ハリケーン増加は地球温暖化によるものでない

【ワシントン２０日】全米ハリケーンセンター（ＮＨＣ）のメイフィールド所長は２０日、上院商業・科学・運輸委員会で証言し、大西洋で多くのハリケーンが発生する傾向は今後１０－２０年間続く可能性が大きいと述べた。メイフィールド所長は、これは自然の気象パターンによるもので、地球温暖化が原因ではないと指摘した。（写真はフロリダ南方から北西に向かうハリケーン「リタ」＝米海洋大気局＝ＮＯＡＡ＝提供）

メイフィールド所長は、大西洋の熱帯サイクロンの活動は循環的なので、ハリケーン活動が活発な期間は将来も続くとの見方を示し、ハリケーンに発達する可能性のある熱帯暴風は今年はあと３－６個発生し、１年間では１８－２１個になるだろうとの予想を明らかにした。

同所長は熱帯暴風の増加に地球温暖化が大きな役割を果たしている可能性があるとの見方を否定し、暴風が１９９５年以来増えているのは大西洋自体とその上の大気を原因とするハリケーン活動の自然循環によるもので、地球温暖化によって活動がかなり活発化したわけではないと述べた。同所長によれば、１９４０年代から６０年代までは発生数が多かったが、７０年代から９０年代半ばには減少した。

科学雑誌サイエンスは先週、暴風活動の増加と海面温度の上昇の間には連関があり得るとの仮説を紹介していた。〔ＡＦＰ＝時事〕

http://news.goo.ne.jp/news/jiji/science/20050921/050921000225.njyrjoyb.html