たいやきの浪花家さん

 「タイヤキってやつは
　どっちかっちゅうと頭のほうから
　食べるもんでしてね。」

 「そうすると
　おっぽの先までアンがいきわたるってぇわけで
　ハイ。」


プレイボールにおける丸井の有名な台詞のひとつに、こんなものがある。

彼は、先輩の谷口を労うため『浪花屋』の絶品！タイヤキを携えて、谷口家に陣中見舞いに訪れる。

「浪花屋の、アンがおっぽまではいっているやつで。」

そう説明して、ササと勧めながら、
まさに今、かぶりつこうとする先輩へ怒涛の待ったをかけ、


頭から食え！と。


アンをおっぽまで行き渡らせて食え！と。


そう、『浪花屋のタイヤキを食す』ための作法をレクチャーするのである。
アンがおっぽまで入っているという浪花屋のタイヤキ。


丸井、おまえはどんだけおっぽにアンを詰め込みたいのか、と。


こうして、読む者にタイヤキの魅力を強烈に印象付け、
タイヤキと言えば「タイヤキは頭から……」のレクチャーを反芻させる。

そうしてわれわれのタイヤキへの評価は、

アンがおっぽまで行き渡っているか、

が、重要になってくるのである。
いいや、むしろ頭からかぶりついて終いにゃアンをおっぽまで送り込んでみせる！と。
この気迫が猛者への第一歩なのかもしれない。（何の猛者？）



さて、なんでこんな話題かというと、いつもお世話になっているこちらのサイトさんの掲示板でタイヤキの話題があがっており、浪花家さんを調べたことに始まります。


プレイボールに登場するのは『たいやきの浪花屋』

現存するのは『たいやきの浪花家』

まあ十中八九、丸井の言うたいやきの浪花屋は、浪花家さんのこと。


この浪花家さん、麻布十番と江戸川橋、両国にあります。
江戸川橋店は麻布十番の総本店からのれん分けされたお店です。また、のれん分けしたかどうかの確証は取れておりませんが、両国店も麻布十番店からの流れを汲んでおり、同系列ということです。

以前、麻布十番の『浪花家総本店』さんへ行きました。前情報どおりメチャ混み。タイヤキを店内でいただこうとすると1時間待ち、タイヤキ以外のメニューなら店内の席が空き次第（こちらも2組待ち程度）とのこと。

せっかくだからと、1時間後に（タイヤキの）予約を入れ近所のカフェで時間を潰しました。

時間通り赴くときちんと店内へ案内してくださり、注文の確認をしたあとにタイヤキセットが出されました。
平たいザルをお皿代わりに２匹行儀よく並んでいます。アツアツのタイヤキとお茶でじんわりと癒されてしまいました。

店内は趣があり、容易にプレイボールの時代へ誘われます。喫茶スペースが狭い上、後続のお客さんが絶えませんのでそんなにのんびり出来ませんでしたが、平日の早い時間ならゆったりできるかもしれません。


さて、本題はコレ。(笑)
実は今日はじめて知ったのですが、検索中にこんなお店を発見しました。


「Naniwaya Cafe」
http://roppongi.keizai.biz/headline/159/index.html
　*参考URL：http://www.betsubara.net/pickup/manclub001.html

なんと、麻布十番の老舗たいやき屋「浪花屋総本店」さんが展開するカフェなのである。昨年８月にオープンしたそうです。


知らなかった～(＠_＠;)

１月に浪花家総本店さんへわざわざ出かけて見事に振られたときに知っていれば！


こちらのカフェ、浪花家の自慢のあずきを使った和洋甘味や、『いなにわカッペリーニ』などの軽食をいただけるそうですが、なぜかタイヤキは食べられないという報告もあります。

そ、そんな(汗)

でも、かの有名な鎌倉・小川軒さんが浪花家さんの小豆を使って作った、サンドクッキー「Azu-wich」なる夢のコラボレート菓子を売っているらしい！
これは是非にでも試したい！小川軒のレイズン・ウィッチ大好きなのです～(^^*)

次回の“墨谷探訪”の際には訪れてみたいです。
すでにお出かけの方のレポート、お待ちしております～(^^)