■■ 閉店しました ■■
第5代目ラーメン王の立石憲司氏がプロデュースした話題の店。最近これといった変化がなかった巣鴨のラーメン・シーンに旋風を巻き起こしている。いや、巣鴨のみというよりは首都圏のラーメン業界に大きな衝撃を与えていると言っても良いだろう。それもそのはず。この店のラーメンは既存のラーメンの枠を破った諸処の要素をアバンギャルドに採り入れ、ラーメンの常識を超えたラーメンを創り出している。これはある意味、ラーメン業界に対して新たな挑戦状を突きつけていることと同義だと言っても過言ではない。立石氏の大胆不敵な笑みが浮かんできそうである。
まずは、麺のインパクトの大きさ。何と茹で時間が8分もかかる超極太麺を使用し、そのビジュアルはあたかも名古屋名物きしめんのごとし。幅が1センチ近くはありそうなその超極太麺は噛み切るだけでも多大なる労力を必要とし、否応なく食べ手を麺との壮絶なる格闘へと巻き込んでいく。私はこれまで数多くのラーメンを食べてきたが、これくらいインパクトの強い麺を見たことがない。
このような麺と合わせるスープともなれば、相当インパクトの強いものでなければスープが負けてしまうような気もするのだが、ところがどっこい、立石氏はこの麺に魚介系のスープを合わせている。通常、魚介系のスープと言えば繊細な麺と合わせ「和風」を演出するのがセオリーみたいなところがあるのだが、その常識を完全に覆すような組み合わせだ。ラーメンをよく知れば知るほど、超極太麺と魚系スープの組み合わせの斬新には唖然としてしまうことだろう。
もちろん、魚系のスープではあるものの麺に負けない存在感を演出するために魚系の持ち味を活かしつつも醤油のかえしを濃厚にし、飲めば飲むほど噎せ返るような醤油の存在感が全面的に立ち上がるようなガツン度の高い味付けにしている。
幅の広い超極太麺がこのスープを存分に絡めないはずがなく、麺とスープのバランスは絶品の域。麺を持ち上げればその麺にスープが付着しているのが見た目にも容易に判るほどであり、スープを単独で啜らずとも麺を全て啜り終えただけで自ずからスープの分量が半分以下になってしまうほどである。
二郎を彷彿とさせる具の野菜も新鮮でシャキシャキ感の高い逸品。ここまでインパクトの強いラーメンながら食べ手の健康に対する留意すら感じさせるものである。チャーシューと煮卵は平凡なので取り立ててチャーシューをトッピングオーダーする必要はないだろう。チャーシューをトッピングするのであれば、この店でしか味わうことのできない麺を増量する方がお得感は強いであろう。
私は今回はデフォルトのラーメンの大盛に煮卵をトッピングさせていただいたが、聞くところによれば麺のインパクトをより存分に味わうことができる油そばも好評なようだ。
ただし、私が食べに行った時には偶々だったのであろう。先輩と思しき者が見習いの店員にラーメンづくりを実地で指導しており、私はその先輩の指導を受けて見習いが作ったラーメンを食べさされることになってしまった。ラーメンづくりを指導するのであればせめて客のいない時間に練習用のラーメンで行ってほしいものである。
評価としては麺:12点、スープ:14点、具:3点、バランス:10点、将来性:10点の合計49点。
ここでしか食べることのできないきしめんライクな麺、麺とスープのバランス、将来性のポイントが極めて高い店である。非常に個性的なので好き嫌いが分れてくるとは思うが、一度は訪れてみる価値のある店なのではなかろうか。
所在地:巣鴨
実食日:2004年3月
→採点方法について
第5代目ラーメン王の立石憲司氏がプロデュースした話題の店。最近これといった変化がなかった巣鴨のラーメン・シーンに旋風を巻き起こしている。いや、巣鴨のみというよりは首都圏のラーメン業界に大きな衝撃を与えていると言っても良いだろう。それもそのはず。この店のラーメンは既存のラーメンの枠を破った諸処の要素をアバンギャルドに採り入れ、ラーメンの常識を超えたラーメンを創り出している。これはある意味、ラーメン業界に対して新たな挑戦状を突きつけていることと同義だと言っても過言ではない。立石氏の大胆不敵な笑みが浮かんできそうである。
まずは、麺のインパクトの大きさ。何と茹で時間が8分もかかる超極太麺を使用し、そのビジュアルはあたかも名古屋名物きしめんのごとし。幅が1センチ近くはありそうなその超極太麺は噛み切るだけでも多大なる労力を必要とし、否応なく食べ手を麺との壮絶なる格闘へと巻き込んでいく。私はこれまで数多くのラーメンを食べてきたが、これくらいインパクトの強い麺を見たことがない。
このような麺と合わせるスープともなれば、相当インパクトの強いものでなければスープが負けてしまうような気もするのだが、ところがどっこい、立石氏はこの麺に魚介系のスープを合わせている。通常、魚介系のスープと言えば繊細な麺と合わせ「和風」を演出するのがセオリーみたいなところがあるのだが、その常識を完全に覆すような組み合わせだ。ラーメンをよく知れば知るほど、超極太麺と魚系スープの組み合わせの斬新には唖然としてしまうことだろう。
もちろん、魚系のスープではあるものの麺に負けない存在感を演出するために魚系の持ち味を活かしつつも醤油のかえしを濃厚にし、飲めば飲むほど噎せ返るような醤油の存在感が全面的に立ち上がるようなガツン度の高い味付けにしている。
幅の広い超極太麺がこのスープを存分に絡めないはずがなく、麺とスープのバランスは絶品の域。麺を持ち上げればその麺にスープが付着しているのが見た目にも容易に判るほどであり、スープを単独で啜らずとも麺を全て啜り終えただけで自ずからスープの分量が半分以下になってしまうほどである。
二郎を彷彿とさせる具の野菜も新鮮でシャキシャキ感の高い逸品。ここまでインパクトの強いラーメンながら食べ手の健康に対する留意すら感じさせるものである。チャーシューと煮卵は平凡なので取り立ててチャーシューをトッピングオーダーする必要はないだろう。チャーシューをトッピングするのであれば、この店でしか味わうことのできない麺を増量する方がお得感は強いであろう。
私は今回はデフォルトのラーメンの大盛に煮卵をトッピングさせていただいたが、聞くところによれば麺のインパクトをより存分に味わうことができる油そばも好評なようだ。
ただし、私が食べに行った時には偶々だったのであろう。先輩と思しき者が見習いの店員にラーメンづくりを実地で指導しており、私はその先輩の指導を受けて見習いが作ったラーメンを食べさされることになってしまった。ラーメンづくりを指導するのであればせめて客のいない時間に練習用のラーメンで行ってほしいものである。
評価としては麺:12点、スープ:14点、具:3点、バランス:10点、将来性:10点の合計49点。
ここでしか食べることのできないきしめんライクな麺、麺とスープのバランス、将来性のポイントが極めて高い店である。非常に個性的なので好き嫌いが分れてくるとは思うが、一度は訪れてみる価値のある店なのではなかろうか。
所在地:巣鴨
実食日:2004年3月
→採点方法について