11日に「Premium ONSEN・ガストロノミーin千年のかくれんぼ」なる
長い名前のツアーに参加した。
コースの立ちより場所に徳善家があって懐かしく思い出すことが二つ。
徳善家
家の裏に4,50基はある伏墓
名前が知られないようにそうしてあるのだとか。
茶畑
〈すきま風〉
ある年にどういう繋がりでそれができたかは分からないが、
徳善家に一泊させていただいた。
20名ばかりの俳句仲間が、
榾を燃やす暖かい囲炉裏の周りで談論風発・俳句三昧の一夜を過ごした。
ご当主がおっしゃるには、この家は酒を飲んでも悪酔いはしませんとのこと。
その意味は夜中になってよく分った。
榾火を埋めた囲炉裏の周りに眠っていると、
暗がりの中で俳人連衆の厠通いが始まった。
寝ている人の足や手が踏まれて痛い痛いの声が絶え間ない。
そう、戸板からのすきま風が豊かなのである。
11月だったか12月だったか?
〈椎の実〉
その後何年か経って祖谷を巡っている時、徳善屋敷で椎の実を拾ったことを
ふと思いだして寄ってみた。
それらしい実がたくさん落ちていたので、大きな声を出しながら拾っていると、
家の中から女性の方が出て見えた。
椎の実が落ちてるかね~囲炉裏で煎って見ませんか、と招じられた。
香ばしい香りがして爆ぜてきたので皮を剥いて一口。
う~ん、苦い!
まあ結局団栗だったのだけどね。
椎の実と団栗の見分けが出来なかった頃。
家の前に立派な茶畑があって仕事をしている人が見えた。
徳善家の方なのだろうか。
酒入(はい)り祖谷の大榾思い出す Awaten