全てを忘れるその日まで

~明日への遺書~

2nd year

2020年02月15日 | 日記
今日は朝から曇空

予報は午前中晴れだったのに…

お空を見上げ毒づいたところでしょうがない

天に唾してみたところでそのまま自分の顔に落ちてくるだけ

お山は諦め当初の予定通り病院から預かった母親宛の書類を持って田舎へプリウスを走らせます



最初に寄るのは姉のお墓

金剛院
 

 


姉の墓に来るときはホントに綺麗な青空の時…

って  何で?

厳原はあんなに曇っていたのに内山トンネルを南に下ると何とも良い天気…

絶好の山日和やん!

いや~ 対馬ってやっぱ広いや


まぁこんな日もあるよねって

苦笑いしながら

お墓で姉とコーヒーブレイク
 




姉ちゃん…、あのね…今日ってさ…



お墓の前の段に腰かけ

缶コーヒーを飲みながら背中越しに姉との会話を始めます

…いつの間にやってきたのか

私の横には

同じく缶コーヒーを手にした姉が座っていて

そっとうなずき私の話を聞いています


漆黒の屋根が蒼いお空をさらに蒼く引き立て
 


小さな頃からずっと見ていた…

半世紀以上変わらぬその佇まい
 

 

 

 

 


子供の頃に戻って

いや

そこまでは戻らなくていいから

せめて12年前のあの日に戻って…

謝りたい

ごめんな…姉ちゃん


謝る事も 許しを請う事も

もう二度と出来ない


口中に苦いものを感じながら

金剛院を後にします
 

 

 
 
 



そのまま南にプリウスを走らせ
 


着いた先は
 

 

 
豆酘崎園地
 


気温は21度
 


すっかり春…
 

 


…明後日はまた寒くなるけど


汗ばみながら

カメラ片手に岬の突端を歩きます


左手は前に歩いた神崎半島
 


正面はミョー瀬灯台
 


そして


豆酘崎灯台
 

 

 

 

 



下って
 

 


豆酘崎
 

 

 

 


眼前に広がる海面は

かつて東洋一の漁場と呼ばれた豊漁の海…


この海を見るたび

12年前のあの日

姉を助けてやれなかったこと

その頼みを聞いてあげられなかったことを思い出します


そして

一生消える事のない痛みをかかえながら

これからの先の人生を生きて行こう

そう思いを新たにする自分がいます



当時この海で漁師をしていた義兄は漁具燃料費等の資金繰りに苦しんでいました

あの日

お金を貸せていれば

保証人になってあげていれば

姉は

もしかしたらまだ元気に…

暮らしていたのかもしれません



 




ひとりになって分かった事は

ひとりでしか出来ないことがあると言う事…


自分を頼ってくれる人には

自分の全てをなげうってでも助けてあげれると言う事



 





姉ちゃん…、あのね…今日ってさ…




 




ひとりになって  


ちょうど2年なんだ…



 



はやいもんだね