと若干近いところがありますが、フォッグのような人物は未だに出てきてない気がするので面白いと思いますね。


今度はイノセンスが8周年だそうです
リンク先にも書いてありますが、ジアビス以降のマザーシップ作品では唯一ローカライズされたことが無いテイルズオブですね。
独特なキャラのノリが素晴らしいと思うので、機会があるとよかったんですけれどね。まぁ、ハスタの台詞の英訳に困らされそうではあります。



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